…さて。と…☆彡

https://www.youtube.com/watch?v=9qXmRL6a0uU
トレイン(PV) ケツメイシ

美速全身!(あれ?)

ようそろ~!www

https://www.youtube.com/watch?v=-pk3IBlxBaw&nohtml5=False
Berserk mmv : "Kajiwotore" Susumu Hirasawa





3.ところで一方こちらでは。



 …ここから、少しばかり別の話をしよう。


     O


 地上数mにぽっかりと不条理にも浮かんでいる船がある。

 銀青色の飛行艇だ。

 その舷側に肘をついて、下方を眺めおろしている男がひとり。

 男… いや、まだ "青年" の域だ。

 陽に灼けた浅黒い肌。きちんとわけた短い黒い髪。 "サムライ" を思わせる精悍な顔だちに、白い歯が印象的にひきたつ。

( …あ~あ、あ。)

  "彼" ・会田正行は、深く嘆息をつき、苦笑を洩らしていた。

( ひどいな。滅茶苦茶だ。戦術もなにもあったもんじゃ… いや、はなから存在を、やめきっているな、これじゃ。)

 折しも眼下では右と左にわかれて、麻痺光線は飛びかうわ、その脇からバット振りまわして鋼鉄球を打ちこむバカはいるわ、悪ノリした磯原はモグラ叩きをはじめるし、

 果てには屋上から "ごく普通の大人しい" 美少女だとばかり彼の信じきっていた《ユミコ嬢》さえまでが、嬉々として、そこらから拾ってきたものらしいブロック塊を投げ落としはじめ…

(…う~む…っ。さすがは、やっぱり、杉谷の実の妹だったか…。)

 紫の光線は連なる帯となり、鉄球が機織りの杼(ひ)のように、その合間を縫って飛んでゆく。

 それにしても、ごくごくまっとうで素直に生まれついた彼にしてみれば、戦術、と云えば正攻法か、古来からある伝統的なというかパターン化された奇襲戦略しか思いつけない。

 自分の得物(えもの)が手近にないのなら素手でやるか、せいぜいが相手の武器をかっさらって使いこなせというのが彼の一番オーソドックスな発想なのだ。

 なにしろビール瓶1本あれば立派な凶器になり得るんだという "常識" すら、杉谷とつきあい始めてだいぶ経ってから知ったという、大家の若旦那である。

  "喧嘩の杉谷" の無手勝流いきあたりばったりなぞ、観ているともう面白くてしかたがない。

 実に本能的に、うまく戦いこなしているな… という気がして、そのふてぶてしさ、たくましさが、ほとんど楽しくさえなってきてしまう。

 自身だってもちろん非常に優れた戦士ではあるのだ。

 例えば「武道」大会の総大将だとか、おそらく実際の戦闘だとしても、大局的な視点が必要とされる一軍の指揮官、などというのなら立派につとめてみせるだけの自信はある。

 しかしこういった小規模の、臨機応変が身上とも云うべきゲリラ戦ともなると、

( かなわんなぁ。)

 と正直に思ってしまうのだ。

 苦笑しながら、感嘆せざるを得ない彼らの下町的生命力の強さに。

「きゃ~♪ くっちゃん頑張ってぇっ」

「あ、ほら。また当りましてよ。」

 後部座席ですっかり試合観戦にうち興じてしまっている2人にちらりと目をやりながら、何の脈絡もなく彼は、先ほど出会った風変りな少女のことを想い出していた。



     O



 四方を灰色の板壁でかこまれた、工事資材置き場のかたすみでのことだ。

 そこらじゅうには鉄材やらブロック、機械類など、いつの時代にもいかにも工事現場で見かけそうなガラクタがごたごたと、まあ比較的に整頓はされて、積みあげられていた。

「え~い。くそ。こいつは外れんなぁ。」

 彼は悪戦苦闘している。

 目の前にはどでんと腰を据えた9人乗りの銀青色の飛行艇だ。

 中型くらいのサイズなのだろうが、動かせないとなると、必要以上に大きく重たく思えてきてしまうというのが人間心理の常ではなかろうか。

「………………あらまあ。何してるの、あなた?」

 背後から、やわらかく朗らかな少女の声が聞こえた。

「見れば解るだろう。この飛行艇の、キーを短絡させようと…」

 熱中のあまり、無邪気な問いについ答えてしまってから彼は慌てて顔をあげた。

 はじめは一行のひとり《まりちゃん》とやらが、ついて来てしまったのか、と思ったのだったが。

 彼のすぐ左肩ごしのところに、白い、愛らしい顔がある。

 小さな膝に腕をつっぱって、彼の手元をのぞきこむようにしている。

 さらりとした長い金髪。

 海色の大きな瞳。

(………いつの間に………!)

