https://www.youtube.com/watch?v=oyeES-321xc
Cancan dance

…なにしようぞ、くすんで…
…いちごは夢よ、ただ狂へ…

特務機関NERV ‏@UN_NERV
【NHKニュース速報 04:23】
トランプ政権 メキシコ国境に壁建設へ
不法移民対策 大統領権限で

【トランプ大統領 メキシコ国境に壁建設へ 大統領令に署名】(続き)
トランプ大統領は、大統領選挙でメキシコとの国境に壁を築くと繰り返し主張してきました。
(2017年1月26日 4:10 NHK)

【トランプ大統領 メキシコ国境に壁建設へ 大統領令に署名】
アメリカのトランプ大統領は、不法移民対策としてメキシコとの国境沿いに大統領権限で壁を築くよう命じる文書に署名しました。

【NY市場 ダウ平均株価が初の2万ドル台 最高値更新】
25日のニューヨーク株式市場は、トランプ大統領が掲げるインフラ投資など景気刺激策への期待感から買い注文が広がり、ダウ平均株価は初めて2万ドルの大台を突破して最高値を更新しました。

【韓国 キョンサン北道知事が竹島に上陸】
韓国で、島根県竹島の管轄権を主張する東部キョンサン北道の知事が、25日午前、竹島に上陸し、ソウルの日本大使館が「日本固有の領土である竹島に上陸したことは遺憾だ」として韓国政府に抗議しました。


https://www.youtube.com/watch?v=T59EDTqqW0A
Can Can

cmk2wl ‏@cmk2wl · 9時間9時間前
映画『アミスタッド』(Amistad)
奴隷船アミスタッド号事件をスティーヴン・スピルバーグが監督した最高傑作。
https://www.youtube.com/watch?v=rRebrV3z1kw
アフリカの人たちは過去の出来事から奴隷や隷属、奴らの言う「経済」というものがなんなのか、よくわかっている。
https://twitter.com/cmk2wl/status/824270014177951745

cmk2wl ‏@cmk2wl · 1月23日
「わたしは当時の習慣や利益のために真実が見えていなかった。」
奴隷貿易商船の船長で、のちに牧師となり賛美歌「アメイジング・グレイス」を書いたジョン・ニュートン。反対運動に関わった。
歌詞は黒人奴隷貿易に対する悔恨と赦しを求めている。
https://www.youtube.com/watch?v=c-LuchVEuvE


参照:http://85358.diarynote.jp/201701260749391546/
(※ 下のほう。)

cmk2wlさんがリツイート
シェフ ‏@sendagiwalker · 8時間8時間前
震災直後から患者で口腔内に血腫ができる例が増えていた。局所的に毛細血管が破綻して組織内で血液が貯留するためです。数例の大きな腫脹例に遭遇して患者が驚愕していた例も記憶しています。それ等患者は紫斑も肌に認められました。現在は健在だろうか? #紫斑 #血腫 #被曝関連症状

cmk2wl ‏@cmk2wl · 10時間10時間前
水式の水にトラップされる繊維を見るにつけ、化学繊維から相当なダメージを受けている可能性を考えてしまう。
繊維は、顕微鏡で見てやっとわかるような小さいのもある。

cmk2wlさんがリツイート
森井啓二 ‏@keijimoriiVet · 21時間21時間前
妊娠中に日用品のプラスチック製品や芳香剤からの化学物質に高レベルでさらされた女性の子供は、そうでない子供よりも知能指数が低い傾向という研究結果。人工香料入り化粧品やプラスチック容器での電子レンジ使用は控えた方がよいかも。
https://t.co/vy8yGclDOX

cmk2wlさんがリツイート
cmk2wl ‏@cmk2wl · 1月24日
2017年1月18日 スコットランド
リンガ島で見つかったシャチ。専門家は出産中に子を失ったと分析。
スコットランド海洋動物ストランディングスキームの A・ブラウンロー氏:「彼らは食物連鎖の頂点で、海洋環境で何が起こっているのかをよく表しています。」

cmk2wl ‏@cmk2wl · 1月24日
小川進教授によれば、「これまでの知見から、魚類では放射性物質の生態濃縮が100倍から1万倍の規模で起こることがわかっていて、大型で魚の生態系の上位に位置する魚は特にそれが顕著に現れる」
調査したコイは海水と淡水が混在する汽水域に生息していた。

映画『日本と原発』『日本と再生』 ‏@K_Pro_2014 · 1月15日
『日本と再生 光と風のギガワット作戦』
世界を駆動させるのは、あふれる自然の力!
太陽、風、地熱、バイオマスetc. よくよく見れば、日本は資源大国!
地域も経済も再生させる作戦を開始しよう─。
公式サイト:http://www.nihontogenpatsu.com
#自然エネルギー #原発


https://www.youtube.com/watch?v=o_33si9exZA
ジパング 戦闘テーマ「みらい」 約30分耐久


https://www.youtube.com/watch?v=-pk3IBlxBaw
Berserk mmv : "Kajiwotore" Susumu Hirasawa


https://www.youtube.com/watch?v=9qXmRL6a0uU
トレイン(PV) ケツメイシ

(…えっ(^◇^;)「萩尾版」があるなんて知らなかった…ッ☆)⇒


きのう深夜、これも砂魚ウしたので、
お時間ありましたらお立ち寄りくださいね…?
 ↓
http://85358.diarynote.jp/201701242203191805/
(吹雪の砂魚宇宙) (おわり。)

https://www.youtube.com/watch?v=oTCIWc61Fjw
Lord of the dance: Dangerous Games - Move It 2015


…ちょっと脳内で項番を整理…。


7-0 ソレル女史の幼少期~地球「発見」。

7-1 「ファースト・コンタクト」⇒「国交開始」。

7-2 サキの幼少期~(舞踊学校まで。)

7-3 サキの幼少期~(ファーツアロウ)

7-4 ~『SSSの悲劇』。

7-5 ~『エスパッション・始動』

7-6 (「特務機関」時代)

7-7 (サキの「芸能活動」時代)

7-8 「気波者」公表。⇒法制化。

7-9 《魔樹》探索編。(~サキ「死亡」)。

7-X (次世代&転生編)


※⇒「レイのジースト時代」は、「ジースト史略」の末尾に編入。

うし。(^v^)。


https://www.youtube.com/watch?v=ZIWMH2RybPw
Celtic Tiger Michael Flatley HD (Modified), Birmingham UK 2005
 ↑
なんかもう「まさにテラザニア!♪」って感じの舞台…♪
 ↑
サキはまさに「こういうのが創れる才能が欲しかった」んだな…!


…ファイルの分冊作業に往きま~す☆

https://www.youtube.com/watch?v=PfEWKwsagkI
BOND - live from the Royal Albert Hall.avi

これ分冊。ほか色々エスパ関連ファイルの作業しました☆
 ↓
http://p.booklog.jp/book/112774/read
リステラス星圏史略 古資料ファイル
7-6-0 『ブラインド・ポイント!』

https://www.youtube.com/watch?v=HiaOFOMPOBc
Bond - Explosive

…体力と根性と、PCの目盛り残量が尽きたので、本日終了~☆


https://www.youtube.com/watch?v=R3Oapqavr6k
ケツメイシ『出会いのかけら』



https://www.youtube.com/watch?v=MrHxhQPOO2c
Jimmy Cliff - I Can See Clearly Now

あらためまして、おはようございます!

まだ06:31です。早いです。

3連休の初日です☆(^w^;)

うっかり定時で起きてしまうくらい、心身ともに堅調♪

いやいや、怒涛の?イレギュラーな4連勤でしたが…(^^;)…★

「こんなこともあろうかと」そのうちやりたかった「狸寝入り」
 ↓
http://blog.goo.ne.jp/greenpothouwa/e/6c886872c2abad6981cb71260254295b
(こみちの湯 ほのか)

…が、できたので(^^;)じつはちょっと嬉しかったのでした…www

(参照⇒http://85358.diarynote.jp/201701150759094248/

 …んで…★

なにしろ南国?湘南(神奈川)生まれの「東北系 関東人」なので、むだに寒さに強いわりには耐寒生活にはまだまだシロウトです。(^^;)

室内の保温さえしておけば、水道の水抜きは「立ち上がり管」だけでいい。

(参照:「立ち上がり」⇒ http://www.1-sumai.com/article/14118873.html
(※…んで、貼ってある本で読んだ知識だったことを思い出しました…ww)

…と、思い込んでいたのですが…★

札幌にしてはかなりの寒さ(年に1~2回あるかないかの低温)になると、立ち上がり管のなかの空気が収縮して、室内の管内に残っていた水が吸いこまれる形で逆流して、立ち上がり管の下のほうに溜まってしまい…そこで凍結して「栓」になってしまう…

 …w(--;)w…

 というのが、今回の敗因のようでした…★

 <(--;)>★

…発症メカニズムが解ったので、

(それでも間違いなく、階下の迷惑行為(車庫のシャッター開けっぱなしで、建物地下が剥き出しの冷え冷え!)…がなければ、起らなかった、とは思ってはおりますが…★)(==#)★

 まぁ、過失はこちらにもあった、と管理会社に突っ込まれたので、賠償請求とかの無駄エネルギーは使わずに、あきらめて費用負担はしますとも…★

 …(TへT)…★

(とんだ出費ですが…今のところ経済力には多少の余力はあるので何とか対応可能☆)←(ていうか昔から私は、「お金に余裕ができたと思った途端に、何らかの突発的「不幸事態」が起こって無駄出費を強いられる。(入ったお金がぜんぶ出て行く★)という、金運不幸の星まわり…★)

…(~~;)…

それはさておき。(^^;)

現在マイナス2℃。変な色の曇天…。

…情報チェックに進みま~す…★



…あんど、蛇足…。

(⇒…ま、5年ぶり?ですか?「ホームレス」になるの…w
(⇒2012年5月1日ごろの日記参照)
 http://85358.diarynote.jp/?day=20120501

…ははははは…w 楽しかったんだよね、結構www



(ついで!)
http://85358.diarynote.jp/?day=20170118
http://85358.diarynote.jp/?day=20160118
http://85358.diarynote.jp/?day=20150118
http://85358.diarynote.jp/?day=20140118
http://85358.diarynote.jp/?day=20130118

http://85358.diarynote.jp/?day=20120118

http://85358.diarynote.jp/?day=20110118
http://85358.diarynote.jp/?day=20100118
http://85358.diarynote.jp/?day=20090118
http://85358.diarynote.jp/?day=20080118
http://85358.diarynote.jp/?day=20070118
http://85358.diarynote.jp/?day=20060118

http://76519.diarynote.jp/?day=20080118
http://76519.diarynote.jp/?day=20070118
http://76519.diarynote.jp/?day=20060118

https://www.youtube.com/watch?v=dMT_B916QLk
Riwkakant リウカカント - gift

『コタンの口笛』を読まなかったら、今日の私はない。

(というか、小4くらいで飛び降りて、死んでる。)

この本と、社会科の副読本で?読んだ「世界人権宣言」が、

私に、生きるちからをくれた…

https://www.youtube.com/watch?v=9O6e7cgkeqw
Yes - Owner of a Lonely Heart

…これの分冊作業をちょろっとやってから寝ます~☆
 ↓
リステラス星圏史略 古資料ファイル 0 [ 編集 ]
なにしろ今生10歳の頃からずっと、(現在すでに52歳)物語の設定ばかり無駄に増え続けているので、史実の前後の整合性の破綻や、単語の齟齬なども目立ってきまして…★作者の脳内の整理作業用ファイルです。(^... [ 編集 ]
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…あれ?(~~;)…「やった覚えのない作業記録」があるぞ…??

