米韓軍事演習に懸念
　アジアのメディア

　韓国の哨戒艦沈没事件を受け、米韓両国が２５日から２８日まで北朝鮮への対抗措置の一環として日本海で過去最大規模の合同軍事演習を行いました。これに対し、韓国のメディアやマレーシア、香港の華字紙が強い批判と懸念の声を上げています。


　韓国紙
　「緊張を激化させかねない」

　米韓両軍の合同軍事演習「不屈の意思」。韓国政府は、北朝鮮の武力挑発の抑止を目的とした「平和的演習」だと説明していますが、国内では、朝鮮半島の緊張を激化させかねないとの批判の声も出ています。
　今回の軍事演習には、横須賀が母港の原子力空母ジョージ・ワシントンをはじめ、米海軍第７艦隊所属のイージス駆逐艦マックキャンベル、ラッセンなどが参加。米韓の陸海空軍、海兵隊の約８０００人を動員し、北朝鮮の潜水艦や特殊部隊の侵入を想定した演習を行っています。
　京郷新聞は２７日、米軍が最新鋭ステルス戦闘機Ｆ２２ラプターの訓練を公開したことなどについて、「対北圧迫効果を最大にするための措置だが、大規模訓練と最先端兵器の相次ぐ公開で、朝鮮半島周辺の緊張が、必要以上に高まっているという憂慮が出ている」と指摘。今回のような訓練は、過去に前例がなく、中国を刺激すると述べた上で、「対北圧迫効果を超え、朝鮮半島の周辺に新たな緊張が生まれかねない」と批判しました。
　ハンギョレ新聞は２６日付社説で、北東アジアで「冷戦式の対決構図」が強まっていることへの懸念を表明。「緊張が高まれば、最も大きな被害を受けるのはわれわれだ」として、政府に緊張を高める姿勢を改め、６カ国協議の再開に向けて努力するよう求めました。
　こうした論調に対し、韓国政府は、「批判はまったく当たらない」と反論。政府関係者は「平和を守るためには、確固たる安保体制のもとで、北朝鮮と対話をするべきだ」（文化日報）と発言しています。

　　　　　◇　　　　　◇

　マレーシア紙・星州日報２７日付は「米韓軍事演習は、東アジアでの緊張した情勢を激化させる」と題する社説を掲載。「今回の合同演習には航空母艦も加わっており、過去３４年来最大の規模だ。演習の意図は直接的には北朝鮮を威嚇し、中国に対する抑止力を構成することにある」と指摘しました。
　同社説は、こうしたやり方は、「米国が東アジアの同盟国を巻き込んでアジア太平洋地域で北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）のようなものをつくろうとしているのではないかとの懸念を中国に抱かせることになる」と批判。「領有権をめぐり中国と東南アジア諸国との間で対立がある南シナ海の問題に、東アジアの緊張が波及しないよう」、米国に冷静な対応を求めています。
　香港紙・明報２５日付社説は、今回の合同軍事演習に「日本の海上自衛隊が『オブザーバー』として参加している」ことにふれ、「米日韓三角同盟が、中国への封じ込めを再現しようとしている」と指摘しています。
　同社説は、「米日韓が冷戦時代のように『中国脅威論』をふりまき中国を軍事的に包囲したりしないよう」求めています。

（中村圭吾、宮崎清明）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.29.）

シバレイさんの日記

８／３多目的ギャラリー「ネコノマ」に梁英姫（ヤン・ヨンヒ）監督がやってくる！
2010年07月22日16:15

　やっとこさ、ネコノマがオープンするよ。8月19日から25日は「こどもたちと戦争」というタイトルでオイラの写真展もネコノマでやります。詳細はまた後日。

　で、件名のイベントだけど、以下、麗奈画伯のＨＰより転載！
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●●　多目的ギャラリー「ネコノマ」オープン記念　●●

トークライブ「北朝鮮とメディア」

ゲスト／梁英姫（ヤン・ヨンヒ）（映画監督）
【『ディア・ピョンヤン』（ベルリン国際映画祭 最優秀アジア映画賞受賞／サンダンス映画祭・審査員特別賞受賞／山形国際ドキュメンタリー映画祭・特別賞受賞 ）『ソナ、もう一人の私』】
　
聞き手／増山麗奈（画家）


【日時】８／３（火）開場／18時半　トークスタート／19時～21時　
【場所】東京都新宿区富久町３３－３ １階
　　　　多目的ギャラリー「ネコノマ」
　　　　http://bit.ly/cvK3hf
【入場料】1000円（１ドリンク付き）★ご祝儀・差し入れ歓迎！
【主催】多目的ギャラリー「ネコノマ」
【協力】TokyoBorderlessTV

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北朝鮮に暮らす姪の成長を追いかけたドキュメンタリー映画「ソナ、もう一人の私」がワールドプレミア上映後、今年暮れに日本上映を控えた梁英姫《ヤン・ヨンヒ》氏。最初からバッシングの対象として北朝鮮をとりあげるマスコミ視点でもなく、金正日政権のプロパガンダでもなく、一人の女性として肉親を追った視点から、北朝鮮の今やメディアの危うさと可能性を語っていただきます。

聞き手は映画「桃色のジャンヌ・ダルク」が全国上映中の画家・増山麗奈。

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●本企画は、増山麗奈が開設した新宿御苑にある多目的ギャラリー「ネコノマ」のオープン記念企画となります。

●●対談の模様は、インターネットテレビ放送局
‘TokyoBorderlessTV’「増山麗奈のいかす！チャンネル」
http://tokyoborderless.tv/ にて、後日ダイジェスト放送されます。

