原水爆禁止世界大会 海外代表に聞く
緊張時こそ対話で
韓国 李 俊揆(イ・ジュンキュ)さん
朝鮮半島は、3月の哨戒艦沈没事件以来、南北の対立が悪化しています。皮肉なことにこの事件は、朝鮮半島の平和体制の必要性をもう一度確認することになりました。
韓国では民主化を経て、金大中(キム・デジュン)、廬武絃(ノ・ムヒョン)両大統領の時代に南北関係が前進しました。当時は南北にさまざまな対話のチャンネルがありました。
衝突を避ける
沈没事件があったのは、朝鮮半島西海(黄海)の北方限界線(NLL)の海域です。北と南が対立している海であり、無用な軍事衝突を避けるための軍事ホットラインもありました。
しかし李明博(イ・ミョンバク)政権でホットラインは切られました。北朝鮮のロケット発射などが起きると、「そうした行動を止めない限り、対話はない」と宣言しました。
これに対し今度は北朝鮮が対話の必要はないといい、事態はエスカレートしています。
沈没事件では46人の若者が死にました。この一触即発の状態の中で、北と南の対話のチャンネルは何も残っていませんでした。
北朝鮮は事件への関与を全面否定しています。韓国は米国と日本を巻き込んで、対北朝鮮制裁と軍事訓練を通じた武力示威を行っています。
しかし、こういうときこそ対話が必要です。朝鮮半島の非核化と平和体制構築のための対話を、哨戒艦沈没事件とともに「沈没」させてはなりません。
韓国の世論には北朝鮮の見方にはいろんな議論があります。しかし、軍事衝突、戦争は避けなければならない。対話で解決するしかないという点では一致しています。韓国国防省も、北朝鮮が通常戦力だけで韓国に侵攻する能力は持っていないことを認めています。
日本にも役割
韓国政府は、6月の統一地方選挙の選挙運動の初日に、北朝鮮の攻撃で沈没したという調査結果を発表しました。しかし、結果は保守与党の敗北でした。「北風」を利用しようとする思惑が通用しない韓国社会の変化を再確認したものです。
朝鮮半島の平和体制をつくる上で、日本にも役割があります。日朝関係の正常化です。正常化に向けて対話を再開することは、日本にとって利益であるだけでなく、朝鮮半島の平和づくりの上でも重要だと思います。
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.08.19.)
対北朝鮮政策
当面は圧力も
韓国外相
【ソウル=時事】18日付の韓国紙・ソウル新聞によると、柳明垣(ユ・ミョンファン)外交通商相は同紙のインタビューで、哨戒艦沈没事件を受けた対北朝鮮政策について、当面は制裁措置や軍事演習などで継続的に圧力をかける一方、「対話の場」も開いておくとの方針を示しました。
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.08.19.)
けっきょく、「緊張のフリ」って、「メンツを保つ」ための、「予定調和」に過ぎないんだよな~……????
(軍備なんて、税金の無駄!!★)
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