(誰か、勝手に消したり改変したり…してる…??)

★【虫】画像注意★www
 ↓
https://www.youtube.com/watch?v=SVOuYquXuuc
YES - Owner of a Lonely Heart (Official Music Video)
 ↑
(…『ミュートマ』でやってた、別の動画のほうがロマンチックで好きなんだが…見つからない…☆)

https://www.youtube.com/watch?v=8-hJFoSgXfM
Yes - Leave It (Official Music Video)

…そして謎の書き込み群生を発見…☆
?(^^;)?
http://85358.diarynote.jp/201008270858341759
Going Home 4 (追加修正をちょこちょこ。)
2010年8月27日 連載 コメント (14)

https://www.youtube.com/watch?v=eC-Bckxr8VU
唄い手/安東ウメ子 - "Ainu Singer" - Umeko Ando

とりあえず1冊「分冊」完了☆彡
 ↓
http://p.booklog.jp/book/108825/read
リステラス星圏史略 古資料ファイル 6-0 『 地球統一史 』

…おあとがよろしいようで~…☆


https://www.youtube.com/watch?v=oG7jKUHsLfY
Last Train Home


生き崖のダチン(死神)で、もう一冊…☆
 ↓
http://p.booklog.jp/book/112554/read
リステラス星圏史略 古資料ファイル
7-0 『 エスパッション・シリーズ 』


https://www.youtube.com/watch?v=bEQtkLNTmRs&list=PLtDMtHQM4j4zxmFmHPlM81gQFMIe3tw4K&index=3
Ikue Asazaki - Obokuri-Eeumi (Samurai Champloo)

https://www.youtube.com/watch?v=mXOyEBQsXJ4
Shanghai - 12 Girls Band





 子供達が狙うのは、食料品ばかりだ。

 ひとりが透視して指示を出し、ひとりが "引き寄せ" て手にした袋まで呼び込む。

 さらに他の何人かが交替で、何処かかなり遠くまでテレポートさせては、別の仲間に集めさせているらしい。

「…おーお。すっかりチーム・ワーク(集団行動)が板について…」

 さりげなくメインストリート商店街の人コミ波にまぎれて後を尾けながら、誉めていいのか判らない口調でサキがぼやいた。

「一ヶ月や二ヶ月のキャリアじゃないなあれは。」

「リスタルラーナ(理想郷)にも浮浪児がいるたあね」

 子供どころか大人の浮浪者や行き倒れのゴロゴロいる世界、ジースト(帝国)で育ったレイの感想は、また別だ。

(( 次、ティレイカ三パック。これで今日の "買い物" は最後よ ))

 透視を担当している女の子の精神浪が聴こえる。どうせ仲間にしかことば(心話)は通じないと思っているからなのか、遮蔽があまくて筒抜けの状態なのだ。

(( あ、おい。ここの店は先週も狙ったぜ。あんまりしょっ中じゃバレちまうよ、向うの通りのにしよう ))

 リーダーを務めるらしい、 "引き寄せ" 係の男の子が皆を細い路地へと導いた。

 表通りの華やかさとは裏腹な、殺風景な壁にはりついて店の内部の様子を探る。

(( オーケー。 ))

 三秒後には薄汚れた手提げ袋がポソッという音とともに軽くふくれている。

「 おーし引き上げようぜ、みんな待って…」

 ポン。

 肩に手を置いたのは、サキだった。

「いけないなあ、そんな真似をしちゃ」

「 ! な、なんだよっ!?」

 別にテレポートして現われたわけではないので子供達もまさか "仲間" だとは気づかない。

「なんのことだよっ?!」

「これ。」

 さっさとティレイカの箱を袋からさらいだす。

 それでもまだ男の子は平気な顔をとりつくろおうとした。

(( お、落ちつけよ。証拠がないもん。盗ったなんて誰にも言わせやしないぞ ))

「でも、事実、お金は払ってないだろ?」

 ついたまんまの店名入り万引き防止タグ。

「う… チキショウ!」

 走って逃げようにも路地の反対側は、いつの間にかレイに押さえられていた。

 子供達は袋のネズミだ。

(( ラミル! どうしよう? ))

((こいつら補導員かな))

((バッヂ持ってないよ))

((…心が読めない!))

(( どうしてバレたんだろう。どうして? ))

「落ち着けよ!」

 ラミル、と呼ばれた男の子が怒鳴った。

「みんな、今からオレの言うことを直ぐに聞けよ。………跳べ!!」

「 おっっ!! 」

 瞬間、出遅れたレイが止める暇もなく子供達の姿は次々と掻き消えた。

 ただし。

 一拍おいてサキとレイに精神波をぶつけてから逃げようとした、ラミル自身をのぞいてだ。

「うわ」

 咄嗟に攻撃をかわしながらサキが相手をホールドする。

「えっっ!? …跳べない!?

(( ラミル! どうしたの ))

(( いいから早く逃げろ。早く! ))

「はん。おまえアタマ(頭)としちゃなかなかデキるじゃないか」

 薄く笑ってレイが言う。もっとも全ては一瞬のうちのことで、超能力者同士ででもなければ何が起こったのかすら解りはしない。

「レイ。トレース(追跡)!」

 ラミルをかかえたまま、サキ。

「あいよ、」

 すぐに背を消す背の高い青い髪。

「え… あ? おまえら!? 」

「とにかく、これは、もとに返すよ。」

 しつこく手にしていたティレイカの箱がふっと、 "跳ば" される。

 ぎょっとして確かめてみるまでもない。

 ラミルはそれがもとの店のなかの寸分違わない場所に、何事もなかったかのように戻されたのを本能的に悟ったのだった。

「さてと、追うか」

 頭のなかでレイの現在座標を捕捉して。

 シュンッ。

 テレポート・アウト!

「わうっ …ぷっ」

「ばーか。タイミングが悪かったねえ」

 レイは平然としている。

 場所は、どこかの廃墟のなか。おそらく旧市街の一部を占領した溜まり場なのだろう。

 いるわいるわ、いずれも家出してから相当たっているらしい、ひどい服装の、ほとんど赤ン坊のままなのから、十歳前後のラミルくらいをかしらに、二十人ばかりの小さい子供達がうろうろ集まっている。

 すっかり野生化してしまった、たくましい顔つきだ。

  "買い出し" 係の年長の子供達が泡喰って逃げかえる、そのすぐ後に、追って現われたレイを "敵" と受け取って、

「やっつけろ!」

 そこの居合わせた全員がPKで石やらガラス壜やらを投げつける。

 運悪くその瞬間にでくわしてしまったサキが咄嗟にとけ切れずにコンクリ塊を砕いて、飛び散った砂埃にむせてしまった、という次第だ。

「 あ~~。人質とりやがった!」

「きったね~~!!」

「………へっ!?」

 驚いたのは、サキに連れて来られた "人質" の方だ。

「ラミル!早くこっちへ来いよ!」

「 あ、おう。」

「いけえ、第二波! 攻撃~~っ!!」

「わーっ。ちょっとタンマっっ!」

 サキが悲鳴をあげるヒマもあらばこそ。頭にきている子供達は遠慮えしゃくなくそこら中のものを投げつけて寄こす。

 慌ててシールドを張って防戦する。

「やれるもんならやってみな!」

「 レイ~~。おたくまた…」

 ゴタを起こすのは彼女の特技だ。『話し合いで解決』が一応サキの主義なのだが。

「はン、こーゆう連中には口で言っても無駄なのサ。」

(( こっちの力が上だと解りゃ、直ぐにあきらめて大人しくなる。 ))

 そう云いおいて、タン!と、一人すばやく反撃に移る。

「そっち五人まかせたぜ!」

「あのね~~。」

 あっという間に超能力大戦争、の世界である。

「子供相手にどうやって戦えって?!」

「要は黙らせりゃァいいんだ!」

 二対十五くらいの無茶苦茶な騒動だ。

 石は飛ぶわ、ガラス片は飛ぶわ、子供達の攻撃法が初歩的なPKだけだからいいようなものの、それでも戦意も場慣れもないサキには、かわし切るのも一苦労である。

 レイの方は、かなわないと見たか数人がかりで手足にしがみついて噛みついて、人間団子になっている。

「え~いこの!」

 つい面倒がって本気を出した。もともと相手がなんであろうと、 "手加減" なぞというのはレイの流儀には無い。

「危な……っっ」

 誰かが叫んだ。

 はね飛ばされた子にさらに突き飛ばされて、乱闘騒ぎには加わっていなかった小さな女の子が高い場所から落ちかかる。

 下には割れたガラス壜だ。

「どいてっ」

 サキが地を蹴って飛び出した。

 跳躍距離、五メートルはゆうにある。

 子供を抱きとめて、転げこんで、受け身の要領で体勢をたてなおす。

「…ふ、ふえぇっ」

 女の子がびっくりして安心して泣き出した。

「あ~御免。大丈夫? …と、あた★」

 よけた筈のガラス壜で二の腕がざっくり切れている。

 かなりな血。

「…サキ! こォの馬鹿が!」

  "ガキども" を放り出してレイがいきなりテレポートをかける。

「PKで捕まえりゃ十分まにあうだろーが! あんた一体、超能力者だってェ自覚が」

「…ありません。」

 きっぱり言い切っておいて、叩かれた。

「 て(痛)っ!! 」

 レイが手をかざすと血が停まり、傷口がすぅーっとふさがる。

「応急処置だぜ。後でちゃんとエリーに診てもらっといた方がいい」

「ん。サンクス」

「…チャーラっ。大丈夫っ?」

「……すご~い。治しちゃったあ…!」

 毒気を抜かれたてい(態)の子供達には、もう喧嘩を続けるつもりは無いようだった。







https://www.youtube.com/watch?v=mGfVbC34yPQ
The return of 12 Girls Band - TV perfomance - 2016 -
传承者之中国意象 23.10.2016 女子十二乐坊重出江湖
https://www.youtube.com/watch?v=yM4Tb9mkqTo&index=10&list=RDObA2QSG76_g
Hiromitsu Agatsuma Yuudachi

札幌マイナス6℃。
キンキンに冷えて、
カンカン冷却中の、
皓皓たる畏るべし、

満月の、晴天。

…さて…(^^;)…☆彡

宇宙船ビーグル号の冒険 (創元SF文庫)
東京創元社 発売:1964/02 907円
 ↑
おっと!(@◇@)!私が「生まれた年」の本…っ♪

(跳びながらバイオリン弾いてる器用少女の笑顔が、ちょっとケイに似てます♪)
 ↓
https://www.youtube.com/watch?v=B8VeshPgJzo
Celtic Woman A New Journey




 エスパッション・シリーズ vol.2.


