(2011.04.18.入力)
 精神的に、打つのが(読むのも)「しんどかった」ので、つい「後回し」にしてしまった記事。
 下請け作業員 内部被ばくか
 大震災直後 福島第1原発構内に
 基準の7倍超 処置されず


 東日本大震災が発生した3月11日午後に福島第1原子力発電所構内にいた作業員が内部被ばくしている疑いがあることが、本紙が入手した内部資料で明らかになりました。
 東京電力が原子力安全協定に基づいて周辺自治体に通報する判定基準となる数値の7倍以上に達している人もおり、被ばくの可能性がありながら放置されている下請け労働者が多数存在している可能性があります。

 資料は、放射線業務を行う作業員の登録を解除(契約終了)するための申請書です。備考欄に記載している数値は、登録期間の前後に義務づけられているWBC(ホールボディカウンター=別項)の測定結果です。
 測定を受けた作業員によれば、単位は体内から1分間に放出される放射線量を示すcpmで、「カウント」と呼ばれています。
 備考欄の数値のうち上段のAが事後、Bが事前で、8人中7人はAが大きく上回り、東電が自治体に通報する判定基準738も超えています。
 さらに、ある関係者は「福島第1では1500以上と測定された場合、精密検査の対象となっていた」と証言しますが、8人中6人はこれを超えています。
 しかし、作業員は、数値の意味について説明は受けておらず、何の処置も受け手いないといいます。

 この申請書に記載されている作業員は3月11日まで福島第1原発の4号機原子炉建屋内で定期検査に従事していました。
 同日、作業を終えて1号機前のバス停にいたところで地震が発生。非常呼集を受けた後、作業は解除されました。しかし、同原発のWBCが壊れたため測定を受けられず、4月6日に新潟県の柏崎刈羽原発で測定を受けました。つまり、大震災から4週間近くたった時点でも、事前の数値を大きく上回ったのです。

 東電による判断基準の7倍以上となる5368カウントを計測した作業員は、「屋内退避」圏の福島県南相馬市に住んでいます。要介護の母親を抱えており、自主避難が困難な状況にあります。
 この作業員は、「長い間原発で作業をしてきたが、こんな数値は見たことがない。ずっと南相馬にいたから、放射能が蓄積されたのではにあか」と不安を隠しません。


 検査が必要
 立命館大学・安斎育郎名誉教授の話

 本来なら、WBC測定の前後の数値はそう差がないはずなので、この人たちは内部被ばくの疑いがある。作業中に水のようなものが付着したか、空気を吸い込んだ可能性がある。便を採るなどの検査が必要だ。


>ホールボディカウンター

 全身カウンターとも呼ばれます。体内に取り込まれた放射性物質から放出されるガンマ線を人体の外側から検出する計測装置で、鉄や鉛で遮蔽(しゃへい)された部屋で1分間、計測します。一般に内部被ばくを調べるものとされていますが、アルファ線、ベータ線は測定できません。琉球大学の矢ヶ崎克馬名誉教授は「実際の内部被ばく量は、WBC測定値の3~5倍と見ていい」と指摘します。

(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2011.04.16.)


>体内から1分間に放出される放射線量
>震災から4週間近くたった時点

 その間、「たまたま周辺にいた人」も、
「とばっちり被曝」し続けていたわけで……★

(だから、「福島県民差別」が起こるのは、
 ある意味、「防衛反応として当然」
 だとしか言えない★)
 ★(--;)★

 参照> http://alcyone.seesaa.net/pages/user/m/article?article_id=196426081&page=2
>病院に立ち寄ることなく、被ばくしたことも知らずに、家に帰って子供を抱きしめた人もいたかもしれない。

 体内被ばく怖く働けない
 福島原発 作業員が胸の内

 「体内被ばくが怖くて働けない」。
 高濃度の放射能に汚染された東電福島第1原発の復旧に向け、東電からの要請を受けた「協力会社」は作業員の呼び寄せに必死です。携帯電話に下請け業者から誘いがありながら断ったという原発作業員に聞きました。

 福島県いわき市内で会った男性(39)は体調を壊し、原発作業から離れていました。震災後、下請け業者から「手伝ってくれないか」と誘われました。
 男性は「体調がよくないから」と迷わず断りました。業者は「誰かやってくれる人はいないか」と食い下がったといいます。

 業者が指定した作業は原子炉建屋付近のがれき撤去。「ヤード(作業場)作業と変わらない」と危険性のないことを強調したといいます。
 がれきは地震と津波で破壊された周辺機器などです。しかし1号機、3号機は建屋が爆発した際に飛散したものもあり、放射能汚染が指摘されています。

 敷地内からは使用済み核燃料からと見られるプルトニウムも検出されています。男性は表情を硬くして「そんなところでどうして働けるか」。

 男性は「放射線管理手帳」を手に、震災前の東電福島第1原発での作業体験を語りました。手帳は原発の放射線管理区域内での作業時の被ばく前歴などが記されています。
 男性のある作業工程時の総被ばく線量は「2.20(ミリシーベルト)」とあります。この年の総被ばく選良は3.67ミリシーベルトでした。男性は健康上の理由で原発作業を避けていました。それでも原子炉内の清掃作業を経験しています。定期点検中で核燃料棒は抜かれてから日数もたっていましたが、短時間の作業で1ミリシーベルトを被ばくしたといいます。

 先日、男性に福島原発の復旧作業に参加した友人からこんな電話があったといいます。「爆発した1号機の側で配管作業をしたが、体内被ばくが怖くなりもうやめたよ」

 男性は吐き捨てるようにいいました。

「東電の幹部は、現場でねじの一本でも締めてこい。被ばくの恐ろしさがわかる。

  原発は、もう要らない」


(山本眞直)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2011.04.16.)



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