　米韓、日本海で演習開始

【ソウル＝時事】韓国哨戒艦沈没事件を受け、米韓両軍は２５日、北朝鮮への対抗措置の一環として、日本海で過去最大規模の合同軍事演習を４日間の日程で開始しました。これに対し、北朝鮮は「許し難い軍事挑発」などと反発しており、一段と非難を強める恐れがあります。
　今回の演習は米韓両軍の結束と強大な軍事力を誇示し、北朝鮮の新たな挑発行動を抑止するのが目的。米韓はこれを皮切りに、今後数カ月間にわたって韓国および黄海を含む周辺海域で一連の合同演習を実施する計画です。
　演習には米韓の陸海空軍と海兵隊の約８０００人、イージス艦や潜水艦など艦艇約２０隻、航空機約２００機が参加。米海軍横須賀基地（神奈川県）を事実上の母港とする原子力空母「ジージ・ワシントン」が展開したほか、米空軍嘉手納基地（沖縄県）に一時配備中の最新鋭ステルス戦闘機Ｆ２２も初投入されます。
　演習では、北朝鮮の攻撃を想定した潜水艦の探知・攻撃訓練や会場射撃訓練を実施。また、空中給油や空対地攻撃訓練のほか、サイバー攻撃への対応訓練も行う予定です。
　日本からも、米韓海軍から招待を受けた海上自衛官がオブザーバー参加。背景には、米韓両軍と自衛隊の緊密な連携を示し、朝鮮半島有事の際は日米韓の協力体制が整うことをアピールする狙いがあるとみられます。
　米韓は８月にも年次演習「乙支（ウルチ）フリーダムガーディアン」と対潜水艦訓練、１０月には大量破壊兵器拡散防止構想（ＰＳＩ）に基づく海上封鎖訓練を行う計画。
　北朝鮮は「核抑止力に基づいた報復聖戦を開始する」と警告し、米韓を強くけん制しています。


　北朝鮮が反発

【ソウル＝時事】朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省報道官は２４日、米国の対北朝鮮追加制裁措置や米韓合同軍事演習の実施に対し、「われわれは核抑止力をさらに多角的に強化し、強力な物理的措置を取ることで対応する」と警告しました。同通信記者の質問に答えました。
　北朝鮮は同日午前に発表した最高権力機関、国防委員会の声明でも「核抑止力」に言及しており、３回目の核実験の可能性を改めて示唆することで、自国への圧迫を強める米国を重ねてけん制した格好です。
　報道官は「米国の挑発策動は、われわれが定めた禁止ラインを越えるものだ」と強調。「米国は朝米会談や６カ国協議をはじめ、すべての対話を拒否し、戦争演習の強行と制裁を通じた圧力強化へ進んでいる」と主張しました。（略）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.26.）

■北、米韓の演習に「強力対応」

【ソウル＝時事】朝鮮中央放送によると、北朝鮮の平和擁護全国民族委員会スポークスマンは１６日付の談話で、米国と韓国が哨戒艦沈没事件を受け日本海と黄海で計画している合同軍事演習に対し「訓練を強行した場合、強力に対応するだろう」と強く反発しました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.18.）

　従属の同盟／安保半世紀（略）
　日米同盟と自衛隊　①

（略）自衛隊のイラク派兵が始まったのは２００３年１２月。１９９２年のカンボジアＰＫＯ（国連平和維持活動）以来、海外派兵を重ねてきた自衛隊が初めて、銃弾が飛び交う戦場に降り立ったのです。
　しかも、０６年７月からは、一般市民の殺りくを含む戦闘任務に就く武装米兵などの空輸に特化。撤収した０８年末までに米兵のべ約２万４０００人を空輸しました。（略）
　空自だけではありません。（略）イラク南部サマワに派兵した陸上自衛隊（略）は、給水や医療などの「人道復興支援」という看板と裏腹に、戦場そのものの任務であったことがうかがえます。
　防衛省が国会に提出した資料によると、宿営地への迫撃砲攻撃など１４件が報告されています。しかし、実際には陸自車両にＩＥＤ（簡易爆発装置）を仕掛けられるなど、一歩間違えば大惨事になる事案を含め、任務に影響を与えるような事案が連日、発生していました。
　これに対応して、監視ポストや緊急指揮所、迫撃砲避難コンテナの設置、空中監視装置の運用など、宿営地は日を追うごとに要塞（ようさい）化していきました。
　また、滞在中に同地域で活動する英軍やオーストラリア軍などとの共同演習も繰り返しています。彼らは現地で武装勢力と交戦している部隊です。


　新たな派兵へ

（略）イラクで得た「戦場」の経験を糧に、新たな「イラク型」派兵＝米軍の侵略・干渉戦争支援＝に踏み出す狙いが明確に示されています。
　実際、アフガニスタンへの陸自地上部隊派兵が検討され、あらに「海賊対処」を口実としたサマワ沖派兵の恒久基地をアフリカ東部ジブチに建設するなど、民主党政権のもとで海外派兵は新たな段階に入ろうとしています。

　自衛隊は５４年７月に発足して以来、米軍の反共戦略の補完部隊として一体化を推し進め、９０年代からは地球規模での軍事同盟へと“跳躍”していきました。しかし、それは自衛隊に深刻な矛盾をもたらしています。

　「何のためのイラク派遣だったのか。大義名分が見えなかった」。（略）
　陸自が撤退し、活動が米兵空輸に特化された０６年７月以後、「イラク人を助ける」はずの空自隊員は「米兵の顔しか見なくなった」といいます。
　眼下には戦場が広がり、撃墜の恐怖と隣り合わせで、来る日も来る日も、米兵用の「空のタクシー」として活動を余儀なくされる自衛隊員。しかも、０８年４月に名古屋高裁で、イラクでの空自の活動は「他国による武力行使との一体化に該当する」との理由から憲法違反という判決が出された（略）

　そもそも自衛隊は、自国の憲法によって存在を否定されています。イラク派兵で、その違憲性は極限まで達したのです。
　イラクでの活動でも米軍との一体化が、きわめて従属的な形で進んでいることは見過ごせない点です。
　防衛省資料によると、イラク派兵中に自衛隊は、日米物品役務相互協定（ＡＣＳＡ）に基づき米軍から水・食糧・燃料や宿泊施設など８７３件の提供を受けました。ＡＣＳＡでは、相手から提供された物品・役務は必ず現物または現金で返還することになっています。
　しかし、同時期に行われた空自による米兵や米軍貨物の空輸はすべて無償。しかも、「米兵の空輸にＡＣＳＡを適用しない」という、防衛事務次官通達まで出すという念の入れようでした。

　米軍との従属的な一体化と、憲法との矛盾を同時に進行させている自衛隊はどのように生まれ、いったい、どこへ向かっているのか。この連載で検証していきます。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.18.）