 エスパッション、始動


          by 遠野真谷人



 例によっての四人組。

 《エスパッション》の最年長、サキ、レイ、ケイにエリーの古株メンバーが久し振りに顔をそろえた日の事だった。

「あら…ダージリンがないわ。セイロンでもよくって? サキ。」

「ああ、うん。構わないよ。」

 なにしろ恒星間移動基地であるエスパッション号自体が、乗員もろともリスタルラーナ全権大使のお供としてはるばるジースト星系まで行って帰ってきたばかりである。

 二年近い異国暮らしが終わってまだ日も浅く、そのうえ戻ってからも各自いろいろと忙しく飛びまわっていたから…

 さしも家政万能のエリーにして、お茶のストックを切らす、なんて事もたまにはあるらしい。

「あのばか(ティルニー)なんだって?」

 レイが行儀悪く、長椅子の上で寝返りを打ってサキの読みさしのカセット(手紙)を覗き込む。

「ん…こないだの挨拶と、結婚式には是非来てくれってさ」

「はン。くっだらねー。」

「そうは言っても地球人とリスタルラーノにとっちゃ大切な儀式なんだから」

「ジーストでもオカネモチ(上流階級)は派手にかますがね」

「……おたくねー。」

「 なんか、レイってば、」

 茶色い髪、茶色い瞳のケイが口を出す。

 四人の中では年下で、ひとりだけ未だギムキョウイク(通信教育課程)を終えていないおかげで、お茶の時間に居間に出てきてまでレポート片手に課題に追われている可哀そうな少女なのだ。

「最近やけにサキになつくのね。」

 ほとんど断定口調。

 この間までは本気で衝突してばかりだったのに、と、云いたいところがほのみえる。

「…なつく!? からむの間違いだろ~~、わっ!!」

 反射的にレイの手刀を避けつつサキが喚く。

「あら、違うわよ。それは "構っている" って言うんだわ」

 コト、と上品にロイヤル・セイロン・ミルクティをさし出しながらエリーが結論づけた。

「仲が良くなるのは結構な事だけど。ジーストにいた間になにかあったの?」

 二人とも後半数ヶ月は、あたくし達と別行動だったものね、と、きょとんとしているサキと等分に見比べられて、鼻にシワを寄せたレイはぷいっと立ち上がった。

「…………別にっ」

「…もう。ちょっとお待ちなさいったら。怒ることはないで……あ!!」

「 おっと!!」

 遠方透視と未来予知に優れた二人がまず反応した。エリーとレイだ。

「女史だ! 帰って来たぜ!」

「まあソリ・ソレイユ(ソレル女史)! 二ヶ月ぶりだわ!」

 サキとケイが間髪いれずに駆け出す。

 《エスパッション》の年少メンバー、いわゆる "子供たち" も幾人かまじえて、三分後には女史の専用艇《アションニ》(小鬼)号の接続ポイント(廊下)は祭騒ぎになっていた。

 ソレル女史…リスタルラーナ星間連盟の誇る不世出の天才女性科学者、マリア,ソレル博士である。(マリア,の方が姓。)

  "総合科学" という分野の創始者を自認し、細分化しすぎた各学会をたばね、ものした論文や実用案の特許は数千のオーダーにのぼる。

 見かけは、プラチナ・ブロンドに薄水色の瞳の、いまだ三十代になるかならぬかという鋭い美貌の一女性に過ぎないのだが。…

  "氷の" とか "鉄壁の" と噂され、 "連盟のメインコンピューター" とさえ呼ばれる人間が抱える無数の私設・公立研究施設のなかでも、

「 お帰りなさいっ! 」

 と言って飛びつくように彼女を出迎える所は、ここ、極秘の研究施設《エスパッション》号以外にはないのだった。

 冷静すぎて、はっきり云ってあまり人づきあい、というものの上手い性格ではない。

 なにしろいまだに "帰って" くる度に、サキ達の熱烈な歓迎ぶりにうろたえてどう対応したらいいのか判らなくなる、という人だ。

 もっとも、出迎える側は、それを見るのが楽しくてわざわざ派手に騒いでいるらしいきらいもあるのだが…

 ひと息ついて。

「今度は何日くらいゆっくりしていられますの?」

 グリーン・アイス・レモンティを穏やかに給仕して、代表してエリーが尋ねる。

 なにしろ相手はラプシレート(連盟総裁)なみの過密スケジュールだ。

「しばらくはでの仕事ばかりですよ。そう、ひと月はかかるかしら」

「やったっ!」

 サキが嬉しげに叫ぶ。

「地球古代史のおもしろい史料、翻訳したんですよ。暇があったら…」

「それより例のESP探知機の試作が難航してるんです。力を貸して頂けません?」

 ケイがあくまでも可愛らしくサキの科白を押しのける。

「その事なのですけれどね」

 氷の浮かぶグラスを置いて女史は口を開いた。

「今日、〇七〇〇に保安局長と会うことになっています。した(首都惑星)で。」

「 え、」

「 じゃあ…いよいよ?」

「そう。エスパッション・プロジェクト(計画)発動ですよ。あなたがた四人とも、ついていらっしゃい。」

 エリーとケイが慌てて着替えに走った。

 クラシックな趣味の華やかなドレスにごくさりげなく高価な宝飾品をつけてしまうのがエリーで、今日は落ちついたベージュ系と、瞳と同じ輝きのエメラルド。

 ケイも髪と瞳にそろえた明るい茶色の清楚なワンピースを選んできて、リスタルラーノの少女らしく丸い耳たぶにピンクのラインを入れる。

「…ケイ。お化粧はまだ早くてよ」

「あん。このくらいみんなしてるってばあ」

 髪の毛がうまくまとまらない、ドレスと靴の色が、と焦っているその隣で、いつもとまったく変わらないシャツとスラックス姿は、サキとレイだった。(※)




(※:このシーン、描いてくれる気があれば(リクエストしたいんですけど)サキは立ったまんま頭かかえて「あのねー★」という顔、レイはソファーで顔にクッションのせてフテ寝。ソレル女史は煙草の山きずきながら座って時計を睨んでます。…)

 ↑
…なんと! 読んで驚け!

「リクエスト」してる相手は…

「伊藤有壱」師である…!!(まじで。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E6%9C%89%E5%A3%B1
(芸大の卒制アニメの「セル塗り」を手伝った代価?で、同人誌の挿絵を描いてもらったさ…♪)←んで、その同人誌が、「3.11引っ越し」(全4回)で紛失したらしい…??(TへT;)★

> 冷静すぎて、はっきり云ってあまり人づきあい、というものの上手い性格ではない。
 ↑
( like a Valcan ! )…と、書き込んであります…w

https://www.youtube.com/watch?v=xBlQZyTF_LY
10000 singing Beethoven - Ode an die Freude _ Ode to Joy


https://www.youtube.com/watch?v=G5ZT1daKZSo
Star Trek Mega Suite 2: These Are The Voyages





 サキは腰かけていた。

 浅く腰をかけ、形よく…ちょっと行儀は悪く…グレーのズボンの脚を高々と組んで、その膝の上に無雑作に投影器。

 一応ポータブルとはいえ、かなり大版のその多機能性は並の学生などの持つものではない。

 その、多機能型ハンドメイド投影器に、彼女は先刻宙港で仕入れて来たばかりの速報カセットを放り込んであるのだった。

 …世界(リスタルラーナ)の動き、平和。

 どこぞの会議に結論が出たの、エネルギー節制法案の第何条に改正が加わったの、テラズ(地球連邦)からの全権大使が交替したの…そう、普通の暮らし向きをする人間から見れば、毎度なんの変わりばえもしない平凡なニュース・ソースの山としか見えはしない。

 だが無論、サキの生活半径が "普通の" 人間の域におさまっているかといえば、そんな筈はなかった。

 速報ダネになるような世界の全ての表舞台の、裏面の動きは明日からも即、彼女の仕事に関わってくるかもしれない話である。

 同時にまたその日の3大ニュースには、主役として名前の載っているどのジャンルの人物とも、…ごく私的・個人的なつながりがある。

 新任の地球連邦大使にはお祝いの花束をでも贈るとして、どこのチェーン(星間商業機構)に頼むと1番安くて速いかな…なんぞという問題もついでに平行して頭の片すみで計算してみながら、サキは次々とスイッチを進めて投影器の画面を切り換えていった。

 ひとつことに集中してしまうと他の事にはなかなかに気の回らなくなる性分である。

 おかげで、ようやく1段落ついて食事に手を伸ばした時には、せっかくの濃いめのティレイカも殆ど覚めてしまっていた。

 こういう安い店のカップの保温性能の悪さを、コロッと忘れていたのである。

「 あ~あ。」

 低くうなりながら飲みほし、新しいのを注文。

 まだ 分けグセ のつききらない前髪が必要以上に顔に墜ちてくるのがひどく邪魔だった。

 左眼さえ隠れればいいのである。左眼さえ。

 うるさそうに横に払いのけると、すぐ脇で短い頓狂な声がした。

 おかわりティレイカを持ってきた青年。

「…地球人… だったんですか?」

 サキはうっすらと笑いを浮かべた。

「見えないだろ? そうは。」

 だからこそ普段は故意に耳を隠しているのである。

 ふぁさ、と彼女の顔の左半分を覆って流れるセミロングの灰色が首すじに当たった。

 外見上、殆ど同じ生命体にさえ見える地球人、リスター、それに、つい最近…対・地球よりもさえ10年以上も遅れて存在を確認された、ジースト星間帝国人の、もっとも手っとり速い判別法は耳にあった。

 無論、内臓器官など詳しく調べていけばそれ以外の相違点が結構ないわけではなかったのだが…

 それでも骨格や眼や髪の色にまで3者共通のものの多い3人種にあって、やはり1番、





※やっぱリスタルラーナが地球がジーストが云々ての書くの反対!!
 仮にも100pに納めようってのが初期目的なのに、
 1たんこりだしたら、
 書ききれるわけもない。

 …でも、ティルニーとサキの間柄って、

 ロマンス、ないのね。



https://www.youtube.com/watch?v=3b4nMXKSahg
Star Trek Mega Suite 7: To Boldly Go





 その未明、惑星の宙港にまだ若い女が1人、降り立った。

 とりたてて特徴もない、どちらかといえばむしろ貧弱な星である。

 首都惑星の存在する宙域からは遠く離れ、かと云って辺境開拓惑星と称される程の若さとバイタリティもとうになく、主要な星同士を結ぶ賑やかな定期航路の大型船の行き来からも、あと少しというところで外れてしまっている。

 そんな中堅どころの下ぐらいの惑星に、その女は着いたのだった。

 女…と、1口に云っても、まだかなり若い。

 少女、とか娘、と呼称した方がむしろ似つかわしく思えるくらいの年頃なのではないだろうか。

 だが、まだ明けきらない宙港のゲートへと、中型の古ぼけた定期貨客船から歩み出す姿には、少女という言葉の連想させる年相応の未熟さ、危うさ、等といったものが殆どといっていいほど感じとれないのだった。

 彼女は落ちついて、虚勢を張るでもなく静かに堂々としていた。

 ゆったりとした歩き方はあきらかに己れの実力に対して小揺るぎすらすることのない自信を抱いているもののそれである。

 それは、能力に合わせて早い時期から専門的な方向づけに沿った職業教育をほどこされるこの世界においては、それほどに珍らかな事でもないのかもしれない。だがそれにしても、ごく年若い彼女の無雑作だがムダのない一挙一動は、真に見るべき眼を持つ者をなら、うならせるに足るものだった、と言っておくべきだろう… 

