マイクロフト原稿bot @mycroft_genko · 2時間2時間前
今日できないのであれば、明日も駄目だろう。ぐずぐずしている人間の気分がいつ乗るのかね。一日たりとも無駄に過ごしてはいけないのだよ。原稿を書きなさい。
https://www.youtube.com/watch?v=y34g0Ts9nPM&list=PLRv27Ep9uTko06FDJTva7NbvSeWZe9JQw
【作業用BGM】カッコイイ 民族音楽風曲集 ~ドイツ編~
夜鳥の声。少女の家のなか。炉の前に腰をかけて髪をくしけずっている少女。物想いにしずんでふと手がとまる。越まで上ってきて心配そうに鼻を鳴らす小さな獣。炎が明るく昏く踊っている。櫛を置き、両手で獣をすくいあげる少女。
少女「今日ね、ねえボナン、聞いてくれる? あのひとがあまり幸せそうに妹さまのことを話すものだから、あたし言ってさしあげたわ。御自慢の妹君でしたのね…って。
そうしたらあの人、とても得意そうにそりゃあ、って言いかけて、そりゃあ、マーライシャは…って。それから、はっとしたように慌てて口をつぐまれたけど…。
ねえ? どうしてミヤセル様の妹がマーライシャなんていう御名前なのかしらね? 兄上の名前がミヤセルなら、妹の名前はミヤーナとか、ミオルンとか… それが普通よね。
前にも、あの人、妖精族の血をひいてるようなことを言って…
エルフエリと人間が結婚するなんてこと、皇族でもない限り、滅多にあるはずもないのにね。
無用心すぎるわ…あの人、滅びた皇さまの都、ルア・マルラインから来た…
妹様、行方不明の皇女殿下と、同じ御名前ですのね… ミヤセル…」
獣をはなし、膝に顔を埋める。獣、不安そうにぐるぐる輪をかき、やがて何かに気づいたように頭をあげ、警告の声をあげて身構える。
ふっと炉の明かりが暗くなる。バタンと開く扉。
少女、顔をあげる。
鬼王が立っている。
立ち上がり、壁に向かってあとじさる少女。
鬼王「言っておいたはずだな。おまえは、わしの妃になるのだと、な。」
少女、壁にかけてある山刀を手に取り、ぱっと窓から飛び出す。
明るい家をあとに夜の森めがけて走り出す少女。
黒い影か煙のようなものがひゅうっと前方に現れ、みるみるうちに鬼王の姿になる。
配下の鬼どもも現れ、取り囲まれた少女、必死に逃げ場を探す。
一歩踏み出す鬼王。
少女「…い、いや。いやよ! あたしは、ミヤセルが…!」
鬼王「村人はもちろn、その若造の命も、惜しくはないと見えるな?」
少女、はっとして立ち尽くす。
少女「彼に少しでも手出ししたら、承知しないわ!」
鬼王「ならば、来るがよい。」
ばっと画面を覆う黒マント。暗転。
遠ざかっていく少女の悲鳴。
少女「ミヤセル!ミヤセル~っ!」
川岸でふっと顔をあげる若者。はるかな高みを、細い銀色の月の輝きを隠して黒い雲が横切って行く。
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