　「外国軍への協力は悪い」７４％
　アフガン南部の住民
　世論調査

　現地住民の４分の３が、「外国軍に協力することは悪いこと」だと考えている－。大規模な対武装勢力作戦が予定されるアフガニスタン南部での世論調査結果から、米軍や北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）軍に対する厳しい住民感情が明らかになりました。
　この調査は、紛争地を中心に活動する国際シンクタンク「治安と開発に関する国際協議会」（ＩＣＯＳ）がカンダハル・ヘルマンド両州の各都市で実施し、１６日に公表しました。回答者は男性５５２人。両州は反政府勢力タリバンの影響力が強く、米軍などがカンダハル攻略に向けた大規模作戦を準備中です。
　調査に対し、７４％が外国軍に協力することは「悪い」と答え、７５％が「外国軍は地元の宗教や伝統を軽視している」と回答。６８％が「外国軍は住民を守らない」と答えました。
　外国人に関して「いいと思うことは」との問いには、３１％が無回答、２１％が「援助・支援」、１６％が「何もない」。逆に「悪いこと」については２６％が「空爆」、２１％が「家宅捜索」、２０％が「民間人の殺害」を挙げました。（略）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.18.）

　東京・ひの革新懇
　安保条約なくす
　多数派つくろう
　内藤弁護士講演

　東京都日野市の「平和・民主・革新めざすひの懇話会」（ひの革新懇）は１７日、学習会「日米安保条約・沖縄－ほんとうの平和」を開きました。
　講演した内藤功弁護士（元日本共産党参院議員）は、日本政府が安保条約６条で日本の全土を米軍基地に提供したうえ、米政府と核兵器の持ち込みを容認する密約を結んだこと、条約上義務のない経費や米軍再編経費を負担し、米兵犯罪の裁判権も放棄したことを批判。歴代の自民党政権が条約の範囲を踏み越えて米軍の世界戦略に沿って自衛隊を海外派兵する「日米合意」を重ね、民主党政権による米軍普天間基地「移設」の日米合意もその延長線上だと強調しました。
　また、危険な普天間基地の撤去を求める沖縄県民の意思は明白であり、日米合意は撤回すべきだとして、「安保条約の廃棄を求める論議を積極的に巻き起こし、事実を明らかにする対話を通じて国民の多数派をつくることが重要だ」」と述べました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.18.）

　基地問題のエキスパートが語る沖縄の真実とは…
　日米安保条約・沖縄
　－ほんとうの平和－

　７／１７（土）
　１５：００～１７：００
　生活保健センター講座室

　お　話　弁護士　内藤功さん（元参議院議員）
　資料代　３００円

　１７：３０から交流会（会費１０００円）

　どなたでも自由に参加できます
　
（平和・民主・革新をめざすひの懇話会・夏の学習会）
（略）

　経団連 見直し要望
　武器輸出三原則

　日本経団連は１３日、政府が年内に策定する見通しの新防衛計画大綱に関する提言をまとめました。
　その中で、海外への兵器輸出や関連技術の供与を全面的に禁じた「武器輸出三原則」を見直して、戦闘機など最先端兵器の国際的な共同開発への日本企業の参加に道を開くよう求めています。
　経団連は、北沢俊美防衛相ら政府関係者に内容を伝え、大綱に反映させることを目指します。
　提言は、輸出の際は個別案件ごとに可否を審査し、国際社会の平和維持への貢献が期待される場合などは容認も検討する仕組みに改めるよう促しました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.14.）

　大量破壊兵器を誇張
　イラク情報操作
　元英外交官が証言

【ロンドン＝ＡＦＰ時事】１９９７年から２００２年まで英国連代表部で中東担当の１等書記官を務めたカーン・ロス氏は１２日、０３年のイラク侵攻を検証する英独立調査委員会に対し、英米両国は侵攻前、イラクの大量破壊兵器を「実質的な脅威」とはみていなかったと証言しました。
　ロス氏は、英政府がイラクのフセイン政権の大量破壊兵器能力に関する評価を「意図的かつ大幅に」誇張していたと指摘。イラクが大量破壊兵器を保有していたとの英政府の見方を支える「重要な情報」はなかったと述べました。
　また、イラクが行っているとされた大量破壊兵器開発計画に関し、複雑な情報が「操作」され、「より強固でおどろおどろしい」説明に変えられたと主張しました。
　イラクで大量破壊兵器が発見されなかったことを受け、英国では参戦を正当化するのに使われた情報への疑問が強まりました。（略）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.14.）

　「防護・警備」を不開示
　防衛省　「今後の活動に支障」

　防衛省は１３日までに、本紙記者の情報公開請求に対して、２００４年１月から０６年７月まで、イラク南部サマワに派兵した陸上自衛隊の活動報告書を開示しました。
　しかし、武装勢力による宿営地への攻撃や防護・警備要領・平たん、治安状況、他国軍との共同演習、サマワからの撤退計画など、軍事的な行動に関する部分が「今後の同種活動における自衛隊の任務の効果的な遂行に支障が生じる」との理由から不開示とされました。
　自衛隊のイラク派兵は終了しており、派兵の根拠となるイラク特措法も廃止されていることから、民主党が参院選政策（マニフェスト）に掲げたアフガニスタンへの派兵の検討との関連が指摘されています。
　同政策では、「アフガニスタンなどの平和構築に役割を果たすため、ＰＫＯ（国連平和維持活動）などでの自衛隊および文民の国際貢献活動のあり方について検討する」としています。同党がアフガン派兵の検討を公約したのは初めてです。（略）
　民主党政権が発足した昨年９月、防衛省は航空自衛隊のイラク派兵に関する記録「週間空輸実績」２３６週分を全面開示しました。同文書は自公政権当時、ほぼ全面不開示となっていたものです。
　当時、北沢俊美防衛相は、「国防の機微に触れることは慎むが、できるだけ国民に情報開示する」と述べ、情報公開での自公政権とのちがいを強調していました。また、米軍のイラク戦争や自公政権のイラク戦争支援についても、「国際法違反」「憲法上、疑義がある」などと批判していました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.14.）

　米韓軍事演習
　日本海に変更か
　黄海で計画　中国反発

　韓国の哨戒艦沈没事件を受けて計画されていた米韓合同軍事演習の実施場所が、当初の黄海から日本海などに変更される可能性が出てきました。韓国メディアは１２日、「当初の計画通りの実施が困難だという見方が出ている」と伝えました。

　韓国は５月下旬、北朝鮮の攻撃により哨戒艦が沈没したとする調査結果を発表。北朝鮮に圧力をかける目的で、韓国西岸沖の黄海での米韓合同演習を実施すると発表していました。
　この計画に対し、中国が「外国軍艦船が黄海など中国の近海に入り、中国の安全保障上の利益を損なう活動を実施することに断固として反対する」（略）と反発。それを受けて米韓が協議を行っています。（略）
　ＭＢＣテレビは１２日、「北朝鮮に対する武力示威の性格をもつ合同演習は、西海（黄海）でなく東海（日本海）で実施する可能性が提起された」と報道。（略）
　米空母ジョージ・ワシントンを参加させるかどうかも含めて現在も協議は継続。（略）

