2-4.古王国と新王国
神を殺した王の子らと親族に眷属、家臣や逆賊などは互いに相争い、新王だの副王だの独立だの統合だのをくりかえしながら、しだいに大陸の東にその版図を広げていった。
相争う彼らの暮らしを支えるために多くの者が農奴として使えきされ、その農奴を監視するための役人階級がうまれ、その役人たちの造反をふせぐためと他国の王との殺し合いとのために武力で争うことをなりわいとする職能集団、軍隊とが生まれた。
そんなふうにして大陸の南に古王国群がふくらみ、もぞもぞしているをくりかえしていたある日、彼らの版図の東に、空から星の船がおちてきた。
星の船は青みを帯びた銀の色の巨大な巨大な山のような椀のような船で、天より地に落ちて深く深く地に穴をうがった。そして二度とは空に帰れぬほどにこわれてしまったが、星の船の星の人々は幸いみな生きて地にとりついた。
星の人々は星の船のまわりに新王国をきずき、星の船からまいた種が新しく大樹の森に育つと、その国はへき葉国と呼ばれるようになった。
これを見て名もなき古王国群の王たちは国の名というものをたいそううらやみ、これよりのち、大陸のすべての国にはそれぞれの美名を冠して呼ばれるようになった。
へき葉国の人々は相争うことを好まぬ人々であった。
彼らは高き技術と美しき文物をもって旧王国の人々との交易をこころみ、またすすんで他国へ嫁し、また養子養女やムコ嫁をむかえた。
ゆえに古王国の人々もしだいに新しい国のやりかたになじみ、あいあらそうことをひかえ、交易やカケヒキによって、その版図をひろげ、またやりとりし、守った。
p8 090406
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コメント
そして「書く時間」が、哭くほど足りなかったので、主に、
「バイト帰りのいつもの定食屋」(※)の、ご飯が出てくるまでの待ち時間、約10分の間に、毎晩書きなぐっていた。というね…
w(^^;)w
(※ 今はもうない。311の後、自衛隊「予備役」だった店主がフクイチに?出征するために、店を畳んだ…(><p)★)