漢族住民による数万人のデモ

　ウルムチ数万人デモ
　中国　漢族ら治安悪化に抗議

【ウルムチ＝山田俊英】中国新彊ウイグル自治区ウルムチ市では治安悪化に抗議して漢族住民による数万人のデモが起こり、４日には、治安部隊が催涙弾を発射して力ずくで解散させました。しかし街頭では「自治区政府は無能」と激しい怒りを示す市民が多くいました。
　ウルムチ市内では最近、女性、老人、子どもを針のようなもので刺す事件が起きています。デモ参加者は、当局がこれをきちんと取り締まっておらず、容疑者を市民が捕まえて警察に引き渡したが、釈放したと抗議しました。
　参加者は「団結・安定は福、分裂・動乱はわざわい」などと書いた横断幕を掲げ、「暴徒を厳しく処罰せよ」と叫んで、市中心部を行進。市政府前の南湖広場、共産党自治区委員会前の人民広場などで集会を開きました。
　自治区トップの王楽泉・党自治区委員会書記らが現場に赴き、デモ参加者に冷静を呼びかけました。
　自治区当局によると、公共の場所で市民が針状のもので刺された事件で、これまでに容疑者２１人を拘束したといいます。


　ウルムチ暴動
　５１人を起訴

【北京＝時事】新華社電によると、中国新彊ウイグル自治区の当局は３日までに、同自治区ウルムチで７月５日に起きた大規模な民族暴動で、容疑者１９６人を正式に逮捕し、うち５１人を起訴しました。罪名は明らかにされていませんが、国家分裂扇動、武装暴乱、放火、殺人などが含まれるとみられます。
　暴動では当局の発表で１９７人が死亡、約１６００人が負傷しました。

（日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
　機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
　2009.09.05.)