 朝まだ来の宙港構内にはかすかに白い霧が残って漂っていた。

 この時間でも星間航路のロビーにはいくらでも人がいるものである。

 人混みの中に紛れこんだ後も彼女が変わることなく淡々と歩き続けて行くと、彼女の容姿が決して目立つ、というものではなかったが、通り過ぎられたその後には必ずといっていいほど、いくつかの振り返る視線が見受けられるのだった。

 まるで淡い光を発して妖精がそこを歩いて行ったのだというように。

 …確かに彼女の長い髪の薄灰色はこの世界では見られないもので、(それは彼女の故郷の地に還ったとしても何ら変わる条件ではなかったのだが、)見る者の目に奇異の感を与えるのはむしろ当然と云えたのかも知れない。

 しかしもしここで彼女に振り返った者を誰彼となくつかまえて尋ねてみるとするなら、むしろ問われて初めてその髪の色の不思議さに思い至る人間の方が多いのではないだろうか。

 それほどに、灰色、という色彩は彼女の頭部を飾るのにこの上もなくふさわしく似合っていて、それがカツラであるにせよ地毛にせよ、他の色の彼女を容易には想像し難い程であった。

 彼女自身はその長いふわりとした髪をうるさがって、後頭部高くで1つにあっさりと結わえつけてしまっている。

 なにかが妙に思えるのは、淡い灰色の1本1本がとても細くて半透明に透けるように見える、前髪ともつかないあたりのセミ・ロング(はんぱな長さ)の毛が、薄く1面に彼女の顔の左半分を覆って肩のあたりまで流れて、その瞳を半ば以上かげに隠れたぼんやりとした存在にしてしまっていることだった。

 彼女はスタスタと、年頃の少女としてはかなり大股の速足に、時折りチラと目線を上げて天井のディスプレイ(案内板)を確認するだけで、自信を持って歩いて行く。

 左手に中型の銀のスーツケースがひとつ。  ショルダー? 

 そのあっさりと地味な、かなりボーイッシュな服装ともあいまってだが、結構ゆたかで形の整った胸のラインにも関わらず、彼女は、性別を殆ど感じさせられない存在だった。

 化粧っ気など薬にもしたくなげな剽悍な表情。と同じく、メンドクサイから置いて来ましたといった感じで、云わゆるセックス・アピールというものが見事に欠落しているのである。

 だから、すれ違った彼女を振り返って、その後しばらく見惚れて立ち止ったりする人影の多くはむしろ、彼女自身と同年代の若い愛らしい娘たちであった。

 男性は大抵が、飾り気のない清潔な顔の造作にひととき好意的な目を向けただけで、歩み去って行ってしまうのだ。

 ひきかえに、少女たちは…この夢見がちで優しい、鋭敏な感受性の持ち主たちは…彼女の秘めている奥深い人間的な魅力を、誰も1目で適確に見抜いてしまうのだ。

 無論それと同時に、外見的な性質も、異性の好奇心よりもむしろ同性の純粋な憧憬を誘うにふさわしかった事は否定ができないが。

 スラリとして無駄のない体躯をしていた。

 さきほども書いた様に彼女の体が決して女性らしいラインを備えていないというわけではない。

 よく使い込まれ、鍛えられた機能的なフォルムは、余分な肉の1片をもこそげ落とした、むしろ人も羨む完璧なプロポーションとなっている。

 ゴツゴツと不必要に筋肉ばるのではない。

 ほっそりとなめらかな曲線の内に、どんな用途にも耐え得る最高の強靱さと瞬発性が秘められているのである。

 その不屈さは彼女の故郷である星の、今はもう殆ど絶滅してしまった、 "ヒョウ" という名の美しい肉食動物に、相似していないこともなかった。

 こう書くと彼女がひどく物騒な存在であるように聞こえてしまうのかも知れない。少女達の目をひきつけながら人混みの中を真っ直ぐと歩かせておくにはあまりにも危険な存在であると。

 …確かにある意味においては彼女はあきらかに危険な人物だった。


 水面の上を渡るかのような歩きぶりからは、誰も彼女が10cm以上に近いハイ・ヒールの長靴を軽やかにはきこなしてしまっているのだとは気づかない。

 そうでなくともじゅうぶんに背の高い少女であるようだった。

 いうならば彼女は、その場に居合わせた全ての娘たちとは、ありとある意味で対極に位置しているのだった。

 少女でありながら決して女ではない。

 柔らかな外見の代わりに、何事をも自由にこなせる、精悍で生命力にあふれた実のある肉体。

 その表情の中心をなしている、髪と同じ薄色の瞳も、追っているのは漠然とした夢や憧れなどではない。

 彼女が真っ直ぐに見据えているものは、実現の可能な確とした理想。

 彼女は少女の外見を持ちながら、同時に、いつまでも大人の男にはなり切ってしまう事のない、永遠の少年の魂をも兼ね備えているのかのようだった。

 彼女の歩みは単に粗暴なのでもない。

 中世的とかニュー・ハーフ風であるというのでもない。

 性を超越した、純粋に1個の "人間" としての、自然で静かなあたりまえの自己主張だった。

 あるいは彼女は究極的には男女の性別のわずかな相異など、たいした意味を持つものではないのだと、その齢にして既に本能的に知ってしまっていたのかも知れない…

 数人の、めいめいがそれなりに魅力的で実力もある少女達の熱い視線を知ってか知らぬか。

 彼女は拾いロビーを突っ切ってカウンターにまでたどり着くと、審査と申請と入国手続きとを済ませて、ごく何気ない顔をして惑星の朝の中へと踏み出して行った。

 すぐと少し古ぼけた街なみの内部へ、溶け込んで消えてしまう。

 この星へ訪れるのは初めてではないのか、それとも船内であらかじめ地理を頭に叩き込んで来たのか。…

 無雑作で自身に満ちた彼女の名前をサキという。

 正しくはサキ・ラン。

 更に言及するならば故郷での登録名称はサキコ・ラン=アークタス。

 その名の形式が示す通りにテラザニア(地球系開発惑星連邦)の出身の人間だった。

 齢はまだもう少しで17にならない。

「…宿を探すには早過ぎる時間だな。…」

 軽く呟くように1人言ちて、サキは下町へ、裏通りへと、いまだ動き始めない自走路の上を、長い距離を区にするでもなく歩き続けていく。

 何故、けして貧しい身なりではない年頃の娘が、好んで場末の町並を求めて行かなければならないというのか。

 最も金のかかる特急の星間定期船を選んでこの星へやって来た事からも、理由が「安宿探し」という尋常一様のものでない事は明白だった。

 そもそも一介の地球人の少女がなんの目的で今頃、このリスタルラーノ系星間連盟の一惑星上へ現れたのだろう。

 各個の能力に応じて出来得る限りの早期就業、こそを社会の通念としているリスタルラーナの人間ならばいざ知らず、教育年限の長い地球の人間なら未だ彼女は学齢を終えてはいないのではないだろうか?

 留学生、という存在が何の変哲もない地方惑星の上でも一般化されるほどには、未だ2文明圏の交流は深く浸透しあってはいない。

「 …あ! おっと nice place。」

 まずは腹ごしらえとばかりに、早々と開けている場末の朝食屋へと、彼女は吸いこまれて行った。

 だがしかし1見まるで呑気に過ぎる程に思えるサキ、実はある重大な目的を帯びて1つの物事を追いかけている最中なのである。

 それには、泣く子も黙る裏面の連盟警察機構・保安局特務部…の力さえも関連して来ている事なのであるが、いま(この話)はそこにまで言及しているヒマがない。

 とりあえずは表面的な彼女の動きをだけを追って行くとしよう。

 ……………。







(しまった。次項と逆に貼るべきだった…☆)
(と途中で気がついたので貼り直しました☆)
 ↓
http://bookstore.yahoo.co.jp/unlimited/shoshi-520341/
《P》シリーズ 1巻
 ↑
ちなみにこれが連載され始めた頃には既にうちの《ESP》シリーズの根っこは固まっていたので、暗くて救いのない展開の「P」シリーズは嫌いで(^^;)
途中までしか読んでません…☆

https://www.youtube.com/watch?v=gfXhmdjOqGI
Star Trek Mega Suite:
50th Anniversary Tribute to the Music of Star Trek
 ↑
(あれ?『スタトレ』と『ロック』は同い年…??)


とりあえず前項までこれにまとめました。
 ↓
http://p.booklog.jp/book/112387/read
リステラス星圏史略
古資料ファイル 7-1
「惑星の夜明け」(最終稿+没原稿)





 STAR-RISE 

 Dream of ... (仮題)

 星の夜明け。

      by 恒沙真谷人



 このところ奇妙な、考えられないような犯罪ばかりがあいついで起こる。

 新聞誌上世間を騒がしている。

 いわく、袋小路まで追いつめられた犯人が忽然として姿を消した。

 厚さ何mという金庫の扉が道具も使わずねじ開けられた。

 侵入者の形跡もないのに大宝石店から、金目の品ばかりがケースからある日なくなってしまった。

 …etc,. etc., …

 これらの記事を読むたびに、都市の雑踏や、人口の薄い農村、開拓途上の惑星バラックの中などに、目立たずひっそり溶け込んだ1部のある人たちは、誰にも云えぬ不安を胸に抱えてそうっと周囲を見まわすのだ。

 無論、彼ら自身はみなこの上もなく善良で、穏和しく、家禽餌用草食動物のように優しい、少しおびえたような瞳をして、毎日を1人静かに暮らしているのだったが…

 それでも世間が頻発犯罪の不可思議な手口について激論を交わし、首をひねるのを見る度に、なんの罪も落度もあるわけではないのに首をすくめて笑顔を誤魔化さなければならない。

 …彼達とは、つまりそういう不運な時代の人たちだった。






 act.1 朝まだき


 店の主人の態度に気づいたサキは1瞬思わず速報レコルダから目をあげた。

 他の場所、他の人たちの上に幾度も幾度も見覚えのある…あの表情。驚愕と、恐怖と、不信と。

 ぎくりぞくりとして冷たい記憶の感覚が身うちを走る。

 それから、間をおいて、その緊張が自分に向けられているわけではない、事に了解し、ほっと力を抜いてレコルダに注意を戻す素振り。

 されいげなく心は主人の視線を追う。

 彼の未知のものへの生理的嫌悪のサキには1人のうだつのあがらない青年がいた。

 貧しい風体からしてこの安宿も兼ねた食堂の下働きといったところなのだろう。

 かなり瘠せて腕も脚も骨ばってゴツゴツした感じなのが無器用そうだった。

 中背。陰気な顔つき。

 だけどそんな地道な使用人の何処が主人のあれ程の拒否反応に値するというのだろう?

