レベル7 突然の首切り計画
原発事故の収束に逆行
東電下請け会社の怒り
東京電力福島第1原発事故は人体への強い影響が指摘される放射性ストロンチウムの潰瘍への大量漏れなど、収束への見通しが立ちません。
事故収束作業は、下請け企業の「協力」なしには一歩も進みません。
しかし東電の対応は-。
下請け業者の通説な体験と怒りを追いました。(略)
会話の火種は、福島第1原発の復旧作業を請け負う原子炉メーカーである日立グループの現地事務所所長が、下請け各社に伝えた東電の「意向」です。
「本年度分の予算を使い切った」として東電が、原発事故復旧・収束工事の作業員を12月から半分に減らすと通知してきたというのです。
下請け業者にとっっては「寝耳に水、衝撃的で信じられない」話でした。
高い放射線量
現場での放射線の線量は依然高い。被ばく線量を増やさないため、復旧工事は短時間の交代作業による人海戦術の繰り返しで、作業員不足が慢性化しているからです。
突然、降って湧いた作業員切り-。日立グループは300人から70人に大幅削減する、と下請けに「宣告」しました。
「これまでは作業員を集めろ、と人の尻をたたいておきながら、東電の都合で今度は大幅削減するなんて…。年末を控えて、放り出される作業員はどうすればいいんだ」
ある下請け業者はやり場のない怒りを、知り合いの日本共産党市議に告発しました。(略)
東電は、「12月に1日約3000人の作業員を2000人に削減する」(略)
3分の1と言いますが、現場では「半減される」という危機感でいっぱいです。
現に日立グループは4分の1強への大幅削減です。
工具取り合い
告発した下請け業者は、原子炉建屋での収束作業などで十数ミリシーベルトを被ばくしているといいます。
「私は東電福島原発など各地の原発で20年以上にわたって作業に携わってきた。原発事故以降、東電は工事を発注しても必要な工具や機材も満足に用意できず、業者は工具の取り合いになり、取れなければ仕事にならず当然日当もない」
下請け業者は、東電の上層部は現場を知らず、図面も満足に書けず発注しても仕事にならないことや、逆に下請け業者が図面と現場の食い違いを指摘し、アイデアを提案して遅れを取り戻すこともたびたびあるといいます。
「予算がないからとわれわれのような熟練作業員を放り出せば収束工事はとまってしまう」
作業員の大幅削減問題は、日本共産党の田村智子参院議員が11月22日、国会で取り上げ、一刻も早い事故収束や、労働者の安全・健康管理にも逆行する、と追及しました。
野田佳彦首相は、「事故の確実な収束のために必要な人員確保や、健康管理に十分配慮しなければならない」と答弁。
枝野幸男経産相は「必要で能力の高い人をやめさせるようなことがあれば(東電の)責任を厳しく追及していく」と応えました。
(つづく)
(山本眞直)(日本共産党 http://wwwjcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2011.12.09.)
>作業員の大幅削減問題は、日本共産党の田村智子参院議員が11月22日、国会で取り上げ、
汚染水放出 狙う東電
処理計画ずさん
東電がまたも、放射能で汚染された水を海へ放出する暴挙に出ようとしていることが明らかになりました。東電は、事故発生から間もない4月に放射能で汚染された水を意図的に放出、4月と5月には高濃度放射能汚染水を海へと流出させました。 その都度漁民はもとより諸外国からも強い批判を浴び、東電は再発防止を約束してきました。無責任きわまれりといわざるを得ません。
高濃度放射能汚染水の処理はもともと、放射能が海へ流出するのを防ぐ目的で始まりました。米国やフランスの装置を鳴り物入りで導入して6月中旬から処理が始まりましたがトラブルが相次ぎ、計画自体が場当たり的だったことが白日のもとにさらされました。
今回の「タンクがいっぱいになるから海へ放出する」という自分勝手な言い分は、処理計画のいいかげんさをあらためて示すものにほかなりません。
東電がいうように放射性物質の濃度を国の濃度限度以下にしたとしても、処理水の量が多ければ、それだけ多くの放射性物質が海へ放出されることになります。
福島第1原発では保安規定で1年間に海へ放出する放射性物質の総量を2220億ベクレルと決めていますが、事故発生以来、確認されているだけですでにその2万1000倍以上の4720兆ベクレルの放射性物質が海へ流出しています。このため、東電は保安規定を見直すことさえ、示唆しています。
東電が場当たり的な事故対策のつけを、漁民をはじめとした国内外の人々に押し付けることは許されません。放射能で汚染された水を海へ放出する計画は放棄すべきです。
(間宮利夫)
(日本共産党 http://wwwjcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2011.12.09.)
>4月と5月には高濃度放射能汚染水を海へと流出させました。
それが今、雨や雪となって、軽井沢のわたしたちのあたまのうえへ、無差別に降り注いでいます……。
★(><#)★
>米国やフランスの装置を鳴り物入りで導入して、
純日本国産の中小企業製の、「安くて性能が良い」装置を「あえて選ばずに」、
あからさまに「利権がらみ」で、(あるいは「ペイバック」が多かった?ので)あろう、外国メーカーに、高~い!!金額を「無駄に支払って」購入した挙げ句のこの結果だ、ということを、けっして、忘れないように……★★★★!!
(その、「役立たずの装置を製造販売している利権つながりの恥知らず会社に、無駄に支払った予算」があれば、今、下請け労働者のクビを切る必要なんか、無かったはずだ……!!!!!!!!!!)
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