伊藤さんをしのび通夜
 会場にアフガンでの写真
 静岡・掛川
 
 アフガニスタンで殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)スタッフの伊藤和也さん(31)の通夜が三十一日夜、実家のある静岡県掛川市内で行われました。喪服を着た数やさんの同級生や父正之さん(60)の働いているJAの職員などが参列しました。
 弔問をした人によれば、遺影の近くにはアフガニスタンで作業をしている和也さんの写真が二十枚ほど飾ってあったといいます。開式までは、好きだったという坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」が流されました。(略)「…『お疲れさま。世のため、人のために働いて立派だった』…」…「…彼がアフガニスタンでしていたことを誇りに思う」…「…「彼はアフガニスタンで誰にもできないことをしてくれていた。残念でならない」…と話しました。
 
 
 
 軍事ではだめ
 政治・外交で

 
   愛知・春日井市 TG(71歳)
 
 アフガニスタンで活動する日本のNGO「ペシャワール会」のボランティアワーカー、伊藤和也さんが遺体となって発見されました。
 今年の2月、春日井市の母親大会で記念講演された「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師は「日本の自衛隊がインド洋で米軍などに給油活動していることが知れわたれば、私たちの身辺にも危険が迫ってくる」と危惧されていたことが現実となったのです。
 伊藤さんは、戦時下のアフガニスタンで、農業の専門家として、農業支援などを現地の人々のために献身的に活動していました。
「対テロ戦争」と称して、アフガニスタン戦争が始まってから7年。治安の悪化は、軍事ではテロはなくせないことを示しています。
アフガニスタンに平和をもたらし、現地で献身的に活動するNGOのスタッフの安全を確保するためにも、軍事力による解決ではなく、政治的、外交的解決が求められています。
 自衛隊のインド洋における米軍などへの給油活動を、ただちに中止すべきです。
 
 
 
 アフガン最悪の冬
 国際援助団体 緊急支援を訴え
 
【カブール=ロイター】英国に本部を置く国際援助団体オックスファムは八月三十日、アフガニスタンでは今年の冬に二十年来最悪の生活環境に直面するとして、人道危機を回避するための緊急支援が必要になっていると訴えました。
 アフガン人口の半分以上が貧困ライン以下で生活する、世界で最も貧しい国の一つ。数百万人が慢性的な食糧不足にあえいでいます。記録的な厳しい寒波と降雪に見舞われた昨年の冬には、約千人が死亡しています。
 オックスファムのアフガン政策部長・ワルトマン氏は、「これは時間との勝負であり、条件が悪化する冬が到来する前に緊急な対応が求められている」と指摘。「対応が遅れたり、不十分だったりすると、住民が財産を処分して家や村を離れてしまい、さらに情勢が不安定化する」と述べました。
 オックスファムによると、アフガン中部のダイクンディ州は過去二十年間で最悪の生活環境になっており、他の州でも同様の状況です。アフガンのほとんどの地方は積雪、劣悪な道路、治安の悪化で、事実上到達が不可能となり、援助物資や食料を届けることができなくなります。
 世界各国の国際開発相への書簡でオックスファムは、七月に出した四千万ドル資金供与の訴えへの各国の対応が不十分だったと指摘しています。この訴えに応じたのは英国、米国、カナダ、欧州委員会などで、目標額の五分の一にしか達しませんでした。
 
(『しんぶん赤旗』2008.09.01.)

 
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