（中村圭吾）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.13.）

　国連軍と北朝鮮 きょう協議
　哨戒艦事件

　米軍主体の在韓国連軍司令部は１２日、韓国の哨戒艦沈没事件について、北朝鮮側と１３日に板門店で大佐級の実務協議を行うと発表しました。
　国連軍側は６月２６日に将官級会談に向けた大佐級協議を提案。これに対し北朝鮮側が今月９日の開催を逆提案していました。
　大佐級会議に続き将官級会談が開かれれば、国連軍側は韓国主導の郡民合同調査団による調査結果を北朝鮮側に説明し、「哨戒艦に対する攻撃は朝鮮戦争の停戦協定違反」と指摘する方針。北朝鮮側は、「調査結果は米韓によるでっちあげ」として関与を否定しています。
　将官級会談は、緊張緩和と信頼醸成措置の一環として１９９８年６月に開始。昨年３月までに１６回、会談が行われています。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.13.）

　孫が生まれた
　米軍の村民虐殺を生き延びた少女
　ベトナムのダーちゃん

　１９７５年に終わったベトナム戦争。米兵による村民虐殺を生き延びた少女、ダーちゃん（チャン・ディ・ダー）を知っていますか？　孤児学校で学び、医師の助手として働き、解放戦士と結婚して３人の娘を出産。そして今年、孫が生まれたという便りがダーちゃんから届きました。


　母を亡くし、妹と生き別れ

　ベトナム戦争では、解放軍に追われた米兵による村民虐殺事件が各地で起きました。村民５０４人が虐殺されたソンミ村の南、ハンティン村で、当時１１歳のダーちゃんたちは襲われました。母を亡くし、妹と生き別れになりました。
　ヨーロッパでアメリカの戦争犯罪を訴え歩くダーちゃん一行に、作家の早乙女勝元さん（７８）がめぐり合ったのは、虐殺の２年後のことでした。
　「沖縄の基地から、直接ベトナムへ米軍の爆撃機が飛んでいた。その爆撃の下がどんなに悲惨なのかは、１２歳で東京大空襲にあい、かろうじて生き延びた私には手に取るようにわかります。戦争で傷つくのはいつも弱い子どもたち。だから、その子どもたちに平和の尊さを伝えたいという思いにかられました」
　２年後、早乙女さんは、ダーちゃんの身の上を絵本『ベトナムのダーちゃん』（童心社）にまとめました。
　反戦運動が繰り広げられる中、大きな反響をよび、部数を重ね、人々に広がりました。


　今も枯れ葉剤の後遺症に苦しむ村
　戦争はまだ終わっていない
　
　早乙女さんは、その後も何度となくダーちゃんを訪ねています。
　１６年ぶりに再々会さいた時には、３人の娘を育てながら医師の助手として働いていまいた。ところが月給は約６ドル。物価が安いベトナムであっても、１日２食がやっとという低収入で、ダーちゃん夫婦も娘たちもやせ細っていました。背景にはベトナムならではの復興の厳しさがありました。
　早乙女さんはいいます。
「米軍は爆弾を落とし、枯れ葉剤をまき散らし、人々を焼き殺して、町を破壊し尽くした。作物さえ育たず、普通の暮らしに戻ることは容易なことではありませんでした」
　激戦地だったダーちゃんの村は、大量に散布された枯れ葉剤の後遺症に苦しんでいます。（略）「枯れ葉剤の影響はいつ、どんなふうに出るのかわからない怖さがあります。２代目は何ともなくても、３代目に障害が出る。ベトナム戦争はまだ終わっていません。（略）

「沖縄・普天間の現実にあるように日本には独立と自由がありません。
　ホーおじさん（ホー・チ・ミンのこと）の合言葉、

　『独立と自由ほど尊いものはない！』（略）


（堤　由紀子）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.13.）

　軍国少年はどうつくられた
　終戦特番　「１５歳の志願兵」
　ＮＨＫ名古屋局が制作

　軍国少年は、どのように生み出されていったのか。戦後６５年の夏、ＮＨＫはその舞台裏をドラマ化します。８月１５日放送のＮＨＫスペシャル終戦特集ドラマ「１５歳の志願兵」（後９：００～１０：１３）です。制作はＮＨＫ名古屋。「鬼太郎が見た玉砕～水木しげるの戦争」「最後の戦犯」「気骨の判決」に続く第４弾は、地元・愛知の物語です。


　旧制愛知一中で
　今と当時の接点を

　舞台は、全国屈指の進学校・旧制愛知一中（現旭丘高校）。ドラマは、江藤千秋著『積乱雲の彼方に－愛知一中予科練総決起事件の記録』に書かれた実話をもとに、戦争で引き裂かれた少年たちの夢や友情を描きます。
　物語の中心をなすのは、当時の新聞に「愛知一中の快挙」と大見出しで報じられた１９４３年７月５日の生徒大会。それまで海軍甲種飛行予科練習生（甲飛生）の募集に冷ややかだった愛知一中生が一転、総決起し、３年生以上の生徒全員が戦争に行くことを決めたこの事件は、全国の中学生を戦争に動員する先駆けとなりました。
　事件の背景には、当局が全国の中学校に割り当てた志願者のノルマがありました。
　総勢７００人の生徒が総決起した舞台裏はどのように仕組まれたのか。親や教師はどう向き合ったのか。「その葛藤（かっとう）が大きなドラマだ」と、磯智明チーフプロデューサーは語ります。
　「今と当時の接点を考えるのが作り手の役割です。自由に生きられる世の中になったとはいえ、今の人も学校や企業といった組織に属しながら生きています。何ともしがたい状況にぶつかったときにどのように考え、生きていくか。現代の人たちにも深いメッセージが伝えられると思います」（略）


　出演者語る
　戦争の異常を世界に

　記者会見がありました。（略）「この時代に生きた人は、友達と夢を語ることさえ簡単にできなかった」（略）「僕自身が思うことと反対のことを言わなければならない」（略）
　愛知一中の英語教師で、正美の父親でもある藤山にふんする高橋克典さんは、自身の父親も予科練だったと明かします。「父はあと数番のところで戦争に行くところでした。その話をするときに必ず涙していました。その涙はすごく重要な者だと思っています」
　揺れる感じを表現した前髪は、音楽教師で「戦争には絶対に反対すること」と息子に教えた父がモデルです。
　「戦争がいかに異常なことかを世界中に提唱していけるのは、戦争をやらないと言い切った日本だけだと思います。私自身、息子がいますので、昔の人間よりは命の価値を重んじてきたということが、人間が少しだけ賢くなってきたところかなと思います」（略）

