(2011.06.07.08:33~入力)
 はい、「タイトルにはベクトル」~☆wwwwww
 東和薬品 調査月に薬価急騰
 代理店に操作指示か

 医療機関に卸す薬の値段が2年に1回、急騰する-。
 ジェネリック(後発医薬品)大手の東和薬品(本社、大阪府門真市)が行ったという価格操作に卸売関係者が被害を訴えています。
 独占禁止法違反にも問われかねない行為がなぜ行われるのでしょう。(略)

 5月には1錠あたり61円の薬が、9月には141円と2倍に跳ね上がり、翌年になると値下がり-。
 関係者の証言によると、東和のアレルギー薬「エルピナン錠20 20mg」が2年おきに極端な値動きをしています。

 薬品卸売店と複数の医療機関への納入実績を調べると値動きの時期に共通点があります。価格のピークは、2005年や07年、09年の9月ごろ。年が変わるっと値下がりしていました。また医療機関などによっては、高値で購入したすぐ後に返品したところも。


 薬価の仕組み
 ジェネリック医薬品(後発医薬品)


 新薬(先発医薬品)の製造と販売は特許期間は開発したメーカーしかできません。ジェネリックは、特許期間後に他のメーカーが先発品と同じ成分で同じ効果のある薬を製造・販売すること。やすい開発費ですみ、薬価が安くなるため、世界一高いといわれる日本の高薬価を是正する役割が期待されています。

 同社の薬品を取り扱う代理店関係者は、「東和の社員から口頭で指示された」と証言し、価格操作には保険薬価の仕組みと関係があるといいます。

 保険診療で使う医薬品は、厚生労働省が薬価を決め、2年おきに改定します。
 改定にあたり、全国の医薬品卸売販売業を対象に「本調査」が行われます。1カ月間に取引した品目ごとの納入価格や販売量の実績を集めるというもの。
 近年では、05、07、09年のいずれも9月に調査し、翌年の改定に反映されます。

 医療機関への納入価格が安いと売りやすい半面、次の改定で薬価は大きく下げられます。そのため調査期間中は現行薬価に近い値に上げることは薬価の下げ幅を小さくすることになります。

 代理店関係者は「値引き額が大きい大口の購入者と東和社員で、価格操作の約束をしていた。値上げ分は、調査後の値引きで相殺していた」と話します。

 薬価調査で価格操作などを罰する規定はありません。しかし製薬会社が代理店より強い立場を使い組織的な価格操作をすれば、独禁法で禁じる「再販売価格の拘束」に該当するおそれがあります。


 ツケ代理店に

 代理店関係者は「価格操作のツケはすべて代理店に回された。調査の年は、一時的に利益が大きくなる分、税金が高くなり、翌年は納入先の値引きをするため、代理店が損した。
 拒めば代理店に出向する社員が引き揚げられると思い、断れなかった」と訴えます。

 東和薬品は本紙の取材に「過度な値引き販売を行うことは急速な薬価低下を招く。当社は適正な価格で供給する『適正価格販売』を行っております。(略)」と、事実上の意図的薬価操作を認めました。(略)

 代理店関係者は「ジェネリックは先発薬品より安価な薬を国民に提供することが出発点だ。価格維持のための操作は使命に逆行している」といいます。

(「こちら社会部。」
 info@jcp.or.jp(社会部あて)(矢野昌弘)

(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2011.06.05.)



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