 彼女はすぐに理解した。

 彼の右脇、すぐ上の棚のところから、こんな店にしてはかなりに上物そうな皿が1枚落ちかかっている。

 いや… 現に 落ちている のだ、時制的には。

 縁の1辺をいまだ未練がましく棚に触れさせたまま、奇妙に現実感のあるバランスを保って、高い皿は力学法則を頭から無視しきっていた。

 悠然と宙に浮いていた。

 青年は白ちゃけた顔をして動くに動けないでいる。

 意識せずにやってしまった事なのか、それともまさか店主に見つかるとは思っていなかったのだろう。

 高価な皿なのだ。

 事態を数瞬のうちに判読してしまうと、どうするべきなのかちょっと迷った。

 表情を読みとりにくい灰色の瞳がひょいと不機嫌にすがめられる。

 顔をしかめ、色の薄い舌が軽く唇をかすめ…

 不自然な均衡を破られて皿はハデな音をたてた。

 人気のない室内の、3人だけの間で、呪縛が解ける。

「 …マスター!」

 彼女は食べ終えたセット・メニューの盆を押しやりながら無雑作に立ち上がった。

「部屋、借りられるかい。いつまでかは判んないけど、とりあえず10日分払うよ。」

 商売人はこういう上客がいる時には立ち直りが早い。

「 じゃ、そこのあなた、案内してもらえないかな。」




https://www.youtube.com/watch?v=0gcHZqGVk2A
FAMOUS MARCHING BAND MUSIC
 ↑
※ 4分目~の画像が、けっこう笑けますwww

 (何の映画だろ??)⇒『戦場にかける橋』…??





 その後のことはよく覚えていない。

 ただ、ティルニーとしては、何とかうまい瞬間を捕えてジャマーを解除できたようた。

 誰にも気づかれないうちにスイッチを倒し、ついでに二度と使えないよう、思いついて内部の配線をひき千切っておいたりする。

 肩を叩かれて振り向くといつの間に戻って来れたのか、気配もなくサキが立っていた。

 心持ち顔色が悪く、腕の包帯には血がにじみはじめていたけれども、まあ、無事だ。

「…どうなったんです?」

「ほら」

 何も知らぬげに見慣れない型の宇宙船が着陸しようとしていた。

 見たこともない筈だ。そもそもリスタルラーナ世界では大気を破壊するような駆動機関の船は造られない。

 外洋宇宙船が直に重力圏内に降りて来るということ自体、信じられないような話なのである。

「…一体…」

「ジースト船だよ」

 サキはあっさりと言った。

「 ジースト?! あの!?」

 四年前にファースト・コンタクト(第三種接近遭遇)があり、昨年、一応の友好通商も含めてリスタルラーナ星間連盟との正式な国交が成立したばかり、という謎だらけの宇宙帝国である。

 情報もあまり流れないので一般市民にとっては殆ど慣染みがないが。

「連盟の "首都惑星" からジースト帝国 "本星" への直行ルートもここからじゃ遠いしね。映画の中のことみたいに感じてるんだろうけど、…ところがさ。

 実はこのリネアクラインって星は両世界間の国境が一番狭まる所に位置してるんだな」

「え。…」

 間にガス雲をはさんで長いことお互いに気づかずに来たのだ。

 辺境同士、距離的には目と鼻の先といったほどに近い。

「おかたい政府よりも犯罪組織の方が対応がハシコ(早)かったってわけ。ジーストでは連盟世界の技術を一刻も早くって手に入れたがってるからね。

 …この星も、もうあまりのどかにしてもいられないんじゃないかな」

「…貿易の中継港になる、…と?」

「必然的にね。」

 肯いてサキは真っ直ぐにティルニーの眼を覗きこんだ。

 宇宙船の方では何か不都合な事が発覚したらしく、人の動きが慌ただしくなっている。

「わたしらはこれが片づいたら今日の最初の便で発つことになると思う。で、今のうちに尋いておくけれど、最初の日にわたしが言ったのの、答え」

「………ああ。」

 ティルニーは殆ど自分と同じほどに背の高い少女の瞳を見返して、ちょっと困ったような静かな微笑を浮かべた。

「伯父貴がね、結婚しろって云うんですよ。」

 太った腹を揺すって店主は威勢よく主張したのだった。

 二十七にもなった一人前の男がいつまでも侘しい身の上でいるものではない…と。

「結婚して、子供つくって、店を継いで。…年が上だけどリスナはおれを気に入ってくれてるみたいだし。」

「……いいね、うん。とっても。」

 サキは鮮やかにこたえて安堵したように白い歯を見せた。

 それこそが、何千年来となく続いてきた人間の "日常" というものだったから。

「実のところ、そう言ってくれるのを期待してた。あなたがここに居てどうしても不幸だっていうんなら別だけど… 多少の特殊能力があるとは云え、結局はわたしらだって普通の、ごく当たり前なだけの人間なんだからね。」

 淋しい連中同士で閉じ込もってしまおうとする心は、とどのつまり何の解決策をも産み出しはしないのだ。



「 …済んだぜ、サキ。」

 空気が噴き出すような音とともに傍らにいきなり人間が湧いて、ティルニーは一瞬あわてて飛びすさるところだった。

「わっ!!」

「……レイ ♪ 」

「はん… こいつが助っ人?」

 上から金色の無遠慮な目で眺めまわす。

 色の白い、異様に背の高い少女だった。(そう云えば成人男子のティルニーと殆ど同じだけあるサキだってかなりの長身なわけだが。)

 青い髪。金色の眼。

 とがった長い耳。

「…確かにA級だけど訓練がなってないな。コントロール出来ないエスパーなんざ、マッチ持った赤ン坊と同じだ」

「こら。もう、またァ」

 いつもこれだ、といった調子でサキが不作法をたしなめる。

「ティルニー。これが相棒のシスターナ・レイズ。レイだよ。船の側の組織を潰しに行ってたんだけど。」

「…ジースト…人。ですか?」

 彼にとっては映像でなしに見るのは初めての事なのだ。

「ああ。…正確に云や、ジースト・ゼネッタ。」

「 "ゼネッタ" ?」

「超能力者の総称だよ。人口の三分の一はいるかな、帝国には」

「…!」

「ただし殆どはD級以下で、被差別種族にされてる」

 公式には報道されたことのない話だ。

 ティルニーは、今夜は、考えることが山程あるだろう。

「…あ、」

 空に浮かぶ無数の、赤やオレンジの明かり。

 時ならぬ恒星船の大気圏突入に、慌てふためいた惑星警察が、続々と集まりつつあった。

 ……………。





 そして、夜明け…。

「じゃね。ティルニー。何かあったらいつでも連絡してよ」

 サキは一旦荷物を取りに戻るとあっさりと笑って朝霧の街に姿を消した。

「エスパー同士の横のつながりを創ろうと思うんだ。寂しくないように、より自然に社会に溶け込んでいけるように。」

 間の抜けた話だが、ティルニーはその時はじめて彼女がリスタルラーノではない事に気がついたのだった。

 あまり自然にしているから判らなかったのだが、異邦人…星間連盟が17年前に、そして史上最初に国交を結んだ、 "テラズ" =地球系星間連邦の人間だったのだ。

 …動きはじめた、本当の宇宙時代。

 と、彼は想った。

 地球。リスタルラーナ。ジースト星間帝国。

 その、それぞれに、違った立場の、超能力者たちがいる。

(( …結局はわたしらだって普通の人間なんだから。… ))

 いま、陽がのぼる。

 大きな十字路の中心に立って、ティルニーはいつまでも少女達の姿を追いかけていた。





          … "惑星の夜明け" 、了。…


 




(※欄外メモ)

 ・とんずらこくのと船内の様子のはなし。
 ・マッチ持った赤ん坊
 ・ "エスパッション" にかえれる、ということ。



https://www.youtube.com/watch?v=xe4ZuqZcoY4
The Top 10 Most Beautiful Movie Soundtracks by John Williams


(ひろいもの♪)
 ↓
http://www.ngk.co.jp/info/gallery/kuroko/?interview
「おしえてクロコくん!」

…クロコだいる、ダンディ~♪(^w^)♪←「技術オタ」フェチw
https://www.youtube.com/watch?v=9qXmRL6a0uU
トレイン(PV) ケツメイシ

はい昼寝?して再びPC前。12:44。
今年の「冬休み」は惰眠と原稿で終わりますね~(^^;)…メデタイ☆

おやこんなのも有ったんですね…☆
 ↓
https://kakuyomu.jp/contests/kakuyomu_web_novel_001
第1回カクヨムWeb小説コンテスト
終了
応募受付期間: 2015年12月25日(金) 00:00 〜 2016年2月28日(日) 23:59
 ↑
終ってんのかよッ☆(2回目はいつやるんだ…??)

https://www.youtube.com/watch?v=k-Je--1jPx4
「君は歌うことが出来る」(MV フルサイズ)

===============

https://www.youtube.com/watch?v=vSMeYe-sLhs
Star Trek Theme






「ここのところ世間の動きが何かと不穏でしょう。強盗だの、大規模なハック(※)だの」

 深夜の街路に忍び出しながらサキが言う。

「ニュースカセットには載らない事だけど、裏側の…犯罪者組織なんかの社会がやたらに活発化しててね。その台風の目のひとつがこの星にあるらしいってんで、わたしの相棒が先に調査に来てたんだけど」

「ここに…リネアクラインに?!」

「うん、そう」

 ティルニーの反応を彼女は面白がっていた。

 辺境の、なんの変哲もない、どのかな農耕惑星。

 少し退屈で、くすんで、だけど平穏な…というのが住民の抱いている故郷へのイメージなのだろうか。

 確かに今まではその通りだったかも知れない。だけど。

「この時間だともう公共の交通機関は動いてないなァ。

  "跳ぶ" よ、また痛くなる前に」

 云いも果てず無事な方の右腕でティルニーを引き寄せる。

 と、彼らの周囲で、唐突に風景が流れた。

「えっ!? …!!」

「テレポート(瞬間移動)。こないだ、卵でやってみせたでしょう」

「 え、えぇ…」

 再び旧市街の奥である。

「あそこ」

 素早く建物の陰に寄りながらサキは街路の一角を指さした。

 新市街に比べるとあきれるほど丈の低い、三階建て、四階建て、といったビル群の中央に、ぽっかりと直径百メートルくらいの空間が開いている。

「… "アテレナルラ" (中央広場)だ。話には聞いてたけど…」

 リスタルラーナ系の開拓惑星には必ず見られる場所だった。曰く、 "この星に初めて人が降りた土地" 。

 はじめのうちこそ市街造りの中心ポイントとされ、住民の集会の場となるのだったが、やがては例外なく旧市街の奥に忘れられる。

 通常、人の乗ってきたランチ(上陸艇)が半ばモニュメント化されて広場中央に飾られているものだ。

 が、ここではとっくに取り除かれて、十分な空間は極秘のスペースポートへと改装されていた。

「まさかこんな盲点をつかれようとは思ってなかったよ。ずっと、山岳地帯とか軌道上とか、いかにもアジトがありそうな所ばっかり探ってたんだけどね」

「…密輸…?」

「そう。かなり悪質な、ね」

「…あなたは…」

「え?」

「もしかして特務部隊員なんですか?」

「 あはっ 」

 茶目っ気たっぷりに白い歯を見せた。

「そう見える? 確かにこういう特殊能力を生かすためには向いた職業だとは思うな。…もっとも特務部はわたしらの存在なんか、まだ夢にも知らない筈だけど」

「………まだ?」

「ふふん。全くの民間人ですよォ、今のところ。」

 言いながら時計をのぞく。

「そろそろだな。あのね、今夜の取り引きを連盟保安局に発見させて、逮捕して貰っちゃおうってのが、作戦なんだけど」

 二人の居る所から広場をへだてた反対側の塔。

 そこに、レーダー・ジャマー(探知波遮断装備)が仕掛けてあるのである。

(( …視える? ))

「わっっ!!」

 脳の奥にいきなり、行ったこともない部屋の光景が現われて、ティルニーは叫んだ。

 塔の管制室内部の様子である。サキが透視して送り込んだのだ。

(( わたしが注意をひきつけるから。隙をついてあのスイッチを切って ))

 頭に直接に響いてくる言葉に彼はあいまいに肯く。

 この距離で、あんな小さなものに、うまく "力" が届くだろうか…?

