(090622未明入力)
原発の危険を増大
プルサーマル発電
過去何度も中止に
[解説]プルサーマル発電は、原発で使用した核燃料を再処理して取り出したプルトニウムをMOX燃料に加工して一般の原発(軽水炉)の燃料として使います。
軽水炉ではもともとプルトニウムを燃料として使うことは想定していません。プルトニウムを燃料とすることで原発の制御が難しくなるなど、安全性の面でプラスになることはなく、原発の危険をより増大すると指摘されています。実施が予定されている各地の住民から反対の声が上がっています。
国と電力会社は、一九九五年の高速増殖炉も「もんじゅ」のナトリウム漏れ・火災事故などで核燃料サイクル政策がつまずくなか、プルサーマル発電を実施しようとしてきました。
しかし一九九九年に英国で製造されたMOX燃料のデータがねつ造されていたことが発覚。このため関西電力高浜原発(福井県高浜町)や東京電力福島第一原発(福島県双葉町、大熊町)で予定されていたプルサーマル発電の実施が延期されました。
その後も各地で計画が進められましたが、二〇〇一年には東京電力柏崎刈羽原発がある新潟県刈羽村の住民投票でプルサーマル反対が投票総数の過半数を獲得。また、二〇〇二年には東京電力の原発で事故隠しなどの不正が明らかになるなどしたことで、計画が次々中止に追い込まれてきた経緯があります。
(間宮利夫)
(「しんぶん赤旗]2009.05.19.)
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