まど
 派遣会社が「厳選採用」

 就職難のなか、派遣会社が「厳選採用」をしています。以前は、「大学さえ出てれば受かる」(元会社員)というスピード選考だったプログラマー専門の労働者派遣事業所、S社。今年は4次面接まで行っているようです。春も秋も毎日のように説明会を開き、それは2月になっても変わりません。人事担当に聞くと「100人採用予定」といいます。
 …4次の最終面接を受けた早稲田大学の理工学部生(23)はこれまで内定を一つも得られなかったといいます。S社を希望したのは「インターネットで説明会の日程で検索したら出てきた」ことが理由です。説明会には30~40人が参加していたといいます。
 …S社では内定後すぐ、研修が始まります。入社式が終わったらすぐに客先に派遣するためです。仕事は客先での仕事がほとんど。しかし、「派遣」だという説明はありませんでした。学生は「派遣会社とは聞いていません。正社員だとばかり思っていた」と話します。
 …S社のように、特定の専門技術をもつ社員を派遣する会社は「特定労働者派遣事業」といいます。身分は派遣会社の「正社員」ですが、働き方は、派遣先の指示命令で働く「派遣」そのものです。ネットの掲示板にはS社社員から学生への助言があふれています。「現在1000人くらいの人が仕事がなく社内で研修中で自己都合退職勧奨真っ盛りです」「ここはやめたほうがいい」。派遣労働者保護法への抜本改正を急がせたい。

(染)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2010.02.06)

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