(( 大丈夫、ティルニーなら。自覚ないだろうけど潜在能力はA級なんだよ ))

 鮮やかな微笑を残して、痛む腕をかばいながらサキ(少女)は飛びだして行った。




(※ハック: コンピューター犯罪)

 ↑
(…と、まだ注釈が要った時代…w)

(欄外に、「若い女、麻薬、技術・知識、情報、武器弾薬、食糧」とか、

 列挙してあります…w)

(まぁ、しょせん十代前半のうちに考えてたハナシですから…っ☆)


https://www.youtube.com/watch?v=qcwP2ulxDdY&nohtml5=False
Joan Baez - Farewell Angelina (HQ)

https://www.youtube.com/watch?v=OYeXvG2ptwk&nohtml5=False
Joan Baez Don’t Think Twice, It’s All Right Bob Dylan cover






(…ううう。)

 知っている限りでなるたけひどい悪態をついてやりたい気分だった。

 深夜。

 サキは血まみれの腕を押さえてのろのろと裏道を歩く。

 敵もさるもの、一日中追いかけ回されて、なんと廃墟のあの奥からここまで、自分の足で(!)駆け通すはめになってしまった。
 ちょっとしたマラソンなみの距離である。

 相手がリスタルラーノではないというのを計算に入れなかったのが失敗だった。

 やっとどうやら巧くまけたようだが…

 撃たれた左上腕が精神統一を乱して、宿までのあと五百メートルをテレポートも出来やしないのだ。

 ついでに、失血多量で、そろそろショック(貧血)症状を起こし始めていた。

(( …レイ! ))

 最大限に呼びかけてみてもこの惑星上に相手はいないのだ。

 いくら彼女でも、何十光年という冷たい恒星間を、ジャンプ(跳躍)はできない。

 宿まで、あと、二百メートル。

 ずずず、と明かりの切れた街灯にもたれて、坐りこみながらサキは思いつく限りの名前を呼んだ。

(( ティルニー !! ))



 何処からともなく、寝つかれずにいる彼に、その声は届いた。

 寝返りをうって耳を澄ませてみる。

 何も聞こえはしない。

 階下の店のざわめきとは別に、しかし、確かにそれは脳裏に響いたのだ。

 一度だけで十分だった。

 ベッドを抜け出し、勘だけを頼りに方向をさぐり当てて来た彼に、サキは精一杯強がって元気に手を振った。

「 怪我をしてるんですか!?」

 半信半疑の足どりが急に駆け足になる。

「ありがと。血が止まんなくてね」

 軽々と抱き上げられて関係もなく苦笑した。

 実際、リスタルラーノはどれもこれも平均してみな力が無い、などと、地球人の誰が最初に報道したのだろう?

 それは機械文明に浸り切った上層階級の姿をしか見ないからだ。

 旧市街の人々は、今でも人情が厚くて騒がしい。

 労をいとわない働き者ばかりだ。

 …サキはいつだって下町でのしごと(任務)が好きだった。

「すぐに医者が来ますから」

 応急手当のあと、一旦階下に下りて行ったティルニーがまたドアを開ける。

「貧血おこしてるでしょう。それまでに少し胃に入れといた方が… お客さん!」

 いかにも消化の良さそうな心づくしの湯気のたつお盆を、しかし彼は扉を閉めて振り向いた途端にあやうく取り落とすところだった。

 サキはベッドから起き出ていたのである。

 すでに血で汚れた服は取り換えた後らしく、オフホワイトの袖なしにミニスカートとブーツ、といった勇ましい出で立ちだ。

 腰には補填しなおした麻酔銃を吊り、鏡の前で手早く髪をまとめなおしている所だった。

 雲のようにあいまいな灰色の滝が揺れる。

「 何をしてるんですか…」

 半ば呆然として呟く。

 先刻までは確かに、起き上がる力もないみたいだったのに…

 そういえば顔の色も戻っている。

「…え? なにが? …やあ、有難いな」

 灰色の髪をなびかせて振り向いたサキはお盆のうえの食べ物の湯気を見て、いつものように微笑った。

「…まさか…ブースター(賦活剤)を使ったんじゃないでしょうね、お客さん」

 一種の覚醒剤だ。

「まさか。… "サキ" でいいよってば」

 頓着せずにお盆に取りついている。

「 とにかく、駄目です。ベッドに戻って下さい。いま医者を呼びにやってますから…」

「 悪いけど、パス」

 感謝の苦笑いに誤魔化して、けれど途方もなく強い光をたたえて眼を上げた。

「夜明けまでに何としても片付けなきゃならない仕事があるんだ。わたしの不手際で遅くなっちまってね。大人しくしてる暇、無い」

「だけどその傷で」

「一応、ふさいだよ」

 直感で、ティルニーはその科白が卵を跳ばしたあの "能力" と関係のあるものだと悟った。

「痛み止めが効いたからね。精神集中さえ出来れば、このくらい」

「薬が切れたらどうするんです」

「…………はは」

 ひきつり笑い。

 実はすでに痛みは戻ってきつつあるのだ。

 もともと人工の薬は嫌いで、体が拒絶するのか効果があまり持続する方ではない。

「何の用かは知らないけど無理は…」

「 そこで、さ。力を貸してくれる気って、ない?」

 ………………。

 一瞬の沈黙。

 サキにもし色気と呼べるほどのものがかけらでもあったとしたら、開きなおって薄く唇の端を吊り上げたそのアルカイック・スマイル(笑み)は、 "婉然" とさえ表現するべきだったかも知れない。


 ティルニーは、気圧された。





狼少女ラン―ESPの超傑作集大成 (1980年) (マイコミックス)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%85%E3%81%84%E7%89%99
古代超人類の血を引く超能力少女・小松崎蘭(ラン)と悪の秘密結社・タロンの戦いを描いたSF大作。

…そういえば、途中までしか読んでないな~…☆


https://www.youtube.com/watch?v=g1fpDWXwfso&nohtml5=False
Joan Baez : Love Is Just A Four-Letter Word

https://www.youtube.com/watch?v=oJfY4KpX1Nk&nohtml5=False
Kumbaya(Come by Here) - Joan Baez (with Lyrics, English & 한글)


https://www.youtube.com/watch?v=oNx2rH6hHog&nohtml5=False
Forever Young by JOAN BAEZ - by mathimata italikis glossas -






 グラスを磨く。

 ひとつひとつ、丹念に。

「…ティルニー」

 声をかけられて彼は驚いた。

「伯父さん」

 …店主である。

 早朝から深夜までやっているこの店には、手が二人分しかない。

 だから朝の準備と夕方の仕込みだけは一緒に済ませて、日中いっぱいはティルニーが、夜は店主が、それぞれ一人できりもりするのが習慣になっているのだが。

「もう、起きてきちゃったのかい…?」

 昼下がり、といった刻限である。丁度ひまになる時間だ。

「いや、そのー、なんだ。寝そこねてな。」

「そう」

 ティルニーは少しおどおどとして相手を眺めた。

 サキが、彼は二度と思い出さない、と言ったのはどうやら本当らしい。

 店主はこの間のことなど完全に忘れ去って、いつもと同じように気のいい親父ぶりを発揮している。

 ………でも。

 と、ティルニーは思ってしまうのだ。

 相手がたとえ覚えていなくとも、自分は忘れられない。

 あの、複雑な恐怖に満ちた、眼。

 自分は怪物なのだ、と、あの時ほど痛烈に感じさせられた瞬間はない。

  "伯父さん" はティルニーの存在を否定したのだ。…

 …そういう風に一旦こだわりはじめてしまうと、とてもいつものように素直に振る舞えるものではなかった。

 それに、ここに居る限りは、いつまた同じ失敗、同じ瞬間に、出喰わすことになるか…知れたものではないのだ。

(( わたしらはこういった仲間ばっかりで、ふね(星間船)で暮らしてててね。
  "エスパッション" て云うんだけど… ))

 想いは、また同じ科白の上に帰って行ってしまう。

 光明。

 異形の者同士て暮らしたら、少しはこの寂しさは埋ずめられるのだろうか。

「手伝うぞ」

 ティルニーの重苦しい沈黙に耐えかねたように、太った親父はグラスの列に腕を伸ばした。

「なに、一日や二日寝なかったところでこたえやせんて。わしはまだまだ若いんだぞ」

「 ……… 」

 無口な甥の胸のうちとは別に、彼は彼で妙に肩身の狭いような、困惑しきったような顔をしているのだった。

「その… なあ。ティルニーよ。あんまり気を落とすんじゃあないぞ。」

「 …え? 」

 ティルニーは不審気に、心持ち警戒して目線をあげた。

「今さっきまで隣のルノ爺と話しとったら、…その、レニが嫁に行っちまうそうだが…
 そりゃこの界隈にゃ珍しく、気立てのいい別嬪だったが、…その、」

「レニが結婚?! 本当かい。そりゃあ目出度いや」

「あの娘ばかりが女って訳でもなし……… へ?」

「相手は? やっぱりスラウかい。それとも」

「す、スラウだけどよ。…何だおまえ、知らなかったのか? ……じゃ、ここ2~3日、いやに落ち込んでるみたいだったのは、何なんだ。」

「え、おれ… 別に。」

「落ち込んでなかったなんぞ言うなよ。おまえは、どっから見ても、絶対に、確実に、どっぷり落ち込んどったぞ。」

「 …そう… かなあ… 」

 力一杯断言されて、ティルニーは困った顔をして、ようやく微かに笑った。

「ほれまたそう誤魔化すんだ」

 いい歳をした親爺が拗ねてブツブツと。

「大体おまえは暗いぞ。何も表に出そうとせん。人間ならたまに少しは泣いたり怒ったりしてみたらどうだってェんだ」

「………人間じゃなかったら?」

「 へっ? 」

「いやあの… おれって時々、海行ってクジラか何かになりたいなあ…って。」

 オキアミしか食べんから。

「こら、」

 珍しい甥っ子の "冗談" に店主は機嫌よく応じた。

「クジラダロートシャチにだろーと、なるのは勝手だが、おまえにはここ(店)を継いで貰わにゃならないんだぞ。海に行くのはやめとけ

 …それで思い出したが、おまえ結婚しろ。」

「えっ!…?!」

「おっ。紅くなったな」

 手を打って喜ぶ。

「二十八にもなって男がわびしくひとり身でいるもんじゃねえ。もっとも、おまえの童顔は、とても齢のとおりにゃ見えんがな。」









検索おまけwwww
 ↓
https://www.youtube.com/watch?v=bFdzy6GqSyw
【因果応報】店長「文句あるなら辞めろ!お前の代わりなんかいくらでも居る」とキレるとバイト全員が「辞めます」⇒1週間後ww【スカッとする話】
 ↑
え?某ローソンの例の店の話じゃないの…??www


(えぇそうですとも…すいませんね。ベタ(というか、まんま?)なネーミングで…☆)

https://www.youtube.com/watch?v=3VVTEfdhYQE
「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」
The Bionic Woman(1976年1月-1978年5月 米テレビドラマ)

https://www.youtube.com/watch?v=ZWyL0Zk6kU4&nohtml5=False
Luis Cobos-Sol y Sombra-Hifi-Pro-DJ.NEUMANN . Lo Maximo.