 これでも、彼は五感には自信のある、ひととおりの武術家なのだが。

 にっこりと、少女は朗笑った。

「馬鹿ねェ。それなら、そんなやりようでは駄目よ。盗もうって言うんなら、こうした方が… 貸してごらんなさい。」

 彼女がひょいひょいと、気軽に配線をいじり始めるのを、彼はア然として見ていた。

( なんだ、この子??)

 見れば随分いいところの娘らしい上品な服装である。

 物腰態度も洗練されていて、いかにも自信ありげで、もの怖じしない。

 年の頃は12~13歳だろうか。

 まさか泥棒が悪事だということが解らないほど幼いわけでもあるまいし、見知らない男の盗みの現場に出喰わして、平然としてその手伝いをはじめるというのは…

 そもそも何の理由があって良家の子女が、明けがた早々の工事現場で遊んでいなければならないのだ…。

「さ、できた。これで好きなように動かせるわよ。だけどあなた操縦できるの?」

「え? う。あぁ多分。すこし練習しさせすれば…」

「教えてあげましょうか?」

「ありが… いや、そんなことより。きみ、家はどこなんだい? こんな朝早くからひとけのない所でひとりで遊んでちゃ危な…」

「いやだ! あきれた! あなたもしかして、わたしのことを知らないなんて、言うつもりじゃないでしょうね?」

「 えっ!?」

「それで、危ないから御親切に家まで送って行ってあげようって云って、このわたしがのこのこ誘拐犯のクルマに乗るだろうだなんて、本気で思っているワケ? あんまり馬鹿にしないで欲しいわ。」

「い、いや、送って行ってあげたいのは山々なんだが、杉谷が待ってるだろうからそうも云っていられないし…」

 少女の反応が、はっきり云って彼には不可解だ。

 考えてみればここは自分のまったく知らない世界の、真っただなかであった筈なのではあるが…

(なんだっていきなりおれが女の子をさらわなきゃいけない話になるんだ? 被害妄想狂とか…

 いや、見たところこの子、知能は正常そうだし。

 それじゃ両親の躾がよっぽろ行き届いていて、人を見たら誘拐犯と思え、とか。

 …う~むっ。すさんだ世の中だ…。)

 現にいま目の前で、ひとを見たら泥棒をしていたという事実は都合よく失念している。

 まじまじと少女は彼を凝視した。

「わたしは宗女アルテミス・豪田・セイレアよ。この顔をよくご覧なさいよ… 本当に知らないの? あなたTVも新聞も見ないわけ?」

「そういうわけでもないんだが…」

 彼、完全に困惑した。テレビ?

