侵略戦争の被害の話からつながりまして……
 いま言いたい
 アフガンの信頼失う派兵
 日本国際ボランティアセンター
 谷山由子さん
 (略)

 アフガニスタン戦争が始まって、今年で10年になります。私が最初に行った2002年の終わりと比べても、「ここまで悪くなるのか」というほど、いまアフガンの治安状況は悪くなっています。昨年アフガン人死者が9000人に達したのは最悪の更新であり、アフガン社会がどんどん壊れ、後退しています。一体、何のための戦争なのか、と思います。
 アメリカは状況を良くするといって戦争を続けてきましたが、今年7月から撤退といっています。しかし、治安が良くなったからではなく、国内世論や戦費の調達の問題などアメリカの事情によるものです。


 武器をばらまく

 私たちが非常に心配しているのは、「撤退」の一方で、アフガンの地方警察をつくり、自警団的に治安を守らせるというプログラムがつくられ、08年の終わりから武器が配られていることです。その武器が、自衛のためというより、米軍兵士に向けられ、アフガン政府や行政関係者の暗殺に使われているという報告もあり、逆に治安を悪くしているのではと、深刻な問題となっているのです。
 米軍はじめ外国軍の「撤退」は、戦争終息という良いイメージを与えます。しかし、その裏で、悪化した治安のもと無責任に武器をばらまくというプログラムは、次の内戦の芽を作るのではないか-。国際社会の厳しい監視と検証が必要だというのが、各国NGO(非政府組織)の共通の見方となっています。
 日本は、まがりなりにもアフガンで約6万人の兵士から武器を回収する武装解除プログラムに取り組み(2003~06年)、成功させた国です。再び銃をばらまくことに、何も言わないでいいのでしょうか。政府は、状況をまともに認識しているのかさえ疑問です。
 さらに菅首相は、自衛隊医務官をアフガンに派遣するという計画を、アメリカのオバマ大統領に約束しました。私は、本当に残念でなりません。


 財産が失われる

 アフガンに行くとき、私はNGOの一職員として自分の意思で行く、自分だけの存在を意識していました。ところが、実際に行ってみると、アフガンの人は「日本から来た」という背景を見ているのです。
 よく言われることですが、アフガンの人々は、広島・長崎に原爆を落とされながら戦後力強く復興を遂げた国、インド洋での給油はありますが、軍靴でアフガン国土を踏まない国として、とてもいいイメージで日本を見ています。その信頼感のもとで私たちの支援活動がこころよく歓迎されているのだと肌身で感じてきました。背景には確かに憲法9条の存在があるのでしょう。もしアフガンの和平に音頭を取れる国があるとしたら、日本ではないかと思いもします。
 それは私たちの支援がやりやすいかどうかということを超えて、日本にとっての大きな財産だと思うのです。自衛隊のアフガン派兵によって、それを失ってしまうのは黙ってはいられないという気持ちです。

(聞き手・中祖寅一)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2011.01.24.)


>戦費の調達の問題などアメリカの事情
>アフガンの地方警察をつくり、自警団的に治安を守らせるというプログラムがつくられ、08年の終わりから武器が配られている
>その武器が、自衛のためというより、米軍兵士に向けられ、アフガン政府や行政関係者の暗殺に使われているという報告もあり、逆に治安を悪くしている

 さて、ここで問題です……(==;)★

 その武器、「だれが出資して」「なんの目的で」
 配られて、いるんでしょうか……????

(世界の治安を悪くして、いったい誰が儲かるの?)

