https://www.youtube.com/watch?v=-S7YW0FLRhs
Ennio Morricone - Best tracks from The Good, the Bad and the Ugly Official Soundtrack




「こっちだ。この道をずっと行った所に500m程で小さな点検灯がある。そいつを右にずらせ。」

「おじいさんは?」

「これを借りるぞ。」

 追って来ようとしてるんだよね、皇国軍が。

「1人じゃ無茶だよっ! 姫、この子頼む。先に行ってて」

「そんな、あたくしも…」

「抱いてちゃ撃てないよ。それよか退路、確保しといて」

 大きい方の銃はバヌマさんに取られちゃったから小型の衝撃銃。

 たださえ当らんってのにこんなヌルヌル足場で切迫した状況で…

 れ、当たった。なんでや。

 とにかく、走る。

 撃っては、走る。

 俺とバヌマさん、交互に援護射撃しあって。

「 早く!!」

 通路が湾曲しているあたりまで来ると姫が激しく呼んでいた。

 向う側に光… どうやら反対側に出るらしい。

「バヌマさん、おっしゃってらした点検灯というのは、これですわね? 一応あちらの格子にも、壊れるように仕掛けをしておきましたわ。」

「さぁすが姫。」

「どうも。」

{ 反撃が止まったぞ、行けぇっ! }

 皇国軍指揮官さんがカーブの向う側で律気に騒いでいる。

 と、反対側で、小爆発。

 くだんの出口の鉄格子が音たてて崩れる。

「……行くぞ。」

 バシャバシャと浅い廃水路を踏み越えて、バヌマさんが "点検灯" に手を伸ばした。




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