 そういえばこの子、見るからに顔だちが整っているし。

「きみ、人気番組の子役かなにかなのかい?」

「…………… 冗談でしょ? それ。本気??」

 たっぷり5秒間、少女は軽蔑しきった眼つきで彼を眺めまわし…

 やがて、頭をかかえる。

「う~。信じらんないわよ、これはちょっと。

 いくら地表人とはいえ、いまどきコロニスト連合宗女の顔も知らない人間がいるなんて… あなた、名前は?」

「悪いね。本当に知らないんだ。おれは会田正行というんだが。」

「………マサ…ユキ……?」

 何を思ったのか、いきなり頓狂な声を出して少女はぷっと吹き出した。

「大時代! アナクロ!」

「なにが…」

 理由もわからず自分の名前を笑われて、よい気のする奴もいるまい。

「だァって、まるで、おおっむかしの…っ!」

 くすくすくす。

「大昔…って、sれはないだろう。なに右衛門だのなんとか乃丞だというわけでもあるまいし。おれの名のどこが…」

「骨董品ものよォ。いまどき二文字名前だなんて。いまどき…

 ……… え?」

 ふっ、と少女の表情が深刻なものになった。

「おおむかし…  "過去より来たる" …

 ………… まさか。」

「…え?」

「ううん。なんでもないんだけど。」

 しゃんと少女が背を伸ばしたのにつられ、なんとなく彼も立ち上がる。

 そうすると以外なほどに少女は小柄で、がっしりした体格の彼の胸もとにも満たなかった。

「こっちの話なのだけれどね。」

 しきりに考えこみながらその少女が言う。

「マサユキ…ね、ふぅん。とにかこうどうも情報が混乱しているみたいじゃない? ひとがせっかく面白がって出て来てみれば、全然違う話が…」

「 えっ?!」

 何の変哲もなく見える大きな瞳の少女が、どこからともなくいきなり小型の銃をとり出し、ポンポンともてあそびはじめる、などというのは…彼のように常識的に地道に生きている人間にとっては既に理解を超越してシュールな眺めである。

「何?どうしたの?」

「けれどギョッとしたていの彼の表情に少女がかまっている暇はあまりなかった。

「姫君ー…」

 よく響く声が誰かを呼んでいる。

「宗女さまーァ」

「アルテミス殿下ーっ」

 どうやら探している相手は少女らしい。

「ああん。もうっ!」

 少女はきかんきらしくひとつ地面を蹴った。

「ほんっとにアルバトーレの女官たちときたら、あっという間にひとの居場所をつきとめる名人ばかりなんだからッ! たまには、月の上くらい一人で出歩かせてくれたっていいじゃないねェ? いくらわたしに暗殺の危険性があるからって…」

「暗殺?!」

「そうよ。」

 ごくあたりまえのように言ってのけて少女はポンと腰のホルスターに銃を戻した。

「だって、わたしは宗女になったんですもの。違って?」

 どちらにおいでですぅ、と心配げな声の一団は次第に近づいてくる。

「はあい! わたしはここよ! 丸っきりの無傷だわっ!!」

 あきらめたのか、なかばは朗らかに叫びかえしたと思うと少女はくるりと方向を変え、走り出していた。

 資材置き場の入り口でちょっと立ち止まって、振り返る。

「じゃーね、マサユキ。また後で、会いましょう♪」

 そしてそれっきり、金髪をなびかせて鮮やかなうしろ姿は視界から消え…



     O



( 何だったんだ… あのこは…?)

 ぼんやりしている彼の目の前でいきなり白熱がひらめき楠木女史の足もとに穴があき、杉谷が高く跳びあがり。

 あれよと思う間に彼ら全員は銃でとり囲まれてしまった。

 ひょいと無雑作に白い指が伸ばされて…

「説明してちょうだい。あなたよ、マサユキ。」

 そんな注文をいきなり言われたところで、ことの解説を必要としているのは彼のほうなのである。

 一歩ふみ出したところでぐっとつまり、その場は口の達者な磯原にゆずった。

 その、磯原を、いつものとおり本人はまるで無自覚に、気遣ってやっている杉谷の不器用さが彼には微笑ましく…

 そうこうしているうちに金髪の小女王に導かれ、一行はふりだしの広間に戻る。








https://www.youtube.com/watch?v=0j-pVOvru0E&nohtml5=False
04. Three Dimensional Maneuvering - High Quality


コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2016年11月2日21:55

>(おあとは「有料」で~w)

…と、思ったんですけど、この節、そこまで紙数がないや…w

「全部公開」で~明日、続きを入れますぅ~


(とにかく今日は眠いっ怠いっカラダが重い~★)

(寝ますっ)

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2016年11月2日21:59

たぶん気分悪いのはコレのせい~★
★(><;)★
 ↓

T.HIRANO ‏@TOHRU_HIRANO · 4 時間4 時間前

秋田県が群発地震状態。

12時13分の地震以降、小さい地震が増加。 地震計を見る限りだと、7時37分の「福島県沖:マグニチュード4.9」の地震以降、おかしくなってる。

最新のコメント

日記内を検索