「こんな国じゃいけませんよ!」
2010年3月5日 【 反 ★ 貧困 ! ! 】(2010.03.06.入力)
潮流
人の命を守るはずの命綱で、人をしばりつけ、あげくにどん底へ転がり落とす。二度とはい上がれない、奈落の底へ。
東京・板橋区の29歳の男性。食べていくのがやっとの彼に、国民健康保険や国民年金の保険料の負担がのしかかってきました。払えず滞納し、区役所から毎月のように届く督促状。分けて払うと区に約束しましたが、やっぱり無理でした。
2005年。差し押さえもありうるという督促状がきたのに続き、保険証が取り上げられます。病院へ行けば自分で全額支払わなければならない、「資格証」が送りつけられてきました。1カ月半後、男性はだれにも相談できないまま、みずから命を絶ちました。
昨日の参院予算委員会。日本共産党の小池晃議員の手に、督促状や納付書の束がありました。男性が、払えないから破ってしまいながらも、きちんと残していた督促状や納付書です。小池議員が、鳩山首相にこう問いただしました。
「命を守るべき医療保険が高すぎて、病院にかかれず命を落とす。負担を苦にしてみずから命を絶つ。こんな国じゃいけませんよ!」。首相も“見過ごせない”と答えた、高すぎる保険料。削った国の財源負担を増やす以外に、あらためる決め手はありません。
行政は説明するかもしれません。財政難の折、国保という「命綱」を長持ちさせるために、保険料をあげ、督促し、払えなければ保険証を取り上げてきたのだ、と。しかし、役所がせっせと送る督促状が、男性には死の督促にみえたことでしょう。
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2010.03.05.)
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