(今日の情報・4)
 試写室/あす放送
 秀吉の侵略を新たな視点で
 ETV特集 日本と朝鮮半島2000年⑧
 NHK教育 29日 後10:00

 シリーズ8回目は「豊臣秀吉の朝鮮侵略」。秀吉は、日本では農民出身の天下人として人気者ですが、朝鮮半島では凶悪な侵略者です。全国統一を遂げた秀吉は、16万の兵を朝鮮に送ります。文禄・慶長の役(1592~98)です。女優・大桃美代子は、韓国から、壬辰倭乱(イムジンウェラン)と呼ばれる戦争の傷跡が人々に深く記憶されていることを伝えます。
 秀吉の最初の目的は「唐入り」、中国(明)征服でした。釜山に上陸した侵略軍は、半島をじゅうりんします。朝鮮側も反撃。民衆の義兵闘争、李舜臣(イ・スンシン)が天才的戦略で日本水軍を破ったことが戦局を転換させます。
 秀吉の死によって戦争が終結するまでの経過を豊富な資料でたどります。とくに直接朝鮮支配を目指した慶長の役の過酷さは新しい知見でした。秀吉の誇大妄想的侵略を、その被害の実相とともに、中世と近世が交差する、大航海時代に置くことで、中華世界の崩壊という新たな視点を示します。
 そして秀吉の戦争も、先の植民地支配とともに日本と朝鮮半島で共有すべき歴史であることを、想起させるのです。

(萩野谷正博)
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2009.11.28.)

コメント

最新のコメント

日記内を検索