(記入@909321未明)

 契約途中でいきなり解雇
 業績悪化で仕方ないと……


 契約社員です。上司から「会社の業績が悪化したから、来月いっぱいで解雇となる」と言われました。契約はあと半年ほど残っています。このままあきらめるしかないのでしょうか。
(神奈川県・M子)


 回答者
 弁護士 佐々木 亮さん

 解雇は、客観的で合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は無効となります。(労働契約法16条)
 あなたの場合、会社の業績悪化を原因とした解雇ですので、整理解雇として、4つの要件(1.人員削減の必要性、2.解雇回避努力、3.人選の合理性、4.説明協議責任)を満たす必要があります。
 さらに、あなたのように期間の定めのある労働者(契約社員、期間社員など)を期間途中で解雇する場合は「4要件」より厳しい「やむを得ない事由」が必要となります(労働契約法17条1項)。「やむを得ない事由」がないのであれば解雇は無効です。

 --「やむを得ない事由」とは?

 天災などで事業所が総業不能となるなど、労働契約を継続させることが著しく困難な場合を言います。使用者にとって非情に厳しい基準です。なお、「やむを得ない事由」の存在の立証責任は会社にあります。

 --「やむを得ない事由」が認められた場合、解雇されるのでしょうか。

 たとえ「やむを得ない事由」が認められたとしても、その原因が会社にあれば、会社は労働者に対して残りの契約期間の賃金分を損害賠償として支払わなければいけません。(民法628条)

 --会社の売り上げは確かに落ちていますが、株主への配当は上がっています。それに前年までは大きなもうけを出していました。

 そのような状況では、少なくとも「やむを得ない事由」があるとは言えないでしょう。あなたの解雇は不当であり、無効だと思います。

 会社の労働組合に入って交渉をすることがもっとも有効でしょう。労組がなければ「ローカル・ユニオン」など、一人でも入れる労組に入って交渉してください。裁判で争うこともできます。

 いすゞ自動車では昨年末、期間・派遣社員の違法な中途解約を労働者の運動で撤回させています。
 ご自身のためにも、社会を切り開くためにも、あきらめずにたたかってください。

(『しんぶん赤旗』2009.03.18.)


 わがバイト先の「今日はもう上がって!!」攻撃も、厳密に言えば、「労働契約違反」なんですけど。

 ねぇ…………??



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