 ……>答え: 軍需産業。


>米軍はじめ外国軍の「撤退」は、戦争終息という良いイメージを与えます。しかし、その裏で、悪化した治安のもと無責任に武器をばらまくというプログラムは、次の内戦の芽を作るのではないか-。

 ね? だって、「それが目的」なんだから★
 ★(=へ=#)★

 講座 日米安保ってなに? 第6回
 突出する 「思いやり」

 安保条約・地位協定上、なんら義務のない分担が、米軍への「思いやり予算」です。ベトナム戦争敗北後、海外基地の削減を余儀なくされるなか、在日米軍基地を維持するための軍事分担拡大を求めるアメリカ政府の対日圧力に唯々諾々と従ったものです。


 世界で最も気前のいい

 「思いやり予算」は1978年度に日本人基地従業員の労務費の一部負担からはじめられ、79年度からは施設建設費も負担。米兵の豪華家族住宅、小中学校、教会、マクドナルドなどが入る販売所、ダンスホールといった生活・娯楽関連施設、戦闘機シェルターや滑走路などの戦闘施設といった、米軍基地のありとあらゆるものを建設してきました。さらに91年度から米軍の水光熱費、96年度からは訓練移転費の分担にも踏み出しています。
 「思いやり予算」の負担総額は6兆円近くにのぼります。
 日本の米軍駐留経費負担はアメリカの同盟国27カ国のなかでも突出し、他の26カ国の合計を上回っています。米国防総省は「世界でもっとも気前が良い」と高く評価しました。
 この間、国民の暮らし・福祉・医療の予算は、切り捨てにつぐ切り捨てが行われました。米軍には至れり尽くせえりの思いやりをして、日本国民には冷たい仕打ちをする「思いやり予算」を「廃止せよ」の声は当然です。
 80年、米国防総省のピンクニー東アジア・太平洋局長は「我々の目標は、日本に米兵の実質給与以外のすべての経費を引き受けさせることだ」とのべていました。このアメリカの思惑通りに日本政府が従ったのです。その結果、「思いやり予算」は、在日米軍駐留経費の75%以上となりました。
 米政権は今、アフガン・イラク戦争の戦費や国防費などで深刻な財政危機に陥り、海外基地の大幅削減に踏み出しています。日本だけはこの手厚い「思いやり予算」の“おかげ”で米軍基地が維持されているのです。


 グアム移転費の異常さ

 この「思いやり予算」をさらに拡大したのが、沖縄の米軍基地を県内にたらい回しするSACO(沖縄に関する特別行動委員会)経費や、在沖縄海兵隊のグアム移転費など米軍再編経費です。
 とくにグアム移転では、グアムでの新基地建設、米軍住宅1万人分、電気、水、ゴミ処理施設の建設など総額7000億円という巨額の負担に応じました。他国の領土に日本国民の税金を使って基地を建設する-これは世界で例がありません。移転費分担は、対米従属政治の異常さが極まったものです。
 日本政府は、海兵隊がグアムへ移転しても「日本防衛」の任務をもっているから負担して当然だと言っています。しかし、グアム移転は「日本防衛」のためでも、沖縄の「負担軽減」のためでもありません。ゲーツ国防長官は「グアムでは、同盟国である日本からの重要な支援を得て、我々は空軍、陸軍、海兵隊の軍事力を増大させて、新たな緊張事態へ対応できる能力を整えている」(「朝日」2008年6月10日付)」とはっきりのべています。アメリカの新しい戦争体勢のためなのです。
 民主党は、野党時代には「思いやり予算」の特別協定やグアム移転協定に反対しました。しかし政権に就いた途端、「思いやり予算」を5年間維持する特別協定を結び、移転分担金も増額しています。クリントン米国務長官が移転費分担は「日米同盟の中核を強化する」とのべたように、菅首相が強調する「日米同盟の深化」の対米従属ぶりをはっきり示すものです。

(つづく)
(日本共産党基地対策委員会責任者・小泉親司)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2011.01.24.)


>米兵の豪華家族住宅、小中学校、教会、マクドナルドなどが入る販売所、ダンスホールといった生活・娯楽関連施設、戦闘機シェルターや滑走路などの戦闘施設といった、米軍基地のありとあらゆるものを建設してきました。さらに91年度から米軍の水光熱費、96年度からは訓練移転費の分担にも踏み出しています。
>「思いやり予算」の負担総額は6兆円近くにのぼります。


 ニッポンの財政赤字の真の原因は、ここだよ?
 (=へ=#)


>この間、国民の暮らし・福祉・医療の予算は、切り捨てにつぐ切り捨てが行われました。

 次項に続く……☆★(=へ=)★

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