(※こっから後のシーン、音やセリフをなるべく入れないでやりたい)
どろどろとした暗黒。ぴしゃぴしゃとはねる水音。薄気味の悪い沼地。
若者が半ば這うような姿勢で行軍を続けている。
前方の水中からわいて出る蛇のような触手。
剣を抜く若者。断ち切られて逃げる触手。
岩場をよじ登って行く若者。崩れおちる岩塊。登り切ると前方にさらに高い崖というか、岩山があって、その中腹に岩をくりぬいた形で鬼王の城がある。むきだしの穴というだけの窓々や戸口から漏れ出ている不気味な灯明かり。
しゃっと剣を抜いて口にくわえる若者。
濡れた岩肌の上に松明の灯が映じて揺れている。奇妙な楽の音。
洞窟のような広間での婚礼。大きなかがり火が焚かれ鬼たちが踊っている。
やたらとならべられた食物。
王座でにへらにへらしている鬼王。
隣に腰かけさせられ、椅子の肘をきつく握りしめてあらぬ方を向いている少女。
膝の上に斧が横たえられてある。
はっとした表情で背すじを伸ばす少女。叫ぶように口を開きかける。
暗い通廊への出入り口のひとつに若者が立っている。抜き身の剣にはすでにいくらかの血がついている。歩み入ってくる若者。
立ちあがる鬼王。わらわらと若者に襲いかかっていく鬼ども。立ちすくむ少女。
戦闘シーン開始。暗転。
剣を落とし、壁にもたれかかるように倒れている若者。ざっくり切れた肩口からおびただしい血。
周囲にるいるいと転がっている鬼どもの死体。
にたりと笑い、広間を横切って近づいてくる鬼王。
少女は2人の鬼に両脇から押さえられていて、必死にもがくのだが逃げられない。
もがいたはずみに胸の袋のひもが切れ、床に落ちてころころ転がって行く宝玉。
昏い洞窟のなかにあって不思議なほど透明な白光をはなつ。
宝玉の霊光を恐れてすくむ鬼たち。少女を掴んでいた腕をはなし、眼を覆う。
隙をついて鬼に体当たりし、駆けだして宝玉を手にする少女。
背後での動きに気づかず、とどめの剣を振りあげようとする鬼王。ぐったりと目をとじ横たわっている若者。
宝玉を高くさしあげる少女。
少女「女神ルマルウンよ、護らせたまえ!」
振り向く鬼王。輝きを増した宝玉に目を射られ、苦悶する。
画面いっぱい白光。宝玉をさしあげたまま崩おれていく少女と、その周囲でスローモーションのように瓦解していく岩山。岩塊にうたれ、潰されて消える鬼王。
全ての崩壊(タナトス)。
(あたしは戦闘シーンは好きくない!)
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