事実を届ける/米メディア戦闘シーン報道/米軍に殺された人/「一つの見解とそれに対立する見解」/「同僚はイラクで米軍に殺され、多くの国で投獄されました」。
2010年12月20日 情報はベクれトル…(~~;)★(2010.12.21.昼入力)
おまけw http://topics.jp.msn.com/life/column.aspx?articleid=471737
大変動の時代 ①
-21世紀最初の10年-
21世紀の最初の10年(2001~10年)が終わりつつあります。最初の年の9月に発生した米国での同時多発テロから米軍主導の対テロ戦争とその泥沼化、米国発の金融危機と世界同時不況-世界が大きく揺れ動いた10年でした。
その一方で、中国やインド、ブラジルといった途上国、新興国が台頭し、大国主導を特徴とした20世紀型とは異なって、各国が真に独立した世界に向かう国際政治の大変動期でもありました。
その10年を振り返ります。
アラブ
アルジャジーラの登場
「以前は6時と9時の定時ニュースを見るのが普通でした。でもいまはアルジャジーラが中東だけでなく世界の政治、経済についてニュースや分析を報道し、反対意見も分かるので、そちらが優先よ」-エジプトの主婦エサムさん(57)はいいます。
アルジャジーラを世界的に有名にしたのは、2001年の9.11米国同時多発テロをめぐり国際テロ組織アルカイダの領袖(りょうしゅう)オサマ・ビンラディンのテープを流したことや、アフガニスタン戦争、イラク戦争の現地からの報道です。02年度のギャラップ調査では米CNNと英BBCを含む世界16社の衛星テレビで視聴率トップになりました。
庶民を尊重
「私たちは街頭の庶民に事実を届けることを主眼にしています。庶民を尊重するので、庶民も私たちを尊重するのです。人権の問題や政治参加の重要性など、アラブの市民の意識を高めるのに大きな役割を果たしました」
エジプト・カイロ支局の幹部は穏やかな表情で語ります。しかし「同僚はイラクで(米軍に)殺され、多くの国で投獄されました」と語るときには、断固とした意志を示すかのようでした。
アルジャジーラの報道姿勢は「一つの見解とそれに対立する見解」を伝えること。BBC学校から学んだといいます。テロ組織の立場を報道する一方、これを批判・非難する立場も報道しました。イラク戦争でも、この姿勢は貫かれました。
アルジャジーラはこの戦争を米国の侵略戦争・イラク占領と告発。米メディアが戦闘シーンを中心に報道したのに対し、米軍に殺された人々の姿を伝えました。同時に、イラクのフセイン大統領の発言を徹底して放送する一方、ブッシュ大統領の発言をはじめ米政府の発表や姿勢も伝えました。多数の米高官がアルジャジーラの視聴者にはなじみの顔になったといいます。
「世紀の証言」という番組では4次にわたる中東戦争や、07年のイラクのクーデターなどをとりあげ、通念となっていたアラブの歴史を見直し、トーク番組「時流に抗して」ではアラブの現状を徹底的に論議しました。
世界に影響
アルジャジーラは世界のメディアも変えました。
「米アルフラ(自由)やフランス24、ロシア・トゥデーなどのアラビア語による放送チャンネルを創設するきっかけとなりました」と先の幹部。
アルフラは04年に米議会の財政援助で開局、アルジャジーラの視聴者を奪うのに懸命です。
著作『アルジャジーラとはどういうテレビ局か』の中で、オルファ・ラムルム氏(現フランス中東研究所研究員)は「アルジャジーラはもっぱら北から南に向かっていた情報の流れを逆転させた」「とくに米国のメディアの帝国主義的な独占権を粉砕した」と指摘しています。
(カイロ=伴安弘)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.12.20.)
おまけw http://topics.jp.msn.com/life/column.aspx?articleid=471737
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