※２つとも、「チベット有問題」ネタっでもあります……。

　毒ガス賠償また棄却
　中国チチハル旧日本軍遺棄
　東京高裁

　中国黒竜江チチハル市で２００３年８月、旧日本軍が遺棄した毒ガスの入ったドラム缶により被毒した住民・遺族５０人が日本政府に１４億３４４０万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が２１日、東京高裁でありました。

　大橋寛明裁判長は、原告側の控訴を棄却する不当判決を言い渡しました。同訴訟原告・弁護団は（略）最高裁への上告を表明しました。

　判決は一審判決と同様に、「旧日本軍の毒ガス遺棄という違法な先行行為によって生命・身体への切迫した危険性があり、国の担当者はチチハル市内で毒ガスが付近住民に危害を及ぼすことを予見することは可能であった」と認めたものの、「具体的な遺棄場所にかかわる情報を日本政府は得ることができなかった」と国の責任を否定しました。

　弁護団は、ドラム缶の発見場所が旧日本軍の航空毒ガス戦の根拠地・チチハル飛行場弾薬庫跡地であることなどを数々の資料で立証し、外務省アジア大洋州局中国・モンゴル課長の証人尋問で政府が具体的情報を入手可能であった事実を立証してきました。（略）

　原告の一人（略）は、「毒ガス被害を受けたことで健康を害されただけでなく、差別・偏見という社会的な二次被害を受けた。自分だけでなく家族の人生も奪われた」と日本政府の責任を問い（略）被害者への医療・生活支援の早期実現を求めました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2012.09.22）

＞被毒

　新造語ですね!?

　水害二審も「国責任」
　札幌高裁　沙流川　住民が勝訴（略）

　２００３年８月の台風による北海道日高町の沙流（さる）川水害で、住民らが国に損害賠償を求めていた裁判の控訴審判決が２１日、札幌高裁で行われ、山崎努裁判長は国に責任があるとし、一審に続き住民側勝訴の判決を出しました。

　沙流川下流の日高町富川地区は浸水で農機具や牛、家財道具が流されました。被害住民らは、沙流川の水位上昇時に河川管理者の道開発局（国土交通省）が奔流と支流の合流点にある樋門（ひもん）を閉めずに操作員を避難させたため、支流に水が逆流して洪水になったと主張。一審判決に国側が控訴していました。

　今回の判決は「樋門の操作員はできるだけ現場にとどまって被害を最小限にとどめるべきだった」と住民側の主張を全面的に認め、３１９０万円の損害賠償を国に命じました。

　沙流川には、二風谷（にぶたに）ダムが建設され、その上流には本体工事凍結中の平取（びらとり）ダムが計画されています。
　いずれも破綻した苫東開発のための計画で、「目的を失ったダム」と言われています。

　二風谷ダムは別の裁判で「アイヌの聖地を破壊して建設したことは違法」と認定されています。

（略）「国はダムができれば洪水はなくなると説明していたが、実際には水害が増え、清流が濁った。上流にムダなダムをもう一つ造るのは許されない」（略）

　弁護団は「水害訴訟で住民側の主張が全面的に認められたのは画期的。
　国は上告してこれ以上解決を引き延ばすべきではない」と話しました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2012.09.22）