てことでオリジの続き作業いきまーす!
 ↓
http://p.booklog.jp/book/110147/read
リステラス星圏史略 古資料ファイル
5-2-5-0-x 「街の外れの高い壁」
(没原稿「会田サン」ver.)(2987)





 カタリと、警告をくりかえしながらレーザーの銃口がかまくびをもたげ、

# ぱすわあどヲ! #

 聞きながら、冷や汗をうかべて彼は、とんぼを切って逃げだすタイミングをみていた。

 まにあわない。

 一瞬、さすがの彼も血のけの引くおもいをする。

 そのとき。

 眼前を黒いものがさえぎり、熱線に焼かれて地に落ちた。

 ドサリと重い音がする。

 どまんなかを射ぬかれて炎をあげる、つまりは彼の楯になったのだろうそれは、どう見ても分厚い、まじめな学生カバンのかたちをしていた。

「……………………!? 」

 視線をあげる。

 すぐそこの脇道で男がひとり腕をふっていた。

「こっちだ、急げ。カバン放ってくれ!」

 燃えているのを蹴って飛ばし、はしる。

「よっ。危なかったな」

 通信機かなにかだろう、マイクとアンテナのついた金属のバンドを頭にまきつけ、ひとの良さそうな白い歯で笑った。

 夏物とはいえ黒いズボンの折り目の正しさはたしかに制服で、糊のきいたワイシャツの胸章は、市立一中の三年の色をしていた。

 ハーフである彼とおなじほどの長身だ。厚みではむしろ勝さっているくらいだろう。

 ふりまわして火を消しとめ、

「コントロールに行こうとしてたんだろ? 脱出したいなら、利害は一致してるんだ。すこしばかりつきあってくれないか?」

 つきあって、もらう、と、質問形で断言して、歩きはじめた人間は、とうぜん彼はついてくるものだと思っているらしい。かなりの速歩である。

 ほかにしようもなく、追った。

 あいては、彼のつけているIDの番号を読みとって、通信機にむけてなにごとか指示を出したりする。

「…時間がかかりそうだ。しばらくはおれのそばを離れないでくれ。半径二メートル以内はシステムが死ぬようになってる」

「わかった」

 どうやら他にも仲間がいるらしい。

 照明だけの、ひとけのない廊下を、ふたりともほとんど足音もたてずに進んで行った。

「外は、どうなってる。どのくらいやられた?」

 殺人システムはできるかぎり素早く停止させたんだがと、何より気遣わしげに訊いてくる。

「ほぼ全滅だろう。兵隊が一個小隊、出ていたし、逃げだすより一斉掃射のほうが速い…」

「………くそっっ!!」

 ここは、やつらは、何者なんだ。

 彼が疑問をこえにするまえに、相手はひどく悔しげに、歩きながら壁にこぶしを叩きつけていた。

「とめる、べきだった。利用したことになっちまった…!!」



 もともと、そこは、ただの田舎の工場であったはずなのだ。

 日本海側に陸あげされた素材を集積、二次加工したのち大都市近郊へとはこびだす。

 付属の実験施設でこそ、たしかに衝撃テスト用とかでひとむれのサルを飼育してはいた。が、そのていどの無気味さは、つまり手前にひろがる国有地のひろさ暗さもてつだって…度胸のある子供なら、いちどは肝だめしの冒険に出かけてこようかという…そういう類のものであったのだ。




 ぜ~~~~~んぶ会田サンが悪い!!





☆ O市産 製薬会社 …のセンは "Another" のO市全滅の件で使いましょう。



コメント

最新のコメント

日記内を検索