　「世界中で起こっている戦争に日本が巻き込まれない保証はないと思います。そのためにもこの作品を見て、国が賢くなるように。みんなでしっかりと支えていかなければならないんじゃないかと思います」

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.12.）

　武器取引規制条約を
　国連、きょうから準備委会合

　非戦闘員への攻撃など、国際人道法の重大な侵害行為に使用される恐れのある武器の国際取引を規制する「武器貿易条約」の締結をめざして、「国連葺き貿易会議」の第１回準備委員会が１２日から２３日まで、ニューヨークの国連本部で開かれます。
　国連総会は昨年１０月、同会議を２０１２年に開催するとした決議を採択。準備委員会の議長を務めるアルゼンチンのロベルト・ガルシア・モリタン国連大使は９日の記者会見で、１２年までの条約締結に期待を示しました。
　同大使は、世界の武器貿易の８０％が数カ国に集中する一方、グローバル化のなかで新たな生産国も参入し、１００カ国以上で何らかの武器が製造されている事実を指摘。拘束力のある条約による規制の重要性を強調しました。各国が「武器の製造、売買で共通の責任ある態度」をとることが重要だと指摘しました。
　武器貿易条約は１９９０年代後半にノーベル平和賞受賞者のアリアス元コスタリカ大統領ら有識者が提案。国連総会は０６年７月に日本、英国を含む７カ国が提案し、同条約の締結を求める決議を初めて採択しました。
　最大の武器輸出国、米国は当時、同決議に反対しましたが、オバマ政権下でクリントン国務長官が０９年１０月、条件付きで交渉に応じる姿勢を示しました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.12.）

　トルコ軍、イラク北部爆撃
　民間人負傷、農場など破壊

【アルビル（トルコ）＝ロイター】トルコ軍機が１０日、イラク北部を爆撃、民間人１人が負傷したほか、農場などが破壊されました。爆撃を受けたトルコ・イラン国境に近いアルビル州シダカン村の村長がロイター通信に明らかにしました。
　タラバニ・イラク大統領与党のクルディスタン愛国同盟（ＰＵＫ）のウェブサイトによると、爆撃は現地時間同日午前３時に５カ所にわたって行われました。同サイトは「トルコのジェット戦闘機がクルド地域の空域に侵入し、村と丘陵を攻撃した」「爆撃は地域住民にパニックを起こし、市民の農場と家畜に物的な被害を与えた」としています。
　トルコは反政府勢力のクルド労働者党（ＰＫＫ）が６月１日に１４カ月続いた一方的停戦を停止した後、ＰＫＫ陣地と見られる地域の爆撃を行っています。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.12.）

　朝鮮戦争での米軍の攻撃
　韓国民間人の殺害１３８件

【ニューヨーク＝時事】１０日付の米紙ニューヨーク・タイムズによると、朝鮮戦争（１９５０～５３年）で殺害された韓国民間人の実態を調べていた韓国政府の「真実和解委員会」は、米軍の攻撃で殺害されたとみられるケースが合計１３８件あったとの報告をまとめました。
　それによれば、朝鮮戦争開戦直後の５０年７月１１日、米軍機の空爆により韓国南西部の裡里駅（現在の益山駅）で韓国軍兵士、鉄道職員、市民約３００人が死亡。別の時期んは南東部の慶州で３５人が米軍機の攻撃で犠牲になっています。
　ただし同委員会は、１３８件のうち１３０件は証拠不十分のケースや軍事上正当化できるケースだと判断。残る８件についてのみ韓国政府に米国との賠償交渉に入るよう求めています。
　同委員会は虜武絃（ノ・ムヒョン）政権時代の２００５年１２月に設けられ、過去の人権問題や虐殺事件に関する調査をしてきました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.12.）

　米海軍、横須賀出港
　黄海の合同演習参加か

　在日米海軍によると、第７艦隊の原子力宇空母「ジョージ・ワシントン」が９日、横須賀基地を出港しました。米軍当局者は「行き先は言えない」としていますが、韓国哨戒艦沈没事件を受けて計画されている米韓合同軍事演習に参加するため、黄海に向かったとみられます。
　米韓演習をめぐっては、中国が「断固反対」を表明。国連安保理での同事件協議が決着していなかったこともあり、当初の予定の６月下旬から延期されていました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.11.）

　韓国哨戒艦沈没 「攻撃を非難」
　安保理が議長声明
　対話・交渉の再開促す

【ワシントン＝小林俊哉】国連安全保障理事会は９日、韓国の哨戒艦沈没事件に関し公式会合を開き、「沈没に至った攻撃を非難する」とした議長声明を全会一致で採択しました。声明は、北朝鮮による攻撃と断定した韓国主導の国際調査結果に言及する一方、関与を否定する北朝鮮の主張も明記しました。（略）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.11.）

　自衛隊関係者に選挙はがき

　民主党の参院比例代表候補で元陸上自衛隊幹部の矢野義昭氏は、「防衛産業育成」を公約の一つとした選挙はがきを、自衛隊関係者などに送りつけています。
　その意図するところは、矢野氏のホームページによると、「武器輸出三原則の運用をより柔軟にし、国際共同開発の余地を広げ、防衛産業基盤を維持」すること。日本の軍需産業が現行の武器輸出三原則の枠を超えて国際展開できるよう後押ししようというのです。
　「防衛・安全保障に党派はない」（選挙はがき）という同氏。はがきを受け取った元自衛隊員は「軍需企業と政権与党の親密さは、自公政権時代と変わらない」と語っています。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.09.）

