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ENDO CHIAKI -- Gaku
http://p.booklog.jp/book/108976/read
リステラス星圏史略 古資料ファイル
5-1-0 「青い鈴の花の草原」(暗闇の童話集)
もういっこ没原稿があるんですけど、カフェイン切れましたw
だめだ寝るwwww
ENDO CHIAKI -- Gaku
「まったく失礼しちゃうわ!」
薄暗い地下鉄の中で竜子(たつこ)がかわいいほっぺたを真っ赤にふくらませていました。
ママとケンカして家を飛び出してきたばかりなのです。
「いつまでも子供あつかいしないでほしいわ。あたしだってもう6つなんだから。」
竜子は自分はもう充分大きくなったと思っていました。
だって、一人でおるす番もできるし、おつかいだって、お洋服を着るのだって、大人に負けないくらい早くできます。
犬だって注射だって恐くないし、背たけだって今年8つのお姉ちゃまに負けません。
それなのにママったら、「竜(たっ)ちゃんはまだ小さいから」と言っては竜子のじゃまをするのです。
…電車だって一人でちゃんと乗れたじゃないの…
竜子の手には20円の入場切符がしっかりとにぎられています。
コトトン コトン コトン コトトン コトン コトン ……
地下の闇の中、竜子は目をつぶって考えました。
…やっぱりあたしは大人なのよ。だって家出ってのは大人だけがすることだもの…
そしてそのまま眠りこんでしまいました。
〇
ジリリリリリ…
竜子はぎょっとなって飛びおきました。
スピーカーがものすごい声で駅名をまくしたてています。
…ああよかった、もう少しで乗りすごす所です。
間一髪で飛びおりた竜子は、次に自分の乗る列車がどれだかわからないことに気づきました。
行く先案内板の漢字が読めないのです。
…でも、習(おそ)わってないんだから、あたりまえじゃないの。
竜子は駅の階段を登って右にまがりました。
「たしか、おばさんの家に行くのは三番目のプラットフォームのはずだわ。」
けれど竜子は結局おばさんの家には行きませんでした。
ふいに、こんな会話を耳にしたからです。
「ねえ、あの電車に乗って、どこまでも行くと、どうなるか知ってる?」
「どうなるんだい?」
「途中で銀河鉄道に変わってね。魔法の国まで飛んで行くのよ。」
竜子は、いままでうそをつく人に会ったことはありませんでしし、 "空想する" という、(大人たちにとって)この世で一番楽しいゲームをしたこともありませんでした……竜子にとって、自分の考えは全て "現実" だったので……。
そこで、竜子は声の示した電車に向って一目散にかけて行きました。
〇
竜子の乗った電車は暗い地下道をどこまでも走って行きます。
窓にしがみついた竜子の目の前で青い光が遠ざかってはまたやってきます。
…まるで鬼火みたいだわ。こっちへ来て、あっちへ行って。こっちへ来て。
ひとつ、ふたつ、…みっつ……
いつになったら魔法の国につくのかな……
やっつ… ここのつ… とお…
78まで数えた所で、竜子はまた眠りこんでしまいました。
〇
ガクン!
(突然、竜子は気持ち良く眠っていた座席からほうりだされました。)
「アイタタタタ、ひざっこぞうをぶつけちゃったあァ!」
竜子はけがしたぐらいで泣きだすような弱虫ではありません。
だからこの時もペロリとツバをつけただけで、もう平気な顔をしていました。
(だれです、ツバをつけるなんてキタナイなあ、なんて言ってる人は? そんな人はさっさと本をとじてしまいなさい。)
さて、竜子がころげ落ちた所は、前後にむかいあった座席の間で、ちょっと首を出して見れば前にも後にも同じようないすが並んでいるはず、だったのですが…
びっこをひきながら立ち上がった竜子の目に写ったのは、(いえ、写らなかったのは、と書いた方がいいかも知れません。なぜなら何も見えなかったのですから。)
一面の闇でした。
ただ、遠くの方でかすかに星がまたたいています。
「お空の上に出ちゃったんだわ。ちゃんとお家(うち)に帰れるといいんだけど……。」
竜子は自分が家出して来たことなんかすっかり忘れてしまって言いました。
いきなり宇宙空間に放り出されれば、だれだって細(こま)かい事を気にしているわけにはいきません。
と、急にあたりの様子が一変しました。
竜子が、「あっ!」と叫び声をあげる間どころか、まばたき一つするひまもないうちに漆黒の闇は消え、竜子と二つのいすは荒涼とした草原にぽつんとすわっていました。
見わたすかぎり全て草原です。
そしてそこにはえているのは、小さくてすきとおった銀の花の咲いている、美しい青色の草でした。
青い草は、弱い風にふかれるたびに、まるで11月のすすきのようにさみしげな、サラサラとした音をたてるのです。
サラサラ… サラサラ…
うっとりとして聞きほれていると、すぐ後ろで竜子を呼ぶ声がしました。
「竜子姫。」と。
「だれ?」
ふりむいたそこには短い金髪の男の子が立っていました。
年は竜子より少し上でしょうか。風変わりな白い短い服を着ています。
「わかったわ! あなたよう精ね? そうでしょう。」
手をうって竜子がさけぶと、少年は、不思議にすきとおった青い目でうなずきました。
妖精
少年
騎士
皇子
…数年後…
「ママ、妖精って本当にいるの?」
「ええ、いるわ。」
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リステラス星圏史略 古資料ファイル
5-1-0 「青い鈴の花の草原」(暗闇の童話集)
もういっこ没原稿があるんですけど、カフェイン切れましたw
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