地方政治と住民運動のとりくみに役立つ
議会と自治体 6月号
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特集(略)
【障害者自立支援法「廃止」と今後の課題】
障害者施策をめぐる最新動向…(略)
違憲訴訟「勝利和解」を生かす…(略)
自立支援医療と医療保障…(略)
地域生活支援事業(兵庫県)…(略)
知的障害者実態調査から…(略)
日本共産党中央委員会発行(略)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.05.29.)
ひとりのねがいをみんなのねがいに
みんなのねがい
月刊 定価550円(略)
6月号 自分を好きになる(略)
【最新刊!!】子どもの発達に共感するとき
保育・障害児教育に学ぶ (略)
全国障害者問題研究会出版部
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(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.05.29.)
障害児の学習・発達の権利保障を
対談 (略)
長年、障害児教育の研究と実践に取り組んできた、民主教育研究所代表運営委員の茂木俊彦さん(元東京都立大学総長)と、日本共産党の小池晃政策委員長が対談しました。
劣悪な教育条件に愕然と
茂木 日本共産党は4月2日に「障害のある子どもたちの教育条件を改善するための緊急提案」を出しましたね。まとめるにあたって現場をごらんになって、どうでしたか?
カーテンで教室仕切って使って
小池 愕然としました。一つの部屋をカーテンで仕切って二つのクラスが使っている。声はつつぬけで、おしりがぶつかっちゃうようななかで子どもたちが学習しています。体を動かすことが大切な知的障害をもつ子どもたちの学校に、校庭がない。特別支援学校も特別支援学級も通級指導教室も、いずれも劣悪な教育条件のなかで先生方がご苦労されている。想像を絶するすさまじさでした。
茂木 文部科学省は3年前に「特別視炎教育」に移行するにあたって、最低限の基盤整備はすでにできているという認識だったんですよ。就学の機会はすでに保障されていると。
小池 特別支援学校の設置基準もないのに。
茂木 そうなんです。文科省は終始一貫、障害のある子どもたちの、学習し発達する権利をどう保障するのかという観点がきわめて弱い。財政的な制限にしばられ、施設整備・人的配置に抑制的です。子どもから出発して子どものために何をするかという視点が欠けているのです。一方、文科省主導で、これで本当に障害児が社会で生きていく力がつくだろうかという教区内容の転換が始まっています。
全面的な発達がはかられるか?
小池 その流れで東京都の肝いりでつくられた特別支援学校では、喫茶店の仕事や宅配便の仕分けの作業をさせていました。部分的な作業を取り出した職業訓練で、子どもの全面的な発達がはかられるのかと、疑問をもちました。
基本は自己責任という考え方が
茂木 文科省の文書を読むと、その根底には「自立」に向けて支援はするが基本は自己責任だという考え方が貫かれています。社会に迷惑をかけず、他人に依存せず、自らの力で働く障害者を育てる。役立つ障害者と役立たない障害者を区別するのですね。
小池 子どもが経済的に自立して自分たちがいなくてもやっていけるようにと親は願っていますから、そういう教育にすがりつきたくなる。切ないですよ。
茂木 本当ですね。
障害が重いほど負担が増して…
小池 私は障害児教育に持ち込まれたことは、「障害者自立支援法」に相通ずるものがあると思います。障害が重いほど負担が増す。行政に公的責任を果たさせない。働いて納税者になれる障害者だけを育てようというものです。
茂木 同感です。特別支援学校も「経営」なんですよ。ビジネスの世界を持ち込まれ、年度当初にプランと目標を数値で出させる。実践を経験すればすぐわかることですが、そんなもの出せませんよ。子どもが歩き回っていたら、どういうことに興味があって歩き回るのか、こういうことが得意でこういうことが苦手なんだ、そういう一人ひとりの子どもの行動に表れる内面をつかんでいって初めてプランが立てられるのです。1年や2年でなく3年、4年かかることもある。
小池 障害児のための学校まで能力主義的になっていることに衝撃を受けました。
茂木 学びを通して子どもが味わう達成感を共有して喜び合うという発想は弱いですね。「自立」とは経済的自立であり、権利としての自立ではない。学ぶ権利・発達する権利を保障するという視点が貫かれていないのです。
小池 福祉からの「自立」という、まさに「自立支援法」の考え方ですね。
特別支援学校に設置基準を
競争主義的な教育のもとで
茂木 子どもたちの権利を保障するうえで、特別支援学校に設置基準がないというのは大きな問題です。たとえば教室数がいくつ足りないかもあいまいになってきますから。
小池 (略)設置基準はどうしても必要です。(略)
茂木 通級教室は今、通常学究の競争主義的な教育のもとで学習についていけなっくなって、心理的にも適応することが困難になっている子どもたち、障害というカテゴリーでは考えにくい子どもたちの居場所でもあります。いろんな子どもたちへの対応を迫られ、教師たちはクタクタです。教育全体が過度に競争的になっているのは非常に大きな問題です。
必要なところに支援を届ける
小池 (略)障害のあるなしにかかわらず、抜本的な教育条件の改善が必要です。(略)一番支援が必要なところに支援を届ける、人としての権利を保障することは政治の最重要課題です。(略)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.05.29.)
>役立つ障害者と役立たない障害者を区別する。
これを昔、強行した有名どころをごぞんじですか?
……ナチス。って言うんですけどね…………★
障害ある子の教育条件
党茨城県議団 学習会開く
改善は急務
日本共産党茨城県議団は26日、障害のある子どもたちの教育条件の改善をめざす学習交流会を水戸市内で開きました。(略)設置基準がない特別支援学校のカーテンで仕切った教室などの実態にふれ、「障害のある子がいられる教室はすべての子どもにやさしい教室。障害者の権利を守る社会を」と訴えました。(略)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関紙「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.05.29.)
コメント
でも、役に立つとか役に立たないってところで人を区別することってこの社会じゃ当たり前になっている。
そんな中で切り捨てられたり、切り捨てることを当然だって思っているから「障害者」がついただけでぞっとしたんだってどこかで思っている。
俺にとっては障害者であれば「役に立たない」からだ。
俺が障害者に「役に立たないからいらない」って平気で言えて
障害者が俺に「お前こそ俺たちにとっていらないんだよ」なんて返せるような
俺と障害者が対等に言い争えるような世の中になればいいって思う。
少なくとも障害者が「行政」に役に立たないとか要らないって言えるような社会を作るべきだって思う。
その後でもしチャンスが有れば「誰も彼も仲良しこよし」なんて夢をみるのもいいんだろうけど エヘヘ
うちのおばか猫は人間社会の何の役にも立っていないけど、
私にとっては「絶対必要不可欠」な家族です。
ちなみに、「軽度」ではありますが、「眼鏡やコンタクトを必要としている人」イコール、「すべて視力障害者」だって、……気がついていらっしゃいますか?
めがねをしている=視力障害者=役に立たない。
そんな図式、成立しますか?
障害の「程度」は、千差万別です。現在日本国の首相をつとめている人物だって、性格とか社会経験とか見識とか「約束を守る」などの一般常識については、ずいぶん「不自由」=「障害のある」ひとだと、私は思うのですが……。
誰にとって役に立つとか立たないとか、そんなことには関係なく、生きているものはすべて生きているのです。
手足や五感や一般常識に不自由のある人間であろうなかろうとと、口蹄疫にかかってしまった牛や豚であろうとなかろうと、
です……。