永遠平和のために
説明 2007
綜合社
イマヌエル・カント, 池内 紀

レビュー

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「しかしその平和が恒久的なものになりえますかな」

「恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもの望みはしない。だが何十年かの平和で豊かな時代は存在できた。吾々が次の世代に何か遺産を託さなくてはならないとするなら、やはり平和が一番だ。

 そして前の世代から手渡された平和を維持するのは、次の世代の責任だ。

 それぞれの世代が、後の世代への責任を忘れないでいれば、結果として長期間の平和が保てるだろう。……要するに私の希望は、たかだかこの先何十年かの平和なんだ。」

「失礼ながら、提督、あなたはよほどの正直者か、でなければルドルフ大帝以来の詭弁家ですな」

 シェーンコップはにやりと笑ってみせた。

「とにかく期待以上の返答はいただいた。この上は私も微力をつくすとしましょう。

 永遠ならざる平和のために」

(……以上、田中芳樹『銀河英雄伝説』第一巻第五章より)
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 みなさん御存知、銀河帝国の専横に抗して民主主義のために(?)闘い続ける正義の(??)軍隊、「自由惑星同盟軍」発行の「有害」図書リストの一端を飾り、ために反逆児ヤン・ウェンリーと同ワルター・フォン・シェーンコップ共通の愛読書(?)となった……、

 例の本が!!

(注:私の日記参照。 (^^;)")

『R25』の書評欄に載りました!!

 !(^◇^;)!

……『R』の書評氏はゼッタイ私の日記をチラ見しているに違いない……☆(^^;)☆

 と、いうのは80%冗談にしても、『赤旗』を読んでる人口率が結構高いような気が常々しております……『R25』編集諸氏内に。

 で、以下はその書評氏の評。

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 カントにとって「永遠平和」とは、「すべての敵意が終わった状態」であり、戦争が根絶された状態のことだ。現実主義者たちは、これを理想主義として一生に付すかもしれない。でも、理想なき現実主義なんて、現状の追認でしかない。

「永遠平和は空虚な理想ではなく、われわれに課せられた使命である」

と力づよく語るカントには、平和への道すじがくっきり見えていたのだろう。

 カントからのたすきを、
 現代を生きる僕らは、
 しっかりと
 受け取れているだろうか?

(文・斎藤哲也/無料誌『R25』2008.02.08号)
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 繰り返す。

「前の世代から手渡された平和を
 維持するのは、次の世代の責任だ。」

 by ヤン。

 ……と、いうわけで、『R25』のおかげで正式な書名と出版社と価格とが判明いたしましたので……

 明日、本屋へ行って、購入して参ります♪

 o(^-^)o""

 

 (^^;)>"
 
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作成日時 2008年02月09日 23:28
満足度 ☆☆☆☆☆
カテゴリ 和書

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