「生活保護の申請書を提出するお世話をしています。」
2009年11月25日 【 反 ★ 貧困 ! ! 】(今日のニュース・4)
(なんつって翌日未明入力☆)
(なんつって翌日未明入力☆)
北九州市 大石市議と仲間たち
助け待つ人がいる
夜間巡回相談
同行記
冬がひたひたと迫るなか、派遣切りにあいながら依然として路頭に迷う人たちの「SOS」を受け止めたい-。“夜回り市議”こと、日本共産党の多いし正信北九州市議は9月から路上生活を余儀なくされた人たちを支援する夜間の巡回相談に取り組んでいます。その夜回りに同行しました。
(福岡県・大岡真)
路上生活者を支援
「にっちもさっちもいかなくなったとき、つらい思い救われた」
今月15日午後9時、小倉北区宇佐町にある大石相談所。巡回相談は5回目です。集まった小倉生活と権利を守る会のR田中一郎会長、元ホームレス、不動産アドバイザーら5人が、大石市議と一緒に歩いて約30分の距離にある小倉駅の公共連絡道路出入り口に向かいます。
ここは、寒風と雨風をしのぐことができます。談笑する人たち。この時間でもすでにホームレス支援団体からもらった毛布1枚を段ボール紙の上に敷いて寝ている人もいました。
大石市議が声をかけます。「生活保護の申請書を提出するお世話をしています。小倉北区役所に申請に行かれませんか」
大分県出身の男性(73)は、ホームレス状態1年以上で、この場所で寝泊まりして3日目です。「東名高速道路など全国のトンネルで仕事をしていた。年が年だから仕事はない。蓄えもない」。困り果てた表情で話しました。
この相談中にも、1人2人と道路の両脇に座り込みます。午後11時すぎ、座り込んだ男性(54)は鹿児島県出身で元漁師といいます。不漁で大阪に出稼ぎへ。39歳まで建築関係の仕事に就きました。「今日は何も食べていない」と小声で語り、「風邪気味で、足も赤くはれて歩きにくい」。手に持っているのは傘1本のみです。
別の男性(48)は、正社員として東京の土建関係の会社で働いていました。「会社に首を切られたが退職金は出なかった。インターネットで全国の求人情報を調べたが、ホームレス支援をやっているのを知って北九州市に来たのだが」と首を垂れました。
この日の巡回で相談をうけたのは十数人。そのうち翌16日に申請書を区役所に提出したのは4人。5回の巡回相談で相談者39人のうち、生活保護の申請や居宅の世話をしたのは10人です。
きっかけ
夜間の巡回相談を始めたきっかけはどんな思いからか。大石市議は語ります。
「今年3月から私の生活相談所に、ホームレスの人が次つぎ相談に来られた。“これはどうなっているのか”と思い、9月から夜の巡回相談を始めることにした」
勝山公園(同市小倉北区)で大石市議に相談したYHさん(47)=仮名=は、元鉄骨関係の溶接工でした。9月の連休明けから仕事がなくなったため、自己退職しました。「ハローワークの求人情報で、雇うのは通勤者だけ。アパートを借りるお金も電車・バス代も持っていなかった私は、寮のある会社を探したものの、求人は全くありませんでした」と語ります。
「その後、にっちもさっちもいかなくなり、勝山公園で野宿していたとき、大石市議から生活保護の申請をすすめられました。つらい思いを救われて、心強かったです」と話しました。
今年9月の調査で、北九州市内のホームレスは188人にのぼります。夜間の巡回相談には10人前後が参加。年齢も28歳から82歳までの人たちです。銀天街、小倉駅、勝山公園などで路上生活していました。
その一人、KSさん(47)=仮名=は、日雇いの仕事がなくなり、やむを得ず路上生活に。4日間何も食べずに、南小倉駅前のラーメン店で無銭飲食を覚悟で、「お金を落とした」と言ったら、店主から「今度来たときでいいよ」と言ってくれました。
Kさんは「生きて良かった」と思っています。kさんは現在、生活保護の受給を受け、15日にアパートへ引っ越しました。
YTさん(45)=仮名=は、大分県のソニーの工場で働いていましたが、昨年12月に「派遣切り」にあいました。その後、同県中津市内でアパート暮らしをしていましたが、家賃が払えずに退去。6カ月間、路上生活しましたが、生活費もなくなり、たまたまNHKテレビで北九州市がホームレスの支援事業を行っている報道をみて、北九州市に来ました。現在、生活保護を受給しアパートに住んでいます。
市の施設は3,4カ月待ち 体制強化を
一歩前進
同市内には、ホームレスの人たちに就労による自立などを支援する自立支援センター(同区)があります。定員は50人。利用期間は原則、6カ月以内で、風呂の提供(週3日間)。入所すると、寝具や衣装ケースが貸与され、食事は1日3食を提供されます。
しかし、入所希望者が多いため3、4カ月待ちの状況で、個々人で入所条件があわないために入所を渋る人もいます。
大石市議は語ります。
「19人が生活保護を受けていることは一歩前進ですが、満杯状態の自立支援センターの拡充や区役所生活保護課の人員増など体制の強化が求められています」
(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
2009.11.25.)
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