前項から、「教育現場」つながりで……。
受刑者の学びを描く
ドラマ 「塀の中の中学校」
TBS系11日放送
受刑者のための学校がある-TBS系で11日に放送するドラマ「塀の中の中学校」(午後9:00)は、日本で唯一刑務所内にある公立中学校が舞台です。教師役で主演するオダギリジョーが、撮影を通して感じた「生きること、学ぶこと」をじっくり語りました。
主演のオダギリジョー
重い罪犯した人に、どこまで愛情持てるのか
ドラマ出演の申し入れが来たとき、オダギリは大きな不安を抱えたことを語りました。「重い罪を犯した人に、どこまで愛情が持てるものなのか。そんな疑問を持ったことを覚えています」
舞台となる「旭町中学校桐分校」は1955年、長野県の松本少年刑務所内に開校。義務教育を修了していない受刑者が1年間の授業を受け、これまで約700人が卒業しました。オダギリは、地元の信越放送が制作した同校のドキュメンタリー番組3本を視聴して収録に臨みました。
演じる石川順平は赴任当初、桐分校のあり方に疑問を呈する人物。物語冒頭で「税金を出してまで受刑者を教育する必要があるのか」とつぶやく石川に、オダギリは自身を重ね合わせました。
今年2~3月にかけて取り組んだ撮影では、実際に分校内でロケを実行。出演者らは所内を見学し、受刑者の生活に直に触れました。「ここに身を置くこと自体に恐怖感を覚えた」と振り返ります。
緊張感のみなぎるロケの中、大滝秀治や渡辺謙らベテランとの共演を「背筋が伸びる思い」でこなしてきたオダギリ。「犯罪を犯す手前の人を救えることの一つが、教育だと思うようになった」と言います。
ドラマでは、桐分校を卒業した元受刑者の再犯率が極めて低いことに言及しています。「教育とは、先生と生徒の愛情のキャッチボール。桐分校の生徒は、1年かけて『卒業』というゴールをつかむことで学校側の愛情を受け止め、犯罪を繰り返さないという自制を身につけたんだと確信しています」
「生きるためには学ぶことが必要だと感じました」。最後は晴れやかな表情で、視聴者へのメッセージを送りました。(略)
(山本健二)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.10.05.)
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