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 耐震設計方法に欠陥
 原発シンポ 柏崎・浜岡の教訓議論

 新潟大学で開かれた日本科学者会議が主催する原発問題の全国シンポジウムでは6日、柏崎刈羽原発や浜岡原発の耐震安全性の問題、プルトニウム利用技術の未熟さなどについて議論が行われました。
 立石雅昭・新潟大学教授は、柏崎刈羽原発では地震の際、原子炉建屋ごとに上下動の増幅状況が異なっていたこと、最近の駿河湾地震では浜岡原発で5号機の揺れの強さが突出していたことを指摘。従来の地盤のとらえ方では説明できず、「耐震設計を考えるうえで、方法論上の欠陥があるのではないか」と述べました。
 また、東海地震の震源域のまん中に位置する浜岡原発について、地震エネルギーが駿河湾地震の200倍を超える東海地震でどんな揺れになるのか、現在の科学技術では予測不能だと述べました。
 山本富士夫・福井大学名誉教授は、柏崎刈羽原発での配管損傷、原子炉直上のクレーン故障などを例に、機械構造物の耐震設計基準の問題点を報告しました。持田繁義柏崎市議(日本共産党)は、被災時の状況、運転再開に至る経緯を報告し、原発に依存しない産業構造の構築の重要性を強調しました。
 プルサーマル計画について、科学者会議原研機構分会の岩井孝さんは、燃料中のプルトニウム含有率が外国に比べて2~4割高いことをあげ、「諸外国で十分な実績があるとはいえない」と、安全性の実証の不十分さを指摘しました。
 市川富士夫・元原研研究員は、核兵器用プルトニウムの生産技術として出発した再処理の技術を振り返り、とらぶるが続出する青森県六ヶ所村の再処理工場の現状を技術的な観点から批判しました。

(日本共産党 http://www.jcp.or.jp/
 機関誌「しんぶん赤旗」http://www.jcp.or.jp/akahata
 2009.09.07.)

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