 しまった。それはない。

 サキは張りついていた二階の窓枠から飛び降りて走りはじめた。

 ようやくアジト(本拠地)を見つけた。と思ったら発見されてしまったのだ。

 あまつさえすでに取り囲まれていたりするらしい。

「この、ドジ。」

 レイの冷ややかな表情が頭にちらついた。

 ………え~い、五月蠅い!!

 とは云え、本当に少しまずい状況ではあるのだった。

 そこは、スラムもスラム、最下層の人間でさえもはや住まなくなった完全な廃墟の、更にその奥だった。

 かわいた風が吹く。

 リスタルラーノは何であれ再生・修理してまた使う、という発想を持たない。

 土地や家屋、ひどいのは都市そのものでさえ例外ではないという事で、より新しい機能、より良い環境のコンパートメントへと、富裕な順からどんどん移って行ってしまう。

 相対的に価値の下がった設備の古い区域が "旧市街" と呼ばれ、貧しい人達が住みついて、動力その他の生活手段がストップしてしまうまで、使い続けるものなのだが…

 この辺りには、そういった人影すらない。

(…前。右、左。後ろ… 上。)

 ただ走るふりをしながらサキは透視した。

(……まずいな。完全に囲まれてる。)

 相応に後ろ暗い真似をしている組織であってみれば当然の事ではあるが。

 往来に足を停めて相手の出方をうかがう。

 テレポートして逃げられれば話は簡単なのだが。

 しかし…

 今回の件はいわゆる "超常能力" に関する知識のまったく無いリスタルラーノを相手にしているのとは違った。

 この状態で、下手な逃げ切りかたをした日には、正体がばれる…

 というよりは、あらぬ方に迷惑をかけてしまう事になる。

 ためらう隙に、

 ビシッ!!

 熱線が、つい今まで立っていた地点に突き刺さった。

 路地に転がりこんで、銃を抜く。

 射撃の腕にはある程度、自信はある。

 …人間に向けたくはなかったけれど…

 カチリ。

 サキはセーフティ(安全弁)を引き起こした。

 撃つ。

 一対数十の、どう考えても不利な銃撃戦である。

「一拍遅れるくらいで丁度いい。あせるより、初心者は着実に仕止めろ。」

 そういう教わり方をサキはした。

 一発必中、百発…これはまだ九十八中くらいか。

 極力、エネルギーの無駄な消耗を抑えた戦いぶりである。

 実戦経験が少なく、まだはっきり相手方の火線を(怖い)と感じる彼女であってみれば、その自己統御ぶりは大した精神力であると言える。

 ただし、指導者役であるレイが知ったら怒る以前にあきれかえって理解不能、という事になるだろう。

 ハンター(狩人)の主義は一撃必殺。

 しかし、サキは、決っして謂わゆる "急所" を、人の命にかかわるようなポイントを、狙おうとはしないのだから。

(…それでも、銃をはじき飛ばしただけで済まそうって云うのは、無謀なんだろうなあ)

 正確に相手の肩を射抜きながら、顔をしかめた。

 エンパサイズ(感情移入)が激し過ぎてコントロールの利かない傾向がある。

 はっきり云って赤の他人が怪我する所を見ただけで、自分も苦痛を感じる、といったタチ(性向)なのである。

(…う~~~。痛いっ!! )

 内心がわめくのは努めて聞き流して、包囲網の一角にそれとは気づかれぬよう、徐々に穴を開けていった。

 三十六計。

 逃亡経路を突嗟に組み立てた。

 そう長く逃げまわる必要はない。脚力には定評がある。

 要は、テレポートをかけても怪しまれずに済むだけ、彼らを引き離せればいのだ。

 ………深呼吸。

 カウントをとって走り出す。

 ジャンプして、軽い体は道の反対側へ。

 転げ込みながら応射して、連続動作で立ち上がり、死角へ入った瞬間には、早や、走り始めている。

 サキの全力疾走にかなう奴はそういない。

「追えっ。生かして帰すな!」

(………怖いなァ)

 苦笑を浮かべて、少女は走り続けた。

 ヒュンッ。

 追手のブラスター(熱線銃)が肩先をかすめる。

 ………。




empathy:(心)感情移入。
empasis:(感情・表現などの)強さ。



https://www.youtube.com/watch?v=jmXV3GgB_8c
Charlie’s Angels Intro

https://www.youtube.com/watch?v=FLHsWtHgvIA
「チャーリーズ・エンジェル」Charlie’s Angels
(1976年9月~1981年6月 米テレビドラマ)



…検索おまけ…ッwwwww
 ↓
https://www.youtube.com/watch?v=SkqxcimVoko
無断駐車するDQN車に雪国独特の仕返しをした結果

https://www.youtube.com/watch?v=Sx-yriq1OmQ
違法駐車を繰り返す車に怒りの制裁決行!!カラーコーンを跳ね飛ばして侵入しやがるんで、カラーコーンの内側にセメントを詰め込んでおいた結果wwwww






さて、やっと原稿の続き…。

…んで。(^^;)ハタと気がついたんですが…。

貼ってある漫画。『MOON・TRICK』。
(^^;)
…なんか、妙~に「デジャヴ感が満載」の話だなぁ~と、思っていたら…

http://tosuisha.co.jp/corner/tachiyomi/morimoto/moon/index.html
>「まさか同族がこんなにいるとは思わなかったから、一生独りだと覚悟してたんだ」
>月が彩る愛すべき共同生活!!

http://85358.diarynote.jp/201701041750239568/
>「あなた以外にもいるし、わたしだけでもないよ。」
>「実のところ、わたしらはこういった仲間ばっかりで、ふね(星間船)で暮らしててね。『エスパッション』て呼んでるんだけど。

…はい。完ッ全に!「同ネタ。」だったんですね…☆

…w(^□^;)w…☆

https://www.youtube.com/watch?v=Qs12gRePYDA
Carpenters Twenty Two Hits of the Carpenters Full Album




(……あのお客さん……)

 名前は宿帳で調べてあった。

 サキ・ラン。

 不思議な響き、不思議な髪、不思議な瞳のいろどり(彩)。

 なんとなく使いづらくて除けたままになっている、赤い丸印の卵をちら、と見やった。

 それは、驚いたけれど。

 階上の部屋から冷蔵室のカートンの中へ、どうしたら卵が移動できるものか。

 でも、けれど、ティルニーは納得してしまったのだ。

 不可能ではない、ことだった…たぶん自分にも…。

(他の人には、絶対にわからないだろう)

 神話もSFもない世界で、ティルニーはもうずっと自分の存在が無気味だった。本能的に、これは人に見せてはいけないものだと、ひた隠しにして来たのだ。

 初めて "力" に気がついたのはまだほんの子供の頃だった。野良犬に襲われて…

 追い払えさえすれば良かったのに。殺す必要は無かったのに。

 高熱を出して何日もうなされたのを覚えている。

 無気味な力はまた危険なものでもあった。

(ショックを受ければ、暴走する。僕はいつか、無意識のうちに人間をだって殺してしまうかも知れない)

 そんな想い、ひそかな恐怖は、彼をもの静かな、滅多に感情を表に出さない青年に育てた。

 本当に、長いこと、怯えて暮らしていたのだ。

( でも。)

 同時に、持っている能力を使えない、という事は、脚のある人が車椅子に縛りつけられているような、見えているのに目隠しされた振りをして、落とし穴に飛び込もうとするような…不自然な状態で。



(………ふう。……)

 どさっ!

 サキはベッドの上に体を投げ出した。

 腕をさし上げて時計の日付を読む。

 もう四日。四日も無駄に時間を過ごしてしまった。

( う~~~っっ)

 相棒のレイならどう酷評するか、大体見当はつく。

「アホ」とか、
「無能」とか、一言。

 いつだってそういう時には的確な一単語をしかレイは口にはしない

 それでもってひたすら底意地の悪い細い金色の眼で、実にながながとした雄弁な一瞥をくれるのだ。

(………そんなこと言ったってさ!)

 頭の中で抵抗を試みた。

(素人をスパイ(探偵)ごっこなんぞに狩り出す方が悪い! リスタルラーナ側は受け容れ組織は小さいから "簡単" だろうって… そりゃ、あくまでもおたくの基準でしょうが。)

 レイは戦士としてはのつく一流である。

 破壊工作のエキスパートだ。

 もっとも、それに比べれば経験において大分落ちる、というだけで、サキとても "素人" とは決して呼べないだけの基本技術は叩きこまれているのだったが…

(…う~~~っ)

 もういっぺん、唸ってから体を起こす。

 とにかく期限はあと二日。

 責任転嫁してても仕様がない。



 階段をかけおりて行くサキのかたわらで、床を掃く。

 ティルニーは迷っていた。

 ……ずっと……



https://www.youtube.com/watch?v=-4tI9gArycY
Alphaville - First Harvest 1984-1992 (Full Album)

再びコンニチ和。15:29になりました。

「新年の3連休」初日。昼寝3時間たっぷり休みました…♪

o(^^)o

まず机の上とアタマの中を片付けて!

…原稿で遊ぶぞ~っ♪♪

cmk2wl ‏@cmk2wl · 1日1日前
オーウェルの小説 1984に書かれている ”プロレの餌”
下層階級(プロール)たちに、思考停止させるための娯楽(人畜無害な小説、音楽、酒、ギャンブル、スポーツ、セックス等)をまくこと。
想像力を阻害するために。
https://pbs.twimg.com/media/C1NZ-PcUcAAePW3.png

 ↑
…コレと似てねぇ…??(^^;)★
http://image.rakuten.co.jp/rapanui/cabinet/01824510/img59272873.jpg
フリーメイソンプロビデンスの ...
300 x 225 · jpeg·item.rakuten.co.jp


http://85358.diarynote.jp/?day=20170101
http://85358.diarynote.jp/?day=20160101
http://85358.diarynote.jp/?day=20150101
http://85358.diarynote.jp/?day=20140101
http://85358.diarynote.jp/?day=20130101

http://85358.diarynote.jp/?day=20120101

http://85358.diarynote.jp/?day=20110101
http://85358.diarynote.jp/?day=20090101
http://85358.diarynote.jp/?day=20080101
http://85358.diarynote.jp/?day=20070101
http://85358.diarynote.jp/?day=20060101
http://85358.diarynote.jp/?day=20050101

http://76519.diarynote.jp/?day=20070101
http://76519.diarynote.jp/?day=20060101
http://76519.diarynote.jp/?day=20050101

cmk2wl ‏@cmk2wl · 1日1日前
「世の中の誰ともうまくやって行けない人は、むしろ「才能」なのだから、それを伸ばすべきではないか。普遍的に人間が嫌いなら、懸命に一人で生活できるように努力すればいい。それだけのことである。こうした生き方が別段劣っているわけではない。」中島義道


http://85358.diarynote.jp/?day=20170104
http://85358.diarynote.jp/?day=20160104
http://85358.diarynote.jp/?day=20150104
http://85358.diarynote.jp/?day=20140104
http://85358.diarynote.jp/?day=20130104

http://85358.diarynote.jp/?day=20120104

http://85358.diarynote.jp/?day=20110104
http://85358.diarynote.jp/?day=20090104
http://85358.diarynote.jp/?day=20080104
http://85358.diarynote.jp/?day=20070104
http://85358.diarynote.jp/?day=20060104
http://85358.diarynote.jp/?day=20050104

http://76519.diarynote.jp/?day=20070104
http://76519.diarynote.jp/?day=20060104
http://76519.diarynote.jp/?day=20050104

…はははは…w(^◇^;)w…☆
 ↓
http://76519.diarynote.jp/?day=20070101
 『 ☆ 略 年 表 − 第 一 部 (1) 』 (@中2?) 
 2007年1月1日 連載(2周目・地球統一〜ESPA)
http://76519.diarynote.jp/?day=20070104
 『 ◎ ソレル女史・エスパッションに関する略年表  』 (@中2?) 
 2007年1月4日 連載(2周目・地球統一〜ESPA)

…ちょうど「10年前」に、前作業やってたわけですね…w

「時の螺旋を1周した」わけですね…www

(んで☆今年?あ、すでに「旧年」か??)