　飢え、恐怖…戦争アカン
　沖縄地上戦を体験　大阪市の女性（７７）

　「そりゃあ怖かったぁ。アメリカの軍艦で波も見えんくらいやし、空からも海からも弾が飛んできた」（略）沖縄戦の体験者です。
　地上戦は１２歳の時でした。し烈をきわめる米軍の攻撃をかいくぐり、母と兄、姉の４人でガマ（洞くつ）に逃げ込みました。
　真っ暗なガマ。多くの人が逃れてきていました。食べ物は家から持って出たサツマイモの粉と黒砂糖を、わき出る水で溶いたものだけ。栄養失調で母親は衰弱していきます。（略）
　一緒にガマを出た兄が移動中、米兵に撃たれて死亡。（略）姉と運びました。到着したのは死体を埋める大きな穴でした。「遺体がいっぱいありました。（略）遺骨をとることもできず、そばの石を遺骨代わりに拾って帰りました」（略）
　「鳩山さんにも菅さんにも黒砂糖とサツマイモの粉の溶き水を飲ませたい。飢えと恐怖、悲しみの体験を知ってほしい」といいます。（略）
　「戦争は絶対アカン。米軍基地がある限り沖縄では戦争は終わっていない。基地はアメリカに持って帰ってもらいた。そうアメリカにいってくれたのは、共産党のほかにありません。

（小浜明代）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.09.）

　独、軍事費１兆円削減
　欧州の軍縮に拍車
　メディア報道

　ドイツのマスコミは７日、独国防省の専門家グループが９３億３０００万ユーロ（約１兆４１２億円）にのぼる大幅な軍事費削減案を提出したと報じました。

　ドイツ政府は、６月に今後の４年間で８００億ユーロ（約８兆９２８０億円）の財政緊縮政策を発表。緊縮策の中で、軍事費を聖域にせず、軍隊も徴兵制をやめる方向で検討し、兵士４万人を削減するなどの案がすでに出されていました。
　今回の専門家グループ案は軍事費の分野での大幅削減をさらに具体化するもの。グッテンベルク国防相が承認すれば、正式な閣議への提案となります。英伊仏など他の欧州諸国も軍事費削減を発表していますが、今回のドイツの案は、欧州の軍縮傾向にさらに拍車をかけそうです。
　２０１１年の７億７５４０万ユーロからはじめ、１５年までの毎年削減額を積み上げ、５年間で９３億３０００万ユーロ削減する計画です。（略）
　ドイツの国防費の国内総生産（ＧＤＰ）比は１．３％と、すでに北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）の中ではもっとも小さい国の一つですが、グッテンベルク国防相は政府の財政状況にかんがみ、大幅な予算カットが必要だと述べていました。
　ロイター通信によると、メルケル政権与党のキリスト教民主同盟（ＣＤＵ）のロベルト・ホッフバウム下院国防政策委員会委員は「福祉の予算を削って、軍事費はそのままというわけにはいかない」として、「徹底的な予算削減がおこなわれるだろう」と述べました。

（片岡正明）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.09.）

　東アジア　平和の展望
　「抑止力」 論議に注目
　中国・清華大学国際問題研究所　劉江永さん（略）

　日本で改めて日米安保や「抑止力」が論議されていることに注目しています。
　戦後の日米安保条約の歴史をみると、やはり米国の世界戦略とそのもとでのいわゆる「冷戦構造」の中で、ソ連や中国を抑え込む役割を果たしてきたといえます。そのなかで特に沖縄に米軍基地を集中させてきました。
　「北朝鮮の脅威」に対して、地理的に離れた沖縄の米海兵隊を「抑止力」とするという論理は成り立たないと私は主張してきました。
　いまの政権の中にも、「中国の軍事力に注意すべきだ」などと言って、米軍の「抑止力」を合理化する議論があります。そういう人は中国が「戦争を起こす」と本気で考えているのでしょうか。かつての「冷戦構造」思考から抜け切れない発想だと言わざるを得ません。
　今後、どのような２国間関係であれ、それが第三国に対抗するものであったり、隣国に被害を与えるものであってはなりません。


　平和の未来像

　日米安保条約という同盟の下で、確かに日本は直接の戦争はしませんでした。しかし、それは日本国憲法という歯止めがあってのことでした。
　こういう中でアジアの平和の未来像をどう描くか。私はかねてから「持続可能な東アジア安全保障共同体構想」を提唱してきました。これは東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）と東北アジアの多国間関係を基礎に、ＡＳＥＡＮ地域フォーラム（ＡＲＦ）の枠組みの中で発展するものだと思います。
　そのためにはいくつかの条件が必要です。不戦同盟であるＡＳＥＡＮが地域の平和と安定を維持すること、６カ国協議を基礎に朝鮮半島の非核化が前進、実現することです。
　この構想の土台になる考えを、私は「平和的多国間主義」と名付けています。関係国内で武力を使用せず、威嚇しないことはもちろん、周辺諸国に対しても「武器を使用せず、威嚇しないで、対話で解決する」姿勢を貫くことです。（略）
　その中で日本は、将来的にも「不戦と対話」の原則の下に大きな役割を果たしてほしいと思います。

（聞き手　北京＝小寺松雄）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.08.）

　「強い」連発は
　富国強兵連想
　　　山梨・南アルプス市（略）（６５歳）

　ＮＨＫ連続テレビ小説で、漫画家の夫の軍艦プラモデル作りに、子どもを抱え火の車の家計を預かる妻が「家にはそんな軍事予算はありません」としかる場面がありました。子どもがつくるオモチャではなく夫に向かっての「軍事予算」としたところに本当らしさがありました。
　国民の暮らしが「派遣切り」、福祉、医療の改悪、自殺者が１０年以上も３万人を超え、将来不安が増大するもとで、米軍への「思いやり予算」は新政権でも、強化されています。日本に「そんな軍事予算はありません」が、国民の声です。
　菅首相が「強い経済、強い財政」など「強い」を連発する姿は、明治以来の「富国強兵」の歴史を連想させます。戦前は大政翼賛、戦時統制の暗黒政治と一体となったものでした。
　菅首相は「奇兵隊内閣」と命名するなど、明治維新気取りの時代錯誤を感じざるを得ません。戦前、国民のための「厚生年金制度」で集めた金は、軍事費となり未曾有の惨禍を起こした歴史は忘れることはありません。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.08.）

　消費税、抑止力
　小池氏きっぱり
　　　堺市（略）（６９歳）

　ＮＨＫテレビ４日「参院選特集・各党討論」。公務員を削る、国会議員の数を半減するなど、どさくさ紛れに民意を削る主張が出てきている。日本共産党の小池政策委員長は、消費税１０％増税にきっぱり反対し、その財源を主張した。軍事費の削減、大企業応分負担や、「政党助成金３２０億円。これは国会議員４５０人分に相当する」と言及。民意削減派は黙っていた。
　「米軍抑止力」論に対し、小池さんは「民主党はイラク戦争に反対したのに、今は海兵隊は抑止力ですか」と問うた。これに対して「共産党を除いてどこも日米同盟機軸だ」との返事。いわゆる “抑止力” にしびれて日米友好と日米同盟、平和の共同体と軍事同盟の区別もできなくなっている。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.07.）

