(今日の・4)
 子どもと「貧困」
 若年出産の背景には
 高校生の今 ⑤

 「高校生の今」を追うなかで、女子の若年出産と性産業とのかかわりの背景に、貧困の問題が浮かび上がってきました。
 連載第1回に登場した養護教諭のISさんがいいます。「在学中に妊娠して中退した女子が9年間で20人くらいいます。卒業してから19、20歳で子どもを産んだと連れてくる子はもっと多い」
 その多くが、子どもの父親とは別れたといいます。正規の職はなく、ファミレス、コンビニ、工場、夜の居酒屋などで働いています。水商売の子もいます。
 「保健室にこられる子はいい。こられない子が心配です。誰からも近況をまったく聞かない子が数人。今、生きてるんかなと思うと…」。言葉が途切れます。(略)中絶するお金がないから産むという子。何度か中絶費用を踏み倒し、もう中絶できる医者がないという例も。
(略)
 ファストフード店や焼き肉屋でアルバイト。(略)そのうち遊び仲間の紹介でッキャバクラに。未成年だと知られてクビになったと、ケータイの出会い系サイトで「援助交際」をするようになりました。
(略)
 就職の見通しのたたないなかで、性産業に追いやられる子どもたちが多くいます。
 ある教師がやりきれない思いをうちあけます。「冬、氷点下の街に元の教え子が立っていて『かわいい子いるよ』と客引きをしている。ぼくを見ると『先生、元気?』って」

(文中は仮名)(つづく)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2009.12.13.)

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