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2017年8月25日 リステラス星圏史略 (創作) コメント (1)…あ~んもう。
鼻のおく、香りが残っちゃって、はなれない。
あれは絶対クインマリー。
あたしのいちばん好きな。
…どっと、ホームシックよ。いきなり。
こんな事件はやく片づけて、さっさと帰りたいわよあたしはっ!!
…腹だちまぎれに、跳び込んできた海賊のぼんのくぼ、がしっと一発ヒジ打ちを喰らわせて。
「敵前逃亡とは情けのない。」
邪魔にならないよう廊下のすみに蹴倒しておく。
ヴィジホンの少女に教えられて、ただいま現在の乱闘場所へと、一歩足を踏み出すと。
………なるほど………
すでにあの2人の腕前には敬意を表するっかないわけよ。
プロですよと、ロルーが言うのも肯ける。
海賊、もう24~5人と残っていやしないんだもの。
# あれ、アリーさん達、来たの? #
意外そうな声はもちろんサキだった。
舞台は銀色の船殻と紫炎ゆらめくエネルギー・フィールドとの狭間(はざま)の真空空間…
てのは先刻と同じなのだけれど。
ただ、大分、船尾方向へと流されてきている。
流されて…
と。違うな。
それを意図して流しているんだわ。サキとレイの2人が。
ディーム班長以下レインジャーの連中があちこちから援護に入ってくる。
包囲し込めて行く先には、あれ何かしら。力場(フィールド)が基地の壁にむけて急激にくびれこんでいる場所があって、
その少し手前に多少色合いの異なる薄膜が…
いえ、目の細かい光の網といった方が正確でしょうね。
びっしりと、張り巡らされていた。
その網に、何故か事故(クラッシュ)のときの船の破片とか流された子供たちの縫いぐるみだとかがひっかかってるの。
ふわふわと漂って行ってまた、気絶した海賊がなんなくからめとられ。
…あはん。
なんか雰囲気、魚獲りね。
あそこへ追い込もうって言うの…。
銃をあげ、あたしも戦列に加わった。
# ゆっくりしててくれりゃいいのに。エリー居たでしょう。 #
………あのねえ。
でき得れば、銃撃戦の最中に平然と私語したりなんか、しないで欲しいんだけどっ
# 子供(ガキ)ふたり危ない目にあってるってェのに、お茶ゆっくり喫(の)んでいられるほど無責任じゃないわよあたしはっ #
そんな性格なら今ごろ警官なぞやっとらん。
# 危ない目。…う~、彼女にそんなこと云って出てきたのォ? #
「あら完璧に信頼してたわよ。」
# 嘘うそ。そりゃ、部外者が介入してるってんで見栄はったんだ。エリザヴェッタの心配性ときたら既に病気の域。 #
「おやま、心配病? うちの妹と一緒ね。」
# 妹さん、居るの。いま地球? #
「あのこは火星でお料理の学校に…」
………いいけどね。世間話(これ)って命がけで撃ったよけた、してる時に、するものだったっけ…???
# あたァ! #
サキが、頭かかえたい、という声で唐突に叫んだ。
# う~~~っ 計算外。 #
何事よ。奴らの人数が急に視界から減ったじゃない……
と。
それはない。
それはひどいわっ!
# サキ。あの隙間…? #
# 噴射管(ノズル)の軸が歪んだって、そういえばエリーが言ってたんだった… #
# ど。じ。 #
レイの冷ややかな感想は簡潔だった。
つまり、その歪みに沿ってリスタルラーナ製の柔構造船にはかなりの幅、亀裂がはいり。
それを見つけて海賊ども…基地内部に逆戻りして逃げこんでってるのよっ!
# 五月蠅いなーーーっ! その計画にホイホイ乗ってたのは誰だ?! #
# まさかあんたが見落としてるとは知らなかった。 #
「 …喧嘩してる間に、後を追ったらいかが…?」
そうして。
エアロックをかいくぐり。
撃っちゃ走り、撃っちゃ走り。
して。
船の廊下で盛大な鬼ごっこが…
語義通りの" 泥警" なんだけど…
始まって、しまった…。
コメント
ティーポット…=急須の紅茶版! (紀)
↑
なる、姉のカキコミがあるんですけど…(^^;)…
意味不明。