　がんばる地方議員－２０１０参院選
　「たたかい」に住民共感
　鹿児島・徳之島　幸（こう）智恵子町議

　米軍普天間基地の訓練移転に島民ぐるみで反対している鹿児島県徳之島。移転問題が浮上した当初から反対運動に取り組んできた、日本共産党の幸（こう）千恵子徳之島町議（５２）は、永田トシ子元町議、島内の５つの支部と力を合わせ、宣伝、対話・支持拡大に全力をあげています。
　これまで「共産党は嫌い」と言っていた６０代の区長が「基地問題でいっしょに頑張ろう」と共産党への支持を表明しました。自民党支持者だった元商工会勤務の６０代の男性は「政見放送や討論会を見た。もう共産党しかないと思った。政権を取れるといいのに」と語りました。
　幸議員は３月の町議選で初当選。（略）町議になる前から、１月には住民とともに真っ先に島内の３町長に訓練移転絶対反対を申し入れ。２月には赤嶺政賢衆院議員を迎えて演説会を開き、参加した伊仙町の大久保明町長や保守系議員、住民に大きな勇気と確信を与えました。（略）
　米軍の訓練移転反対のたたかいで日本共産党が住民と自治体に寄り添い、運動をリードしてきたことが党への大きな共感を呼び、驚くような変化が生まれています。（略）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.07.）

　フランス
　国防予算３５億ユーロ節減へ
　３年間で
　「聖域」にあらず

　フランス各メディアは１日、政府筋の話として、国防省予算が来年度から３年間で３５億ユーロ（約３７８０億円）節減されるとの見通しを伝えました。
　これは、現在政府が進めている省庁予算縮減の一環で、防衛費も「聖域」でないことを示すものです。
　モラン国防相は先月、「国家の赤字削減の取り組みは、国防と同じくらいの意義があることだ」と述べており、同省の予算削減に理解を示していました。しかし同省が保有する建物や無線使用権の売却などで２０億ユーロの収入が得られる見込みで、実際の削減は１５億ユーロ程度になるものと見られます。
　また、２００８年に策定された０９年からの防衛５カ年計画で予定されていた、戦闘機、フリゲート艦、潜水艦などの購入計画は一部を除いて維持されます。
　フランスは、国内総生産（ＧＤＰ）に占める単年度赤字の割合が０９年で約８％。政府は１３年までに、ユーロ圏の基準である３％以下に抑えるため、公務員削減や経費削減などで、３年間に支出を１００億ユーロ削減する方針を示しています。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.03.）

第２３回 平和を願うコンサート
　命どぅ宝 （命こそ宝）

　４日午後１時４５分＝千葉県教育会館ホール。
　琉球民謡など沖縄をテーマにした企画です。（略）
　演奏曲は、委嘱作品・初演「琉球民謡によるコンチェルトクロッソ」（作曲・池田文麿）ほか。

（平和を願う音楽家の会）
（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.07.02.）

　証言による朗読劇
「ハテルマ・ハテルマ」

（劇団名古屋アトリエ公演）（略）
　日本最南端の島、波照間島で６５年前、想像を絶する恐ろしいことが起こりました。敗戦直前・直後に、島民が経験した戦争マラリアの悲劇を、生き延びた人々の証言でつづった朗読劇です。（略）

　２～４日＝名古屋・アトリエ☆７５８（劇団名古屋稽古場）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.07.02.）

　大陸間弾道ミサイル
　太平洋６７００キロ飛行
　米空軍が発射試験

【ワシントン＝時事】米空軍は６月３０日、バンデンバーグ空軍基地（カリフォルニア州）で、大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）の発射試験を行いました。
　空軍によると、ＩＣＢＭは３段式ロケットの「ミニットマン３」（長さ１８メートル、重量約３２トン）で、約６７００キロ飛行し、太平洋のマーシャル諸島のクエゼリン環礁近くの目標に着弾しました。（略）
　ＩＣＢＭは核弾頭の運搬手段の一つ。核なき世界を目指すオバマ大統領は核兵器削減を進めていますが、「世界に核兵器が存在する限り、敵を抑止し、同盟国を守るために安全かつ効果的な兵器を維持する」ともしています。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.07.02.）

　民主党「Ｑ＆Ａ」の
　言い訳、本音…

　民主党が内部向けに出している「参院選マニフェストＱ＆Ａ」。国民の期待を裏切り、公約を守れないことに対する「言い訳」集ですが、言い訳にもならない中身や、逆に浮かび上がる本音をみてみると…。（略）


　県民同意なしでも
　基地押しつけるねらい

　Ｑ／普天間基地移設について…沖縄を含めて関係地域の合意をどうやって取り付けるのか
　Ａ／日米合意を踏まえるという原則はしっかり守る

　「国外、最低でも県外」という公約を鳩山前首相退陣とともに完全に投げ捨てた菅政権。このＱ＆Ａも、「地元の合意」より「日米合意」を優先する姿勢が明確です。
　民主党が「しっかり守る」のは、普天間基地に代わる新基地を名護市・辺野古に建設し、米軍訓練を鹿児島・徳之島をはじめ全国に拡大するという「日米合意」です。
　合意では、８月末までに、新基地の位置・工法などの検討を終えるとしています。問いでは、関係自治体の「同意をどうやって取り付けるのか」のあとに、「同意なしでも米国と合意するのか」とまであります。
　答えは、「誠心誠意説明し、理解を求める」というだけ。「同意」を取り付けるとは決していいません。「同意なしでも米国と合意する」のが本音なのだとすけてみえます。


　負担軽減どころか被害拡大
　カラ約束は通じません。

Ｑ／「沖縄の負担軽減」についても８月に米国と合意するのか
Ａ／日米で合意した具体策についてできる限り早く中身をつめる

　沖縄県民に巨大な米軍新基地の建設を押しつけておいて「負担軽減に全力」（民主党マニフェスト）などと言ってもむなしいだけです。
　しかも、「負担軽減」の中身は「日米合意」の範囲内。徳之島や本土に米軍訓練の「分散移転」するというものです。
　これが負担軽減にはつながらないことは、嘉手納基地の経験が物語っています。
　２００６年の日米合意で嘉手納基地の訓練の本土移転が合意されましたが、かえって外来の米軍機が多数飛来し、基地被害が深刻化したのです。
　「できる限り早くつめる」などといっても沖縄県民にはもはや通用しないカラ約束です。
　真の「負担軽減」は、県民世論が一番に求めている普天間基地の無条件撤去以外にありません。