「こうなってる」と…w
 ↓
http://85358.diarynote.jp/?day=20160916
>「ナカノヒト」仮説、
 サキ:エルさん、
 エリー:狼さん。
 ソレル女史:私???

山椒:http://85358.diarynote.jp/201410240828575194/
たぺすとりー・めも。
2014年10月24日 リステラス星圏史略 (創作)



(これは読んでませんw
 タイトルのみお借りしました~www)
 ↓
ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)


https://www.youtube.com/watch?v=LPn0KFlbqX8
Cyndi Lauper - True Colors





「ふろむ・だいありい」 (「俺と好」番外編 1 )



 も、怒った。


「毎日退屈しておいでのようですね。」

「あなたね、人にまとまった話しようってんなら、まず座るとか、ちょっといいですかって尋くとか、したらどうなんです?」

 話しかけてきたのはアルヤさん。あたしゃ目一杯腹たてて、そんでもって今は落ちこんでんだから、も、れーぎだのぎょーぎだの知りませんもんね。

 あ、日記のつもりだってーのに日付け忘れた。あたしの腕時計の限りでは7月23日。こっちでどーなってんのか聞いたけど覚えてないけど、とにかく13日も経っちまったのだ13日も!

 あたし、こと楠木綾子の心情たるや推して知るべし、である。

「おお。これは失礼しました。」

 アルヤ氏はいとも率直に詫びて、腰を降ろす。

「少々お話ししたい事があるのですが、よろしいですか?」

 …つくづくひょーきんな兄ちゃんである。

 10も歳下のガキにナめられて、いとも大人しく従おうというのだ。

「退屈してそーだてんのが解ってるんなら、ヒマモ持て余してるのも解ってよさそーなものじゃありませんか。」

 大体この男が悪いのだこの男が! あたしらのお守りにミステリアのアホなぞよこしおって、このっボケッ。アホッ。スカタンッ。融通きかずの諸悪の根源っ!!…





https://www.youtube.com/watch?v=lu3VTngm1F0
George Michael - Faith (US Version)



https://www.youtube.com/watch?v=hCuMWrfXG4E
Billy Joel - Uptown Girl
 ↑
(脇で踊っているヘソ出しBOYSが
「清クン似」とのミソコ女史の御指摘でした…w)





"俺と好" 番外編

 無言の下駄箱争奪戦 …杉谷の場合…


 いわゆる新学期が始まって4日目。4月10日のことだ。気が向いたので初登校する事にした。初登校と言っても《エリア》の顔馴染みがここの先公なぞやっているお陰で既に校舎内の勝手は解っている。昇降口に直行し、1-Bに割り当てられた下駄箱の、最上段、右から2列目を開ける。中学以来常におれが使うと決めてきた場所だった。

 既に何処かの馬鹿の上履きが入っている。軽く舌打ちして床に放り捨て自分のを仕舞った。おれが、不幸にも同じクラスになっちまったという噂くらい始業式の間にも知れ渡った事だろうに…下駄箱のクセを聞いていないたァ、情報に疎い奴もいたもんだ。

 教室に行くと、心配したんだが、おれの席はちゃんと空けられて待っていた。最後列窓際。ま、担任が沢木だものな。わざわざ騒ぎのもと(原因)を作ってある筈もない。おれの姿を見てビビリ切った古典教師とガキ(生徒)どもの間で、ごくごく静かに4時限目が始まった。



 昼休み、ユミの作った弁当を広げていると薄っ汚ねェ御面相の屑共が5~6人来た。

「よぅ、あんた杉谷だろ、あにさんよォ」

 …どうでもいいがその後の俗語だらけの文法の死んだ日本語をなんとかしろ。ヤマトコトバってぇやつは本来もっと奇麗に使ってやるべきシロモノなんだ。

「あんたの噂ぁ聞いてたぜい。中学ン時から高校生の間にも名ァ知られてたんだってな。オレっちらもよォ、5中じゃちったァ有名なゴロツキだったんでえ。ま、同じ高校に入っちまったよしみだしよ、ひとつこれからァよろし…」

 それ以上ネチったらしい言葉使いを聞かされてやる程おれは暇じゃない。低脳は消えな。







>中学以来
>担任が沢木だものな。

…あれあれ。設定変更が過渡期~☆


https://www.youtube.com/watch?v=a_XgQhMPeEQ
Billy Joel - The Longest Time


お♪ 掘り出し物♪
 ↓
https://www.youtube.com/watch?v=kgi6sppinq4
Akira Theme Remix by Bob Massah

「雑音ぽい」ところが、「好の好み」だな…www

参照:http://85358.diarynote.jp/201408102234596280/

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)

2014年8月10日23:21


次項のコメント欄のあとで読んでね。>

(^◆^;)

…こ、これ…(^^;)htt
p://www.bing.com/videos/search?q=%e5%a4%a7%e5%8f%8b%e8%89%af%e8%8b%b1%e3%80%80youtube&docid=608032554632874969&mid=F7084B6B3F14C3ABA00AF7084B6B3F14C3ABA00A&view=detail&FORM=VIRE3#view=detail&mid=F7084B6B3F14C3ABA00AF7084B6B3F14C3ABA00A

ま、まちがいなく…

「私の夢(?)のなかで」…

「杉谷好一が弾いていた曲」です…

(た、たぶん…☆☆☆★)(このノイジーなところが!!!!)



https://www.youtube.com/watch?v=MWUy-OZYWxs
Billy Joel - Piano Man (with lyrics)

https://www.youtube.com/watch?v=79vCiXg3njY
Blues Brothers - Sweet Home Chicago


とってもひじかた君 1 (少年サンデーコミックス)
https://www.youtube.com/watch?v=9qXmRL6a0uU
トレイン(PV) ケツメイシ

…さてと。やるか…。

https://www.youtube.com/watch?v=L_ODGObbrJc
旅人/ケツメイシ

http://p.booklog.jp/book/109989/read
リステラス星圏史略 古資料ファイル
5-2-4-1 「無言の下駄箱争奪戦」
 ↑
これに追加しますた☆

https://www.youtube.com/watch?v=9RFYeH0bCRY
【MV】 ハレルヤ/セカイイチとFoZZtone [Official]


【 没原稿 】(『俺と好』番外編)

「無言の下駄箱争奪戦」…杉谷好一の場合…

 あさ(4時限目)に学校へ行った。既に勝手知ったる校舎内の、昇降口で1-Bのおれの下駄箱を開けると奈辺かの馬鹿の上履きが入っている。床に放り捨てて自分の靴を仕舞った。初登校…他の奴等から見れば新高校生活始まった7日目にあたる日の事だった。

 教室に居座る。数Iの時間に木内が、(お、)という顔をしたが、なにも学校へ来てまで教師と口を利く必要性もない。互いに無視して済ました。

 温和しく6時限まで椅子を陣取って帰ろうとすると、靴がきちんと揃えられて棚の上に載せてある。おれの下駄箱に凝りもせず馬鹿の靴が淹れてあるのを見て腹が立った。手近の塵芥箱にブチ込んでやると背後でけたたましい抗議の声。黙殺して帰ったが馬鹿の正体は十分知れた。

 あのチビだろう。他市からの転入生で、西アジア方面とのハーフかも知れない。

 ハーフ(混血児)。それに5日前は真っ昼間っからS中とは正反対の街中を歩いていやがったから、少しは骨のある奴かと期待はしてたんだが…まるっきりのガキで〈いい子〉だった。5日前はおそらく素直に迷子にでもなっていたのだろう。見る処もない奴だ。

 背後でなおも喚き続けている身の程知らずへ、袖を引いてちょっとちょっとと御忠告に及ぶ猿どももまた、このクラスにもいるもののようだった。

 あいつは小学校の時にもう2人殺しちまってる人殺しで、それで居られなくてアメリカ(外国)に逃げていて、帰ってきても去年1年は学校へも行かずに遊び歩いていた奴で。とにかくフリョウなんだから逆らわずにおいた方が安全だよとかなんとか。

 バカヤロウ。情報屋を気取るんならデータくらい正確に仕入れとけ。おれがあの男どもを殺ったのは就学年齢以前だぞ…ああ。

 でも、とかだって、という不満げな声はなおもしつこく、そこへきゃあ本当なの恐い~!と女どものワンパターンな騒ぎが加わってゆく様子だったが 

 聞きつけた女どものきゃあ本当なの恐い~!というワンパターンの騒ぎが加わるなかでなおも、でも、だってとバカの不満げな声はしつこく続いていたが…

 明日には、あきらめるだろう、我が身可愛さに。右端上から2段目=おれのと決めている昔からの位置を、おまえも気に入っていたというのが不運だったのだ。

 あきらめるだろう。逆らえば、おれに何をされるか、判ったものではないのだから。

 そう、考えたおれの常識は、見事に裏切られた。






はいびっくり。(@@)☆
最初期?型だと「高校」から一緒。だったんですね~…☆

(そうそう。好なら16歳にもなってこんなガキなことはしないだろう…ということで、中学1年(13歳)に設定変更になったのでした…w)

https://www.youtube.com/watch?v=gxEPV4kolz0
Billy Joel - Piano Man




https://www.youtube.com/watch?v=L0MK7qz13bU
FROZEN - Let It Go Sing-along | Official Disney HD

コメント
霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2016年12月25日23:04


先ほど何とか無事帰投。(-.-;)

精神状態急激に悪化中。(-”-;)

まぁ自分をごまかして空元気で騒ぎ続けるにも限界がある。
(∋_∈)

最近は「クリぼっち」なる便利な造語があるらしい。

まんが読んで
ごはん食べて
はやく寝ます。(T_T)



愛別離苦:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E8%8B%A6%E5%85%AB%E8%8B%A6

>苦とは、「苦しみ」のことではなく「思うようにならない」ことを意味する。

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