https://www.youtube.com/watch?v=NkYYYew8CUI
BERSERK ~Forces~ by Susumu Hirasawa

とりあえず1冊できたです。(^^)
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http://p.booklog.jp/book/111631/read
リステラス星圏史略
古資料ファイル
5-X-1-6-1
『未完史』
第1部 第6章 扉をあけて。
1.地底都市パンドラ。
…空中分解 Part.3。
http://p.booklog.jp/book/111631

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 …塞ぎの岩盤が移動する…

 …………少しずつ。…

 耳には聴こえないほどの低周音。

 …地上では地震が起こっているだろう…




 やがて、切断された道のきわに、埋まっていた急な傾斜の、おそらくは工事のさいに使用されていたものだろう、風の吹き抜ける昇りの入り口が現われた。

 行程はあと三十分も、ない。

 かわらず先頭に立とうとした俺に、しかしいきなり後背の悲鳴がおおいかかった。


 ………いけない!!


 たいまつを放り、花夢ちゃんを父親のむねに押しつけて、俺は一歩で何百メートルだかのうしろに跳びかえる。

 テレポーテーション。

 水は、ついに、中央縦路そのものを埋めつくそうとしていた。

 にぎり潰したアルミ缶のようにへしゃげかける巨大な円筒の壁面を内側から、必死のちからで押しとどめる。

 間隙をなだれ落ちる水流まではとても、無理だ。

 手がまわらない。

 大地がわだつみを引きよせるのと、おなじだけの、荷重。

 そもそもひとのちからで支えられるものじゃない。

 壁がへしゃべるにつれて内部へとハングしてしまった階段の一本はもう、完全に使えない。

 たたき落とされた人間たちが、いまは滝つぼと化している渦まく水面からけんめいに救けだされるのを目にして、上にとり残されたなかでも勇気のある連中は十メートルちかい落差にみずから身を躍らせた。

 なわばしごを張ろうとする "裏側" も、あえてそれを制止しようとはしない。

 のこり二本の階段は、それこそ暴走。

 はしれ!

 適者生存。

 ひとにはかまえない。

 ながれこむ水流で、すでに走っているのか、押されて浮いているのか…

 家族のうでをふり捨ててでも、人間は、生きのびるべきものだと、思うから…

 それでいいのだと、いまではおもう。

 下りの横道はほぼ水没し、われと激流に身をたくす度胸のないものは救かるチャンスを捨てる。

 むこうがわで、さらに細い脱出路に押しあげられるまで、いったい何人の息が続くのだろう?

 …子供!

 おくれてしまった一行が、勢いに押されて、反対側、旧首都へと通じていたはずの、行き止まりの昇りのほうへと逃げこまされている。

(( ちがうわ! ))

 テレパシストが必死で呼びかけても、小さな手足で濁流には逆らいえない。

(( 花夢ちゃん、受けとって! ))

 風のふいているのだろうそこへ、保母さんもまとめて、クラスひとつぶんまるまる押しやった。

 …外へ…!!

 ひろえるかぎり、意識のない肉体を、草原のなかへ放りあげる。

 …これ以上は…



「…磯原くんっ!!」



 …………だめだ。限界…。



 さいごまで残って救助作業の指揮をとっていた、タツトさんの叫びが聴こえる、ような気もした。

 俺はどうやら、崩れかけた壁面と対峙するかたちで空中浮揚していたらしい。

 じぶんを支えるちからすらも失って、それまでいた宙空のたかみから転がり落ち、と同時に、ことばどおり堰を切られた水はすべてを我がものにせんと圧し潰す。

 崩壊する中央通路。



「……………磯原くんっ!! ………… 」




 そしてあと、すべては濁流のなか。











https://www.youtube.com/watch?v=HX1iZa1tjN0
Joe Hisaishi - Nausicaa 久石譲『風の谷のナウシカ』

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2016年12月1日23:20

はたしてここで終わっている。という…鬼畜www

時間切れ。本にする作業は、明日やります~☆

(「会田さんバージョン」も残ってるし。)

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年1月4日9:35

しろくまCEO(魚雷) ‏@stfed_bear · 2016年12月27日

絵を描いた。タイトル「磁気嵐」

https
://pbs.twimg.com/media/C0vC90AUkAA55Sl.jpg

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