（略）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.07.02.）

　防衛省「事業仕分け」
　ヘリ・ミサイル対象にしたが
　兵器　一つも削らず

　民主党がムダ削減と宣伝する事業仕分け「行政事業レビュー」が、防衛省でこのほど行われました（９日～１１日）。“聖域扱い”との世論の批判を受けて兵器も対象にしたものの、ただの一つも削減しないまま終わりました。
　対象となったのは、１両２億５０００万円の偵察用８７式装甲車（１２０両購入計画）、海外派兵に配備される１機約５０億円以上のヘリコプター（現有数５４機）、７０００億円以上がつぎこまれたミサイル防衛のパトリオットミサイルなど、米軍の戦争に加担する危険な上、軍需企業を肥え太らせるだけのムダ遣いの典型です。
　仕分け人から、８７式装甲車について「走っているときに弾を撃てないと聞く。使えないものにコストをかけてもしょうがない」との意見がでましたが、防衛省は「これから研究をスタートします」とその場逃れの回答。
　ヘリコプターは、各自衛隊間で１４億円も価格が異なる実態が判明。ライセンス料を払って国内企業が製造する方式について防衛省は「経費面を総合的に判断している」としながら、「試算はしていない」と無責任な説明を繰り返しました。
　入札は名ばかりで随意契約となっている上、その受注企業に防衛省や自衛隊ＯＢが多く天下っていることが指摘され、「うさんくさいと思われる。情報公開すべき」だとの意見がだされました。
　しかし、防衛省は、「企業が契約してくれないと困る」といって拒否。結局、ただの１両、１機も削らずに、せいぜい「まとめ買いしてはどうか」など、調達方法の改善などを求めるだけでした。
　もともとムダを削る気などなかったと言われても仕方ありません。
　事業仕分けは、軍事費や大企業向け予算など本当のムダにはメスを入れない一方、国民の暮らしを切り捨てるものでした。それでも大した財源はつくれなかったのが実際です。
　民主党は、この仕分けでムダを削るからといって消費税増税を押しつけようとしていますが、これではその口実にもなりません。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.01.）

　“基地は本土も等しく負担を”
　自民沖縄県連 マニフェストに明記

　自民党沖縄県連（略）が配布する参院選挙の沖縄県版マニフェスト「沖縄　笑顔・元気プロジェクト」では、同県宜野湾市の米軍普天間基地「移設」問題について「県外・国外への移設を強く求めます」としています。自民党のマニフェストが「在日米軍再編を着実に進めます」とし、普天間基地の県内「移設」を公約していることとの矛盾には一言も触れていません。
　また、「米軍基地問題は沖縄だけの問題ではありません。本土も等しく負担すべきです」と、基地の苦しみを全国に広める立場を明記。「米軍発注事業を地元企業が参入できるよう」にするなどと、旧態依然の基地依存経済の考えから抜け出せていないことを示しています。

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　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.01.）

　隠された被爆
　まやかしの放射線基準を斬る

　なぜ明らかに原爆症の人が被爆者認定されないのか？　そこには科学を装う隠蔽工作があった。広島長崎の放射線被曝がひろがる実態を、プレスコードで隠し、放射線量基準を実態とかけ離れたものにしたごまかしとからくり。多くの人が苦しむ内部被曝を無いものにしてきた米核戦略を告発し、科学に基づく認定基準作りを提案。

　ISBN 978-4-406-05373-0 C0036
　矢ヶ崎克馬 著　新日本出版社
　四六判　定価１２６０円（略）
　http://www.shinnihon-net.co.jp

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.07.01.）

2010参院選　私の選択
　基地なくせの議員を
　麻布米軍ヘリ基地撤去実行委員会（略）さん

　民主党は昨年の総選挙で米軍普天間基地の国外・県外移設を主張して政権を取ったのに、自民党政権の時と同じ辺野古への移設を打ち出したのは公約違反もはなはだしい。沖縄県民だけでなく国民全体を愚ろうするものです。


　沖縄だけでない

　米軍基地問題は沖縄だけの問題ではありません。東京には在日米軍司令部の横田基地があります。港区の麻布ヘリ基地は首都の真ん中にある米軍中枢の連絡拠点で、ヘリコプターが１日数回、離着陸しています。爆音や墜落の危険ｈ普天間基地と同じです。学校の校庭や公園に不時着する事故も頻発しています。
　麻布ヘリ基地のすぐ隣には国立新美術館があり、世界中の貴重な美術品が展示されています。万一墜落事故が起きれば数千人の来館者と周辺住民の命や財産だけでなく、貴重な美術品も失われる危険があります。私たちは防衛省や文化庁、内外の美術館にこの危険を訴え、基地撤去と少なくとも上空の飛行禁止を求めています。４月の要請では、防衛省も事故の可能性を認めざるを得なくなりました。
　麻布ヘリ基地は１９８４年に環状３号線トンネルを建設した時に、工事完了後に現状復帰する条件で都立青山公園の一部を臨時ヘリポートとして利用しました。しかし９３年に工事が完了したのに米軍は約束を破り公園に居座り続けました。


　運動で土地返還

　私たちは基地撤去を求め６７年から運動しています。港区議会も基地の早期撤去と不法占拠部分の返還を求めて何度も決議をあげています。米軍は０７年にやっと、公園の占拠を今後も続けるのと引き換えに、これを上回る面積の土地を返還することを明らかにしました。運動がなければ実現しなかった大きな前進です。
　日本共産党（略）は毎年４月のヘリ基地撤去集会にメッセージを寄せてくれています。米軍基地が日本に居座り続けている大本には日米安保条約や地位協定があり、この条約に明確な批判的態度を持ち基地撤去を鋭く求める政党の国会議員でなければ、麻布や横田など東京の基地問題は解決できません。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.06.30.）

　どこの国の誰？

　菅内閣になってしばらくたちましたが、普天間基地問題はどこへ行ったのでしょうか。今国民は無条件撤去を願っています。だからこそ、撤去・国外移設を考えていない菅内閣は国民の批判を恐れているんです。そして、その問題にはふれようとしない。きたないやり方です。
　日本の政治を動かす人が、アメリカに嫌われるより国民に嫌われることをやっていていいのでしょうか。この国は一体、どこの誰の国なのでしょうか。

（京都府　沙穂　中３）

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2010.06.30.）