働く人のいのちと健康の破壊/劣悪な労働条件や無権利状態のもとで安上がりの労働力として/安全や技術教育も受けないまま危険な仕事/心身が蝕まれ、働き続けることができない。
2010年8月22日 労働/対価 +( 因果 応報 )健康で安全に働くための基礎
中身濃く実践的な記述も豊か
細川 汀 編著(ほそかわ・みぎわ 1927年生まれ。『職業病と労働災害』ほか。
(文理閣・1600円)
いま日本の職場では、働く人のいのちと健康の破壊が広がり続けています。なかでも青年は1割近くが失業、就職していても半数は非正規社員、劣悪な労働条件や無権利状態のもとで安上がりの労働力として働かされています。
正規労働者に代えて未経験で技術を持たない若者の派遣労働者が、安全や技術教育も受けないまま危険な仕事をさせられ、けがをしても労災申請をさせてもらえなかったり、失職を恐れ自分の意思で私傷病扱いにさえしてしまいます。
他方、若い正規労働者は、激しい競争、自己責任、パワハラ、高度情報通信技術への対応、長時間労働、家でのIT残業などによって心身が蝕(むしば)まれ、働き続けることが出来ない事態も増大しています。
このような状況を認識し、困難に立ち向かう勇気と知識と技術を身につけ、実践し、働くことによって、生活と人生が豊かになり、心身がより一層健康になってゆく「ディーセント・ワーク」が実現する社会をつくっていく「力」を、若者のなかに育て上げていくことが何にもまして必要になってきています。
本書は、歴史と人生、労働の意義、人間の心理と生理、社会と経済、健康と人権、職業病・労働災害、労働安全衛生法規、国際労働基準など、労働と健康・安全に関する広範な分野について学ぶことを通じて、健康で安全に働くための知識と勇気を与えてくれる、基礎的な、労働安全衛生の入門書として最適なものです。
著者らしい平易な語り口で綴(つづ)られていますが、中身は濃くて、しかも、すぐに使える実践的な記述も豊かです。
学校教育ではもちろん、労働組合や職場の学習での活用を期待しています。また、多くの教師や先輩労働者が、この内容を生徒や学生、若い労働者に教えられるように、自らも育ってほしいと考えます。
(評者 福地保馬
北海道大学名誉教授、働くもののいのちと健康をまもる全国センター理事長)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.08.22.)
お肉食べて “支援”
宮崎 口蹄疫対策県民ネット
「宮崎のおいしいお肉を食べて支援しよう」-家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の被害から復興をめざす宮崎県で、「口蹄疫対策県民ネットワーク」(略)は、代金の一部を義援金にあてる牛肉の通信販売に取り組んでいます。
いずれも宮崎和牛で、ステーキ肉(2枚400グラム9、ウデモモ焼き肉用(500グラム)など4種類。1パック2200円~3200円です。
口蹄疫の影響は畜産業界だけでなく、地域経済にも大打撃を与えました。同ネットワークでは、義援金は影響を受けた地域の業者にも行き渡るよう活用をと考えています。
職場や団体単位で、5キロ以上のまとめての注文を呼びかけています。個人でも相談に応じます。
問い合わせは同ネットワーク事務局。(略)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.08.22.)
>口蹄疫対策県民ネットワーク
http://blogs.yahoo.co.jp/kouteiekinet
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