(2013.05.03.入力)
 読書 本と人と
『痴漢えん罪にまきこまれた憲法学者』
 飯島滋明さん(*)
 実体験から人権侵害を告発

(高文研・1300円)

 だれでも冤罪(えんざい)事件にまきこまれる現実を、実体験した憲法学者の視点から告発した本です。

 駅付近で電話中、いきなり数人の警察官が両腕を抑え「署に来い」「痴漢だ」。

 やっていないと反論しますが、初めは「任意捜査」だといいながら力ずくで連行しようとし、ついには手錠をかけて「現行犯逮捕」だと。

 警察署では「写真がある」などのうそも交えて自白を迫り続け、ようやく3日目に釈放。

 事件は不起訴となりました。

「私自身がこんな経験をして、ひどい目に遭って泣き寝入りを強いられている人は多い、それを許してはならない、と思いました」。

 語気に力が入ります。

 戦前の権力による人権侵害の反省のうえに、日本国憲法は全条文の約1割を刑事手続きに割き、警察など捜査機関が守るべきルールを厳格に定めています。

 しかし現場では今も、勝手な理由による逮捕や脅迫・拷問などが横行。

 本書は、こうして生まれた冤罪事件を多数、紹介します。

「私の体験でも、警察は無罪推定の原則など頭になく、お前が犯人だと決めつけて物事を進めてしまう。憲法学者として、憲法理念とかけ離れた実態が一番の問題だと思います」


 中学校で、貧弱な生活保護基準を告発した朝日訴訟を学んだことが、憲法に進出発点。

 もっとも、最初は警察官になるつもりでした。

「弱者の味方は警察官だと思っていたので。大学で憲法を学び、違うと気がついたのですが」(笑い)

*飯島滋明
 69年生まれ。名古屋学院大学准教授。憲法、平和学。
『国会審議から防衛論を読み解く』(共著)


(清水 博)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2012.10.21.)


 ……この本を紹介する赤旗が、なぜ、シモジマ教授(モジさん)の不当逮捕は、

「完全黙秘」なのか……??

(~~#)



 理由は知ってるが、理解は、いたしかねる……(怒)。



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