さて、やっと原稿の続き…。

…んで。(^^;)ハタと気がついたんですが…。

貼ってある漫画。『MOON・TRICK』。
(^^;)
…なんか、妙~に「デジャヴ感が満載」の話だなぁ~と、思っていたら…

http://tosuisha.co.jp/corner/tachiyomi/morimoto/moon/index.html
>「まさか同族がこんなにいるとは思わなかったから、一生独りだと覚悟してたんだ」
>月が彩る愛すべき共同生活!!

http://85358.diarynote.jp/201701041750239568/
>「あなた以外にもいるし、わたしだけでもないよ。」
>「実のところ、わたしらはこういった仲間ばっかりで、ふね(星間船)で暮らしててね。『エスパッション』て呼んでるんだけど。

…はい。完ッ全に!「同ネタ。」だったんですね…☆

…w(^□^;)w…☆

https://www.youtube.com/watch?v=Qs12gRePYDA
Carpenters Twenty Two Hits of the Carpenters Full Album




(……あのお客さん……)

 名前は宿帳で調べてあった。

 サキ・ラン。

 不思議な響き、不思議な髪、不思議な瞳のいろどり(彩)。

 なんとなく使いづらくて除けたままになっている、赤い丸印の卵をちら、と見やった。

 それは、驚いたけれど。

 階上の部屋から冷蔵室のカートンの中へ、どうしたら卵が移動できるものか。

 でも、けれど、ティルニーは納得してしまったのだ。

 不可能ではない、ことだった…たぶん自分にも…。

(他の人には、絶対にわからないだろう)

 神話もSFもない世界で、ティルニーはもうずっと自分の存在が無気味だった。本能的に、これは人に見せてはいけないものだと、ひた隠しにして来たのだ。

 初めて "力" に気がついたのはまだほんの子供の頃だった。野良犬に襲われて…

 追い払えさえすれば良かったのに。殺す必要は無かったのに。

 高熱を出して何日もうなされたのを覚えている。

 無気味な力はまた危険なものでもあった。

(ショックを受ければ、暴走する。僕はいつか、無意識のうちに人間をだって殺してしまうかも知れない)

 そんな想い、ひそかな恐怖は、彼をもの静かな、滅多に感情を表に出さない青年に育てた。

 本当に、長いこと、怯えて暮らしていたのだ。

( でも。)

 同時に、持っている能力を使えない、という事は、脚のある人が車椅子に縛りつけられているような、見えているのに目隠しされた振りをして、落とし穴に飛び込もうとするような…不自然な状態で。



(………ふう。……)

 どさっ!

 サキはベッドの上に体を投げ出した。

 腕をさし上げて時計の日付を読む。

 もう四日。四日も無駄に時間を過ごしてしまった。

( う~~~っっ)

 相棒のレイならどう酷評するか、大体見当はつく。

「アホ」とか、
「無能」とか、一言。

 いつだってそういう時には的確な一単語をしかレイは口にはしない

 それでもってひたすら底意地の悪い細い金色の眼で、実にながながとした雄弁な一瞥をくれるのだ。

(………そんなこと言ったってさ!)

 頭の中で抵抗を試みた。

(素人をスパイ(探偵)ごっこなんぞに狩り出す方が悪い! リスタルラーナ側は受け容れ組織は小さいから "簡単" だろうって… そりゃ、あくまでもおたくの基準でしょうが。)

 レイは戦士としてはのつく一流である。

 破壊工作のエキスパートだ。

 もっとも、それに比べれば経験において大分落ちる、というだけで、サキとても "素人" とは決して呼べないだけの基本技術は叩きこまれているのだったが…

(…う~~~っ)

 もういっぺん、唸ってから体を起こす。

 とにかく期限はあと二日。

 責任転嫁してても仕様がない。



 階段をかけおりて行くサキのかたわらで、床を掃く。

 ティルニーは迷っていた。

 ……ずっと……



コメント

最新のコメント

日記内を検索